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LNJ Logo 韓国:[連続寄稿]サムスンの共犯者(1)パク・サンフン弁護士
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パク・サンフン弁護士はいかにしてサムスン職業病「解決」の主人公になったのか

[連続寄稿]サムスンの共犯者(1)

クォン・ヨンウン(パノルリム活動家) 2017.08.21 10:58

サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長による朴槿恵(パク・クネ)、崔順実(チェ・スンシル)賄賂供与容疑1審宣告(25日)を控えて寄稿を連載します。 サムスン職業病解決のために戦うパノルリム(半導体労働者の健康と人権守備隊)の企画で進められる今回の連載に読者の皆さんの関心をお願いします。 今回の企画は民衆の声、OhmyNewsなどのメディアにも共同連載されます。

▲去る5月19日サムスン電子の李在鎔副会長裁判日、サムスン職業病被害者ハン・ヘギョン氏. [出処]キム・ハンジュ記者

合理的な解決

2016年1月中旬、サムスンに友好的に記事を書いてきた、ある報道機関は 「サムスン電子の高位関係者は『パク弁護士は、サムスンを無条件に敵とみなさず、 合理的な論理と態度に基づいて事態解決のために努力した』とし、 『交渉のパートナーだったが尊敬できる方』だ」と言及する。

サムスンとパク・サンフン弁護士が言うサムスン職業病問題の「合理的解決」はおなじみだ。 パク・サンフン弁護士は2012年の秋頃、自分がサムスン内部の知人から提案を受けたとし、 判決を待つのではなく、裁判の和解調整というものをしてみようと提案した。 映画「貪欲の帝国」に出てくる場面でも、その当時被害者たちは(現在、家対委に所属する6人も含む)五人の原告が 「訴訟とは無関係に対話する意向がある」という答を伝えた。 このようにしてパノルリムとサムスンとの対話は始まったが、 パク・サンフン弁護士は2014年の控訴審裁判当時、事前に合意した水準を越えて突然宣告を延期してくれという一方的な弁論で物議をかもした。 被害者の意志に反していたばかりでなく、彼がサムスン白血病労災訴訟共同訴訟代理人の1人だったので、 他の共同代理人も当惑せざるをえなかった。 その時に訴訟を止めていれば、サムスン白血病労災認定の判決は出なかった。

何年が過ぎた後、親サムスンメディアでパク・サンフン弁護士は 「8年ほどの(白血病紛争)劇的な合意の隠れた主役」、 「去る2011年のサムスン白血病関連二件の労災訴訟を勝訴に率いた主人公」と奉る。

パク・サンフン弁護士、サムスン職業病「解決」の主人公?

「サムスン白血病解決の中心には『パク・サンフン弁護士』いた」など、「主人公」と呼ばれ、学会と講演研究などあちこちから呼ばれるパク・サンフン弁護士。 「主人公」なのかどうかの議論は別としても、サムスン白血病が「解決」したかどうかは疑問だ。 2015年にサムスンがパノルリムとの対話を止め、一方的で独自の補償委員会を作り、 サムスン職業病問題を事実上、金で揉み消すことに抗議してパノルリムが座り込みを始めてからすでに680日を越えた。

交渉中、サムスンは数百人の被害者を代表するパノルリム交渉団に優先補償を提案し、 この提案を受け入れた6人の家族がパノルリムから出て行き、 別途の機構である家族対策委(家対委)を設立した。 家族対策委はすぐにパク・サンフン弁護士を代理人に指名した。 交渉で持ち上がった鋭い争点、「調停委員会導入」、「調停勧告案反対」、「調整手続き保留」、「サムスンの独自の補償委員会設置」等について、 家族対策委はサムスンと意を共にした。

2017年8月9日付のハンギョレ新聞は 「サムスン未来戦略室社長、張忠基(チャン・チュンギ)が職業病家族対策委 (2014年8月にパノルリム交渉団から分離した六家族の会) の代理人であるパク・サンフン弁護士に高価な公演チケットを贈り続けるなど、公演の接待をしてきた」と明らかにした。 今回のニュースに対し、まずパノルリム交渉団に残っている2人の被害者家族が怒りを放った。 数百人の被害者と共に補償を受けることを望み、サムスンの優先補償の提案を拒否してサムスン職業病問題をきちんと解決しろと野宿座り込みを続け、 680日間、サムスンの黙々無返答の背景が考えられたためだ。 「真情性ある謝罪」、「排除なき透明な補償」、「約束した予防対策をきちんと履行」、「パノルリムとの対話再開」などの正当な要求が、 無責任で貪欲なサムスンと不道徳な弁護士との関係により踏みにじられたのではないのだろうか。

▲[出処]キム・ハンジュ記者

オンブズマン委員会の独立性再考を

一方、パク・サンフン弁護士の携帯メッセージの内容には、嫌な感じがある。 予防対策の一つであるオンブズマン委員会運営について、 サムスンからの独立性が壊されたのではないかという疑問を感じるということだ。

2016年7月、パク・サンフン弁護士が張忠基(チャン・チュンギ)前社長に 「社長に関心を持っていただき、『サムスン白血病オンブズマン委員会』は予防対策のためにまともな経路をうまくたどっている。 今年から3年間活動して、適切な成果を上げられると予想し、 私も常任顧問の地位でそれなりの役割を果たしている」とした。 サムスンを調査して予防対策報告書を出すべきオンブズマン委員会で常任顧問をしているのに 「サムスンに『まともな経路』をうまくたどっている」という報告のメッセージを送ったという。 彼がサムスンに伝える「まともな経路」とは何を意味するのだろうか? オンブズマン委員会が設立されてから1年をはるかに越えた今も、 果たしてサムスンから独立的に運営されているのか疑問を感じる。

サムスン職業病問題の正しい解決を防ぐ者は誰か

サムスン職業病の隠蔽と歪曲に喜んで立ち向かう家対委の代理人と言論があったから、 これまでサムスンは人の生命を奪っても無責任でもいいという自信まで持つことになったのではないだろうか。 不正に対する妥協が「合理」に変身し、正しさを「過度なごり押し」と問いつめた人々が サムスン職業病問題の正しい解決を積極的に防いでいたのではないだろうか。 そのみじめさは、サムスン職業病被害者だけでなく、サムスン職業病の解決を望む多くの人々の心情だ。

8月25日、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の宣告を控えて、 パノルリムと市民社会団体、労働組合などは1人デモを続けつつ、 李在鎔の厳重処罰を要求している。

「権力に数百億の賄賂を贈って財閥世襲を維持し、 サムスンの利益追求の中で病気になった労働者の命の代価は限りなく切り捨てるサムスン。 憲法に反する労組弾圧と人権蹂躙を行いながら、恐ろしい無労組の歴史を書き続けたサムスン。 今度こそサムスン財閥と李在鎔の犯罪をきちんと処罰しなければなりません。」

「サムスンに血の涙を流した労働者たちが話します。 李在鎔を厳罰に処すべきであるばかりか、 サムスンが積み上げた積弊を清算しなければ、 韓国社会はまた中途半端になってしまうかも。」

この叫びが貪欲と不道徳さにより、これ以上歪められれなければうれしい。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-08-26 16:40:54 / Last modified on 2017-08-26 16:40:56 Copyright: Default

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