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サムスン半導体に続き…サービスもゲーリック病、白血病などの職業病が問題に

20年サムスン電子サービス勤めた修理技師イ・ヒョンジォン氏、「ルー・ゲーリック病」にかかり労災を申請

ユン・ジヨン記者 2014.10.20 16:39

サムスン半導体工場に続き、サムスン電子サービスでも労働者たちがルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬化症、ALS)、白血病などの各種の珍しい難治性疾患に苦しんでいることが明らかになった。 労組と市民社会はサムスンがサムスン電子サービス労働者たちを有害作業環境に追いやったとし、 作業環境改善と実態調査、再発防止対策などを用意することを要求した。

[出処:サムスン労働人権守備隊]

金属労組と金属労組サムスン電子サービス支会、サムスン労働人権守備隊、半導体労働者の健康と権利を守る会(パノルリム)は 10月20日午前11時、勤労福祉公団ソウル南部支社の前で記者会見を行って、 サムスン電子サービスセンターで働いてゲーリック病にかかったイ・ヒョンジォン氏に対する労災申請をすると明らかにした。

イ・ヒョンジォン(43)氏は1993年にサムスン電子サービス(株)同大田サービスセンターに入社し、 20年間内勤職の小型家電修理技師として働いてきた。 彼は2012年、病院から「筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)」の確診判定を受け、 退社するまで掃除機、扇風機、電子レンジ、電気圧力飯釜、電話機、MP3等の修理業務を行ってきた。

労組によればイ氏は窓が開かないか、換気設備がなく自然換気が不充分な密閉された作業空間で働いてきたという。 その上、自然換気ができない空間で鉛の露出の危険が高いハンダ付け業務などの作業をしたり、 2007年以前には洗浄用の有機溶剤としてシンナーを使っていた。 また内勤修理技師は作業の過程で頻繁な感電事故とこれによる電気ショックなどに頻繁に露出していることが分かった。

最近、医学界では鉛、水銀などの重金属と農薬、有機溶剤、電磁気場などをルー・ゲーリック病の発病の職業的外部環境要因にあげている。 2007年、釜山地方裁判所では持続的に鉛に露出してルー・ゲーリック病を発病したことを業務上の災害と認定した。 シンナーから検出された物質と電磁気場の露出などをルー・ゲーリック病の発病原因だとする研究結果も多数存在する。

労組は「事業場では鉛とその副産物、シンナーなどの有機溶剤、電磁気場などの有害因子に関する安全保健教育と露出水準について、全く管理されていなかった」とし 「内勤職労働者は何の保護装備も、有害物質除去設備もなく、 そのままハンダ付けや有機溶剤使用洗浄作業など有害作業を行い、 安全保健教育と有害物質使用に関する注意事項さえも知らずに働いた」と説明した。

特にイ・ヒョンジォン氏が所属していた東大田センターでは、 今年になって2人の労働者が脳出血で倒れたことがある。 この他にも富川センターで25年間外勤職修理技師として働いた労働者A氏も白血病にかかり、 広安センターの内勤職技師B氏はルプス、利川センターの内勤職技師C氏は白斑症などにかかったことが明らかになった。

イ氏のような修理技師は1日12時間、週60時間の長時間労働をしており、 実績管理に対する圧迫や感情労働などで過労とストレスなどを訴えている。 イ氏が働いていた東大田サービスセンターは、2〜3年前まで「未決率ゼロ化」、 「未引渡ゼロ化」等のキャッチフレーズを掲げて厳しく実績や組織管理を行い、 サムスン電子サービスセンターの中で実績率1位を占めていた事業場だ。

記者会見の参加者たちは 「サムスン電子サービスセンターの労働者たちの証言によれば、 全国のサービスセンターの内勤修理空間はきちんとした喚起施設がある所は殆どない」とし 「利益追求に目がくらんだサムスン電子が製品サービスを外注化し、 労働者に対する安全管理まで無視した。 もしこの事態を早く解決せず放置すれば、 サムスン電子サービスでも多くの被害者が発生しないという保障はない」と声を高めた。

続いて「われわれはサムスン電子が早くサムスン電子サービス労働者の作業環境を改善し、 職業病が疑われる疾患に対する実態調査と再発防止対策を用意することを要求する」とし 「勤労福祉公団も労働者が安全かつ健康に働けるように管理監督を強化して、 労災の有無を徹底的に調査しなければならない」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-21 01:00:14 / Last modified on 2014-10-21 01:00:15 Copyright: Default

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