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韓国:サムスン敗血症死亡事件、「サムスンが労災を歪曲・隠蔽」
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サムスン敗血症死亡事件、「サムスンが労災を歪曲・隠蔽」

死亡過程を歪曲、労災申請を防ぐための懐柔続く

ユン・ジヨン記者 2012.01.26 16:44

サムスンのエバーランド動物園で働いて去る1月6日、敗血症で死亡した故キム・ ジュギョン(26)氏へのサムスン側の隠蔽、歪曲の議論が続いている。

遺族をはじめサムスン労組などは、労災申請を進める方針だが、サムスン側は キム氏の死を個人の過失だと主張している。

サムスン労働組合とタサン人権センターなどは1月26日午後1時、サムスン・エ バーランド正門前で記者会見を行い、サムスンがキム氏の死亡を隠蔽・歪曲し ていると糾弾した。使用者側がキム氏の死亡の経緯を歪曲し、遺族の労災申請 を防ぐために懐柔作業を始めているという主張だ。

[出処:労働と世界イ・ミョンイク記者]

キム氏は昨年2月、サムスン・エバーランド動物園にアルバイト職として入社、 馬の餌やりなどの管理および厩舎清掃、繁殖センター作業、入場者の乗馬など の業務を行ってきた。サムスン労組によれば、キム氏は週6日勤務で1か月に4日 の休業、シーズンには固定的な延長勤務などで苦しんでいたという。

そしてキム氏は昨年12月9日、エバーランドの動物舎の鉄窓に顔をぶつけて怪我 をし、同月15日、寄宿舎で倒れて病院で敗血症と診断され、集中治療室に移さ れた。

キム氏が集中治療室にいた当時、サムスンの労務管理職員が『顔の傷は友人と 二人で酒を飲んで倒れてできた傷』と主張したという。だが遺族が故人の携帯 電話とミニホームページなどを確認した結果、『動物舎の鉄格子にぶつかって 顔に怪我をした』という記録が確認され、サムスン側が故人の死を隠蔽・歪曲 しているという論議がおきた。

以後、遺族とサムスン労組は労災申請についての協議を行い、12月31日、労災 申請の準備に力を入れることにした。だがサムスン労組によれば、キム氏が1月 6日に死亡した後、サムスン側は遺族の労災申請を防ぐために懐柔したと言う。 労組は「動物園のカン某責任者が光州のキム氏の実家にまで来て『労災で勝っ ても3年分の給与しか受け取れない。それより会社が集めた寄付の方が多いから 寄付を集めて終わらせよう』と話した」と説明した。

特に、労組が入手した会社側の『コ000氏関連状況報告』という文書によれば、 事件発生から1月16日まで、日付別、時間別の面談記録と遺族の移動経路、遺族 とサムスン労組の動き、遺族説得の試みなどが詳細に記録されていた。また、 報告書には使用者側がサムソンエバーランドの役職員に対し3回にわたり、キム 氏の死亡に関する説明会を開き、サムスン労組が真実を歪曲して遺族をだまし ているという内容も記述されている。

そのため記者会見団は「サムスンは超一流企業というブランドのカーテンに隠 れ、多くの若い労働者の犠牲を出しており、低賃金と強い労働、無労組という 美名で働かせ、労働三権の基本的な人権をすべて否定している」とし、サムス ン側に、△反倫理的労働者政策即刻中断すること、△エバーランド飼育係の敗 血症死亡事件を隠蔽、歪曲しないこと、△遺族に対する反倫理的な行動を中断 することを要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-01-26 23:03:33 / Last modified on 2012-01-26 23:03:39 Copyright: Default

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