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乙支路入口駅で夜間閉鎖を開始、ホームレスが駅から追い出される

ホームレス行動、ソウル市に臨時住居などの支援対策を要求

カン・ヘミン記者 2016.04.28 17:05

乙支路入口駅の地下通路が夜間に閉鎖されることになり、 そこにいるホームレスが強制的に追い出されている。 これに対し、ホームレスを支援する市民社会団体が支援対策を要求している。

乙支路入口駅側は、「4月16日午前1時」から外部に通じる4つの通路入口に設置されたシャッターを閉鎖した。 これにより、そこにいたホームレス60余人は駅から強制退去させられた。

乙支路入口駅側は、地上の横断歩道設置(2010年8月18日)により、 地下通路が歩行通路の機能を喪失したため、 施設の安全保護のために内部シャッターを運営することにしたと明らかにした。 駅はソウル市と警察庁の承認を受け、今年2月にシャッターを完工した。 しかし3月15日までが冬季野宿者保護対策期間である点を考慮してシャッターの運営期間を4月中旬に先送りした。

駅は4月27日、ビーマイナーとの通話で、ホームレスに対する各種の苦情によりこれまで困っていたと明らかにした。 乙支路入口駅側は「近くにロッテ免税店、明洞などがあり、多くの外国観光客が訪問する」とし 「(ホームレスがいることについて)『国格が下がる、なぜ駅は管理をしないか』という苦情がソウル市にたくさんあった」と伝えた。

乙支路入口駅側は、強制退去を施行する前、駅内のホームレスに施設への入所などの対策を案内したと明らかにした。 だがホームレス行動は27日の声明で 「閉鎖当日、現場にいたホームレスの相当数は、閉鎖措置についてよく知らなかっただけでなく、 最近何の相談も支援もなかったと主張した」と反論した。

ホームレス行動によれば、公共の駅と地下通路は住居を失った多くのホームレスが生存のために訪れる代表的な空間だ。 公共の場所という特性により多くの人々が利用するため、犯罪にさらされるホームレスにとっては相対的に安定しているだけでなく、 緊急な状況に置かれたホームレスには適時介入があるからだ。

ホームレス行動は、退去措置を遂行した主体が地下鉄の保安官をはじめとする駅関係者と、通報により出動した警察である点についても問題を提起した。 ホームレス行動は「彼らはただホームレスを駅から追いだすという行政上の任務に忠実な公務遂行者でしかなく、 そのような公務の遂行が招く問題やその結果に責任があると考えている人は全く見つけられなかった」とし 「このような現場の雰囲気の中で、危機状況に置かれたホームレスは、いったい誰に支援を要請すればいいのか」と問い直した。 実際、乙支路入口駅側は、「支援対策はソウル・メトロが作るものではない。 施設の安全と、ホームレスにより発生する苦情を処理する所」だとし 「支援対策は国家的な次元で、ソウル市が努力する部分だ」と答えた。

しかし問題は、公共の駅と地下通路で「制度的に」ホームレスを追い出すことが昨日や今日のことではないというところにある。 ホームレス行動によれば、現在もソウル駅(1号線)の地下通路で鉄道安全法を根拠として地下鉄保安官がホームレスを強制的に追い出している。 ホームレス行動は「何よりも憂慮されるのは、公共の場所で繰り返し施行される強制退去措置がホームレスを公共機関の手が届かない空間に追いやっているという点」とし 「これはまさにホームレスを福祉の支援が届かないさらに深い死角地帯に押し込むということを意味する」と指摘した。

そのためホームレス行動は、ソウル市に臨時住居の支援など、公共の駅から追い出されるホームレスに対する支援対策が急がれると要求した。 それだけでなく、ソウル・メトロ、警察、管轄区庁に対しても、危機状況に置かれた野宿するホームレスに適切な保護と支援の提供で連係できるように関連指針書を作り、 これを基礎として体系的に退去状況に対応できる支援システムを構築することを要求した。

付記
カン・ヘミン記者はビーマイナー記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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