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「与えて奪う」基礎年金に怒った老人が街に出た

月最大20万ウォンの老人年金、まさに基礎受給老人には該当せず

カン・ヘミン記者 2014.06.11 12:19

▲政府が「貧しい老人」から基礎年金20万ウォンを与えて奪うというとんでもないことを試みていることに憤慨した老人が通りに出た。

政府が「貧しい老人」から基礎年金20万ウォンを与えて奪うという とんでもないことを試みていることに憤慨した老人が通りに出た。

保健福祉部は7月から所得下位70%の老人に政府は最高20万ウォンの基礎年金を払うと発表した。 しかしここからは、まさに一番貧しい基礎生活受給者は除外される。 基礎年金が基礎生活保障給与と関連するためだ。

現在、基礎生活保障費を受けている老人は、全老人の下位70%に当たり、 基礎老齢年金月9万9100ウォンを受け取る。 しかしこれは基礎生活保障生計給与額の基準の「所得認定額」に入っており、 生計給与から基礎老齢年金金額が削減されて支払われる。 これは基礎老齢年金から基礎年金へと用語が変わり、 年金が20万ウォンに上がっても同じだ。 つまり、政府が7月から基礎生活受給者も20万ウォンを受け取れると広報しているが、 これは現実を糊塗するものだ。

2013年8月、基礎生活受給者約129万人のうち、 65歳以上で基礎老齢年金を受け取る人は39万4000人だ。 全受給者の30.6%にあたる数値だ。 2014年には全老人人口が前年度の614万人から639万人に増えた。 したがって、基礎生活受給者のうち老人の割合も増加し、 基礎老齢年金該当者が約40万人にのぼると予想する。 しかしこうした「貧しい老人」は基礎年金20万ウォンの対象から結局、除外される。

現在、韓国の老人貧困率は49.2%で、これはOECD平均12.4%の3倍を越える。 自殺率も韓国は33.3人で、OECD国家の平均12.4人より特に高く、 このうち65歳以上の老人の自殺率は81.8人(10万人当り)だ。 老人の自殺衝動の原因の1位は経済的困難で、 実質的に「貧困」が老人の首をしめる主な原因だが、 政府は何の措置も取っていない。

▲貧困老人基礎年金保障老人大会に参加した人々

結局、これに憤慨した老人が6月10日午後3時、宗廟公園に集まって基本的人生も営めない現実を暴露し、 基礎年金は生活保護とは別に支払えと強調した。

ソウル市蘆原区で90歳の老母と共に暮らすパク・ミョンヒ氏(68才)は、 二人とも受給者だが実際の受領額は50万ウォン程度だと明らかにした。 月9万9100ウォン支払われる基礎老齢年金が生活保護から削減されるためだ。

パク氏は「月50万ウォンでは老人二人は暮らせない。 税金を払えば残る金もなく、服も買って着られない」とし 「町役場と区庁の福祉課に行ったが『法がそうなっているので仕方がない』という答を聞くだけだった。 心に傷を受けて泣いた」と明らかにした。

朴氏は「お母さんは病気で、病院に行っても医師は 『はやく良くなりたければ肉のようなものもしっかり食べなければならない』といった。 家賃を払うのもギリギリなのに、肉を買って食べる金がどこにあるか。 お母さんが亡くなる前に肉でも買って差し上げたい」と希望をいった。

東子洞で暮らすキム・ホテ氏(68歳)は、基礎老齢年金額が通帳に印刷されるが、 自分は一度も受け取ったことがないと明らかにした。

キム氏は「政府は払ったというが、私は一回も受け取ったことはない。 なぜなら基礎生活保障の生計費から削られるから」とし 「これは与えて奪うのではない。初めから与えることもしなかった。 政府が国民を愚弄し、だましている」と怒った。

恩坪区ノッポン洞からきたというキム・ビョングク氏(80歳)は 「政府は年金20万ウォンを与えると一度言ったら与えるべきだ。 こんなでたらめがあるか。 どうして老人にこんな扱いをするのか」とし 「ここに集まった人は、若かった時、豊かに暮らそうと血の汗を流して国をここまでにした人々だ。 それなのに老いぼれればもう面倒は見ないというのか。 こんな制度を直すためには一致協力して、 毎日のように立ち上がらなければならない」と声を高めた。

新政治民主連合の李穆熙(イ・モッキ)議員は 「受給者にも基礎年金を払うと、さらに8000億ウォン程度かかる。 政府の予算が357兆ウォンで、ここからさらに8000億ウォンを使うだけで、貧しいお年寄りも一息ついて暮らせる」とし 「これは国民基礎生活保障法施行令を直すだけで良い。 関連法案も1月に出した。 しかし政府は金がないからだめだと反対している」と批判した。

貧困社会連帯のキム・ユニョン事務局長は 「福祉部は、生活保護と基礎年金を受ければ『重複福祉』という。 生活保護を受けられない人も多いのに、なぜそんなことができるか」とし 「しかしこれは重複福祉ではない。 生活保護は貧しいから与えるもので、基礎老齢年金は老人なら与えるものだ。 老人は一般の人よりさらに大きな費用がかかるという研究もすでにたくさん出ている」と説明した。

キム事務局長は「現在、生活保護を受けていない老人たちは、 基礎法の扶養義務者基準のために生活保護が受けられない」とし 「貧困を解決できない国は国ではない。 基礎年金が施行される7月になる前に、生活保護老人にも基礎年金がきちんと支払われるように戦おう。 扶養義務者基準もなくし、そのために生活保護が受けられない老人を無くそう」と強調した。

この日の大会は、私が作る福祉国家、老年ユニオン、貧困社会連帯、世の中を変える社会福祉士などの共催で開かれ、 彼らはこれから関連の連帯団体や社会福祉士と連帯し、 この問題の深刻性を知らせ、解決を要求する計画だ。

▲恩坪区ノッポン洞のキム・ビョングク氏は「一度言ったことはやれ。なぜ老人をこんな扱いをするのか」と怒った。

▲この日老人大会には200余人のお年寄りが参加して高い関心を見せた。

付記
カン・ヘミン記者はビーマイナー記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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