本文の先頭へ
韓国:撤去民死亡事件真相調査活動はまだ終わらない
Home 検索

龍山惨事、なぜそうしなければならなかったか

[寄稿]撤去民死亡事件真相調査活動はまだ終わらない

パク・チン(タサン人権センター)/ 2009年03月12日8時24分

1月20日朝。燃え上がった櫓。人がいるという絶叫。急速に下に落ちた霊魂。ま るで『小人が打ち上げた小さな球の200刷出版は恥ずかしい記録です』という文 でチョ・セヒ先生がおっしゃった「その時ある部隊がまた急襲しました。農民 一人が倒れました。横で苦しむ声が聞こえ続けました。他の農民1人が私に逃げ ろといいました。その時私は霊魂がすっぽり倒れました」のような感じ。

燃え上がる櫓、櫓に向けて持ち上げられた危険なコンテナ。何があって、あれ ほどまでするのか、人が人にすることなのか、TVで、動画で、絶えず反復再生 した火のついた櫓。その姿を見た国民は野蛮を見たのだ。

事実、惨事の真実真相究明はそれがすべてだった。まだ終わらない真相調査作 業だが、最初もそうで、今でもそうだ。彼らはそんな事をしてはならないとい うことだった。ある女性団体のピケに書かれていた『鎮圧ではなくて救助なら 助けられた』という言葉が全てだ。

名前を明かさない消防関係者がこう話した。「画面しか見ていないが、あれほ どシンナー物質が多いところに、それもあんなに高いところで火事が起きれば、 当初から化学消防車でも鎮火できません。消防の基礎知識です。危険なこと警 察も知っていたでしょう。それは初めから無謀なことでした」。では、なぜそ んな事をしたのかと言うと、彼は長い間ためらった後、こう話した。「申し訳 ないが...人と思わなかったのでしょう。そこにいた人々を...」

そこにいた人々を人と思わなかった? 金持ちのための華麗で洗練された大韓民 国の、ソウル都心の真ん中に、サムスンとデリムと浦項製鉄が、いったい開発 による利益がいくらになるのか分からない事業をする所だった。そこに住みた いと粘った貧しい人々。行く所がなく、闘った人々がおそらく足手まといで面 倒で、はき捨てたくてそうしたのだろう。サムスンがデリムが、浦項製鉄がそ うしたのだろう。彼らの用役下請けをした撤去業者のホラムとヒョナムがそう したのだろう。彼らはそうしたのだろう。櫓まで積んで、銃と火炎瓶を持って 上がった彼らを人と思わなかったのだろう。はやく片づけて、はやくはき捨て るべき虫のように見えたのだろう。

しかし警察ではなかった。櫓に上がった人々も国民だったし、たとえ彼らが不 法だったとしても、生命だけは大切に守るべき市民だった。逃げることもでき ず、下から上にコンテナを空中にぶら下げて、警察特攻隊が打って上がり、火 がついているのに攻撃しなければならない敵軍ではなかった。彼らは生きるた めに空の櫓に上がった。妻子と暮していたように暮らしたいという単純な欲望 が、それほどまで容赦されない不法だったか。

息子と共にふぐ料理専門店を共に営むのが夢だったふぐ料理店の社長、ヤン・ フェソン氏、カルビ屋がつらく末っ子の息子夫婦とビヤホールを開場した龍山 生え抜きのイ・サンニム氏、共に上がった櫓でお父さんを失って飛び降りて、 今は拘束収監されているイ・チュンヨン委員長、宝石店の金社長、中華料理店 の金社長。そんな普通の人だった。追い出された者の痛みを知っているから駆 け付けたユン・ヨンホン氏、イ・ソンス氏、ハン・デソン氏、彼らも誰かのお 父さんで、誰かの夫だった。そんな人々が覆面をして火炎瓶を持って櫓に上がっ た。それにはそれなりの事情があったのだ。その事情を考えることが、政府の すべきことだった。

基準も理由も分からない補償金を与えた再開発組合の人々。行政代執行手続き もなく押しかけ、撤対委事務室をぶち壊した区庁。便をばらまいておばあさん を地面に殴り倒した険悪な用役のやつら。用役に死ぬほど殴られても出動しな かった警察。一生をかけた商売の元手、わずかな補償金で解決せず、暮せる方 法を作ってくれという要求を握りつぶした世の中。それで上がった櫓だった。 それをたった一度でも振り返らなければならなかったのではないか。

そこから検察調査を始めなければならなかった。事件の真実を暴くために巨大 な検察組織はそれをするべきだった。撤去民がシンナーを一気に注ぎ、火炎瓶 に火をつけ、火災が起きたという、つまらない結論を出すために昼夜を通して 働かなければならなかったのではなく、櫓に上がらざるをえなかった彼らの事 情をまず考えるべきだった。そして撤去民をはき捨てたかった資本家のあせる 欲望を代理した国家公権力の実体が何だったのか、なぜあんなとんでもない鎮 圧で5人の撤去民と1人の警察が死ななければならなかったのか、その理由を明 らかにするべきであった。

先端科学技法を総動員し、櫓の中の撤去民の時計まで拡大再生したその誠意で、 火災の専門家を呼び集めてセノックスの爆発力まで実験したその誠意で、撤去 民が櫓を作る事前謀議の場所まで行って押収捜索をしたその誠意で、全撤連の 資金流通経路を調査しても何の疑惑も見つけられなかったその誠意で。シンナー 成分の遺留品が大量にあるということを知りながら、基礎も守らず鎮圧を押し 切った根本原因。櫓を積んでたった一日で警察力を投入し、惨事を起こした黒 い背景が何だったのか、心臓がある法的良心がある検察ならそれをするべきで あった。

火は二回出ていた。惨事が発生する直前。15分前に外からも観察できる大きな 火事が起こっていた。それならその時に止めるべきであった。その時止めてい たら誰も死ななかった。キム・ナムン警長も、イ・サンニム氏、ヤン・フェソ ン氏、ユン・ヨンホン氏、イ・ソンス氏、ハン・デソン氏。彼らの誰も死なな かっただろう。彼らのうち、誰かは櫓を積んで火炎瓶を投げたという理由で、 たとえ拘束されても、それでも愛する家族を2か月近い今まで葬儀も出来ない霊 安室で眠らせはしなかっただろう。誰より守りたかった家族が自分たちの49日 を慟哭でに送るようにしなかっただろう。あの時に止めていただけでも。

発火原因は一部分に過ぎなかった。ウサギ狩りをするように下から上に退路を 確保もせず、喉をつまらせた彼らの作戦が発火の原因だ。安全措置なく鎮圧指 示だけ繰り返す彼らの無電内容。火事が起き、櫓が倒れた時が櫓の中の安全を 問い直した、とんでもない警官たちの鎮圧作戦が惨事の原因だ。原因が、わか らないガスで倒れて燃えた櫓から脱出もできなくした警察の作戦が殺人の原因 だ。検察が明らかにした通り、警察の支配領域外で火災が起きたのではなく、 警察支配領域の中で火災が発生し、人々が死んだのだ。警察は適法でも常識的 でもない鎮圧作戦で無実の人命を殺傷したのだ。だから私たちの真相調査作業 は終わらない。

誰がさせたのか。どの高位層がそれを望んだのか。誰がサムスンとデリムと浦 項製鉄の好みに合わせ、19日の状況を偽りに作り、まるで都心テロのように見 えるように世論操作をして、基本もできていない鎮圧作戦をしたのか。大統領 府の誰か、警察庁の誰か、誰がいったい彼らと会って食事し、晩餐を施して、 国家公権力を動員して、私企業利益追求の欲望を代弁するようにあおったのか。

今、殺人の寃罪をこうむった撤去民の裁判が始まる。死んだ撤去民5人への死の 原因は埋めたまま、警察一人の死亡に対する責任を問う裁判が始まる。国民参 加裁判を拒否した検察は、常識と良心がある国民の前で弁解と無能に綴られた 自分たちの結果を出さなければならない。裁判を通して明らかにしなければな らないのは、あれほど無謀で不安であせった鎮圧の根本理由が何だったのか、 警察の肩を持って用役を保護し、検察が隠したかった真実が何だったのかだ。 この国の公権力が救われる唯一の道は、殺した者に責任を問い、死亡者に謝罪 すること。真相究明はそこから始まる。

まだ葬儀も出来ない龍山には、サムスンのフォークリフトがドカタ作業を始め ようとしている。合法的な手続きを経た行政代執行でもなく、相変らず不法用 役業者のヒョナムとホラムの用役を立て、警察に護衛される強制撤去が始まろ うとしているのだ。龍山問題のいかなる解決もなく、相変らず彼らはあせって いる。サムスンが稼ぐ金の損失を減らすためにあせる。これでも都心テロのた めに、あれほど無理な鎮圧を急いだのか。これでも撤去民が撤去民と警察を殺 したのか。サムスンのドカタ作業は今また龍山の真実を語っている。人間では ない者ども、ドカタ作業を止めなければ、それがまさに共謀共同正犯だ。

龍山殺人鎮圧関連記事一覧

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-03-17 15:36:21 / Last modified on 2009-03-17 15:36:23 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について