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韓国:「ソウル希望通帳」、庶民には絵に書いた餅
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「ソウル希望通帳」、庶民には絵に書いた餅

失業者と信用不良者など貧民は申請対象もならなくて

キム・サムグォン記者 quanny@jinbo.net / 2009年02月05日17時47分

基礎生活受給者ソ某氏は最近、ソウル市の低所得層支援事業である希望プラス 通帳を申請しようとした。しかし高齢で無職のソ氏は通帳を申請できなかった。 ソ氏は職場に通う息子に通帳加入を薦めた。ソ氏の息子も資格の条件を満たさ ないという。町役場はソ氏が債務不履行者(過去の信用不良者)なので息子も申 請できないといった。

ソウル市が「貧困の相続を断ち切る」と大きく広報している希望プラス通帳事 業は、その趣旨と違ってまさに基礎生活受給者などの貧困層にはどうでもいい 事業に転落している。

希望プラス通帳は、ソウルの住民が加入し、毎月3年間5〜20万ウォンを貯金す ると、ソウル市とソウル社会福祉共同募金会が追加で同じ金額を支援する。例 えば、加入者が毎月5万ウォンを貯金すると3年後に元金180万ウォンと支援積立 金180万ウォンを合わせた360万ウォン(+で)を受け取る。

難しい「希望通帳」貧民は申請意欲が出ない

しかしソ氏のように貧民がこの通帳に加入するのは難しい。加入を申請するた めには、まず基礎生活受給者や次上位福祉給与者でなければならない。世帯の 所得認定額が最低生計費の150%(4人世帯で約198万ウォン)以下でなければなら ない。さらに最近1年間、10か月以上定期的な勤労所得があり、現在在職中でな ければならない。

国内基礎生活受給者は全155万人(2007年基準)で、このうち20万5千人がソウル 市に住む。特に保健福祉家族部の統計によれば、受給者の10人中7.8人は失職状 態だ。職業があっても80%は雇用が不安定な非正規職だ。基礎生活受給者で、 1年に10か月以上定期的に働くソウル市民を探すのは容易ではない。

ソウル市が掲げた申請資格はこれだけではない。同一世帯に債務不履行(信用不 良)者がいてはならず、世帯の借金が5千万ウォン以上でもだめだ。ソ氏の息子 は他の資格は満たしたが、この条件でひじ鉄砲を食らった。

政府推測でも債務不履行者数が780万人に達するのに「家族に債務不履行者もい てはならず、借金もあってはいけない」というソウル市の条件を満たす貧困層 は、ラクダが針の穴に入る確率よりさらに難しいだろう。

「債務問題がまさに貧困問題」

金融被害者連帯「ヘオルム」のイ・ヘギョン活動家は「債務問題がまさに貧困 問題で、債務がない貧困世帯はないと考えるのが常識だ。ソウル市の今回の政 策は、むしろ貧困層に矛先を転じるみせかけ」と批判した。彼は「ソウル市が 債務を貧困の問題と見ず、相変らず個人の責任や道徳性の問題と見ている」と 付け加えた。

ソウル市は1月19日から30日まで希望プラス通帳の加入申請を受け付けた。市は 申込みをした約3千人の中から審査によりまず千人を選定する予定だ。市は来る 5月頃に追加支援者を受け付ける。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2009-02-07 10:09:48 / Last modified on 2009-02-07 10:09:50 Copyright: Default

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