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受給者老夫婦が自殺…扶養義務者基準廃止要求

遺書に「生活保護では生活できず、死を選択」

ホン・クォンホ記者 2011.01.07 18:33

▲障害がある息子の受給のために自殺したお父さんなど「基礎法犠牲者」を慰めるために昨年11月に鍾路の普信閣で開かれた慰霊祭[出処:ビーマイナー]

基礎生活(生活保護)受給者の老夫婦が、生活苦を悲観して心中する事件が発生 した。これについて扶養義務者基準の廃止と最低生計費の現実化を要求する声 が続いている。

1月4日午後1時50分頃、チョン某氏(66・男)とキム某氏(60・女)夫婦がソウル市 城北区下月谷洞の地下室で並んで横になって死んでいるのが発見された。

老夫婦の5坪の地下室には、キッチンに煉炭が燃え尽きた状態で置かれ、昨年 12月31日「生活保護では生活できない、死を選択する。5か月以上、どう暮して いるのかと聞く子供がいるか」と書いた遺書も発見された。

国民基礎生活保障法改正のための共同行動(下基礎法改正共同行動)は1月7日に 声明書で「貧困の責任を国家ではなく家族に押し付ける扶養義務制基準を即刻 廃止しろ」と要求した。

基礎法改正共同行動は「1か月43万ウォンにもならない生活保護で生活する人々 に皇帝の食卓と言った保守的な連中は、この老夫婦が法的に離婚して事実婚の 関係にあることについて不正需給と言うかも知れない」とし「だが60歳を越え て、その上ばく大な借金を抱えた老夫婦が生きていくために扶養義務者基準を 避けるため、やむを得ず選択したのが離婚だったのだろう。そうでなければ、 もっと早く極端な選択をしていた」と指摘した。

基礎法改正共同行動は「昨年も障害児を持つ父親が、息子に需給を受けさせよ うと自ら命を絶った」とし「韓国社会で貧困により自ら命を絶つ事件を二度と 起さないために基礎法の改正は至急だ。何より先に、毒素条項である扶養義務 者基準廃止は優先だ」と要求した。

基礎法改正共同行動は昨年11月15日から25日間、曹渓寺で扶養義務者基準廃止 と最低生計費現実化を要求して、テント座り込みをしていた。

進歩新党も6日に声明を出して「扶養義務者基準など国民生活基礎保障法の毒素 条項と生活保護の非現実性などで、韓国社会の福祉の死角地帯はさらに広がっ ている」とし「李明博政権の福祉予算削減で、さらに厳しくなった選定基準な ど、やり直すべきことは一つや二つではない。絶対的貧困線をその基準にした 基礎生活需給政策は、貧困から抜け出したり勝ち抜く力を全く与えていない」 と指摘した。

進歩新党は「現在、最低生計費以下の生活で、支援が受けられずにいる国民は 400万人にのぼる」とし「相対的貧困線の導入、基礎生活受給費現実化など基礎 生活保障法の改正が急がれる」と要求した。

参与連帯も声明を通じて「昨年末の予算かっぱらいの影響で、所管の常任委で は法案の上程さえできなかった」とし「かっぱらいに賛同した国会議員が安ら かな年末年始をむかえているその時、下月谷洞の冷たい地下の一部屋でネズミ の尻尾のような生活保護に依存してやっと生活してきた夫婦は生活苦にあえい で最後を迎えた」と叱責した。(記事提携=ビーマイナー)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-01-08 11:52:00 / Last modified on 2011-01-08 11:52:08 Copyright: Default

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