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韓国:国家人権委勧告に対する移住労組の声明
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2005-06-10 08:42:25 MTU移住労組

〈移住労組声明書〉6.9日付国家人権委勧告に対して法務部は反省し、手続き無視の強制取り締まりを直ちに打ち切れ!

  1. 9日付国家人権委勧告に対して法務部は反省し、 手続き無視の強制取り締まりを直ちに打ち切れ!

(移住労組声明)

6月9日、法務部長官に強制取り締まりの根拠不足の問題提起と出入国管理法の 改善を勧告した国家人権委員会の決定を歓迎する。

決定文と勧告文は令状主義の原則が守られておらず、緊急保護措置は例外条項 なのに日常的な武器使用や強制取り締まりと強制拘禁の根拠として乱用されて いること、未登録滞在という行政違反程度の違法性を根拠に深刻な身体的自由 の制限が発生していることなどについて、包括的に出入国法案の問題点を指摘 している。

去年1月に陳情した事件が、当時の強制取り締まりで連行されたKB、ハク同志 が強制出国される前に出ればという残念さが残る。

だが現在、全国の随所で移住労働者強制取り締まりの問題が深刻になっており、 これによる被害移住労働者が続出し、移住労働者労働組合の委員長まで連行さ れるなど、移住労働者を公権力で押さえ付けようとする弾圧が極みに達してい る時期に出されたという意味で、うれしい決定である。

また、私たちが何回も社会的に問題提起し、主張してきた強制取り締まりの法 的根拠の不足と公権力の乱用などについて、国家の機関が国家人権委員会から 法務部に厳しく忠告する決定であり、今後、移住労働者強制取り締まりの人権 侵害問題への対応について多くの示唆を与えられるものと考える。

それにもかかわらず、法務部は直ちに釈明資料を提示して、国家人権委の勧告 事項を全面的に無視するという反応を見せている。むしろ強制取り締まり根拠 の不明確性と令状主義について、あい昧な外国の事例を引用し、現在の強制取 り締まりの時の刑事手続きに関して検事の指揮を受けているという主張をする ばかりだ。保護の概念は出入国管理法に明確に提示されているとして、国家人 権委員会の勧告に反論した。そして深刻な身体的自由制約に関しては、物理力 の使用根拠は改善方案を検討して今後の移住労働者取り締まり過程での人権侵 害をなくす努力をするという4.29日発表などと同じ内容であり、以前と全く変 わることのない空念仏の甘言でやりすごそうとしている。

15余年前からやってきはじめた、韓国で働く38万人余りの移住労働者たちは、 韓国に必要されてやってきた。そして、この国の経済の一つの軸の位置を占め、 神聖な労働をしながらも、まるで罪を犯した人であるかのように、労働が盗み であるかのように心配しながら黙々と働いてきた。さらに、自分の労働の正当 な代価さえきちんと保証されないまま、基本的な人権さえきちんと保証されず に生きてきた。

それでも法務部は、昨日も今日も移住労働者を無慈悲に人間狩りをして、日ご とに強度が高まる公権力の暴力を乱用している。単に「不法滞留者」というレッ テルを貼られたまま、移住労働者たちは韓国社会の寄生虫として、ひたすら一 方的な狩りが行われている。移住労働者のほとんどは、韓国の土地で非道徳な 人生を生きてきたわけでもなく、単に堂々と労働しながら暮すことだけを期待 してきた。いったい何が不法で、未登録という滞留資格満了がどれほど大罪だ というのか? 不法? よろしい。違反横断/信号違反も不法で公課金滞納も不法 だ。

この土地で、制度的な失敗によりやむを得ず未登録の身分に転落して働くこと が、道徳的にどれほど非難されるべきことなのか? そんな理由だけで公権力は 同じ人間を毎日大ケガをするほど殴りつけ、死なせ、名前だけは保護所という 監獄に強制拘禁するほどの理由になるのか? これは、国家人権委の改善勧告案 にもきちんと書かれている部分だ。多くの移住労働者が未登録身分に転落する 現象は、政府が誤った移住労働者政策を導入し続け、施行し続けることを繰り 返している中で、構造的発生したむしろ当然で必然的な現象だということを考 えると、一層腹立たしいことだ。

そして、法務部と公権力彼にとって、法ではなく手段と方法を区別しない強圧 的な強制取り締まりの目標が優先されていることは、さまざまな事例から知る ことができる。これまで移住労働者の人権侵害事例の大部分が強制取り締まり の中で現われ、国家人権委も明らかにしているように、2004年の1年間だけで も強制取り締まりにあった6185人のうち70%に手錠をかけて、移住労働者労働 組合のアンワル委員長の標的強制取り締まりの事例のように、たったひとりも 法的手続き要件である保護命令書や緊急保護命令書の提示もされなかったとい う事実だけを見ても、彼らには彼らの取り締まりの意志だけが、彼らにとって 唯一の法であることがよくわかる。

こうした部分では、法的な問題はやはり口実に過ぎないことを私たちはよく知っ ている。この問題は、韓国の労働者の正当な権利を弾圧する、政府の弾圧政策 とほとんど変わらない。韓国政府は今までの移住労働者政策の敗北を認めず、 移住労働者を短期間のローテーションで絞り取るための強制的な効率的な構造 を、単に法務部は公権力と不法/合法という、はなはだしくは「テロリスト」 という陰謀的な言辞を押しつけてわれわれを犯罪者に追いやり、無慈悲な暴力 が正当だと熱心に主張するだけであることを、私たちはますます明らかに知り つつある。

また、取り締まりから始まる移住労働者政策は、どのようなものであっても成 功はしない。未登録/登録労働者を分離し、選別的な取り締まりで解決しよう とする強制取り締まりは、それ自体が人権侵害でしかない。

解決策は一つしかない。取り締まり要件の強化という手続き的問題は本質では ない。むしろ、人権侵害を必然的に伴う強制取り締まりを不要にする韓国政府 の政策的な変化の意志が必要なのだ。ひとまず今年の8月までに30万に達する 未登録移住労働者への全面合法化が前提として、今後、構造的に未登録の身分 に転落することがなくなるような労働許可制の立法に取り組むことこそ、根本 的な解決になる。

ここに私たちは主張する。

・法務部は、国家人権委員会の勧告事項を尊重して、改善を努力をつくさなけ ればならない。

・法務部は、この間の取り締まり過程での人権侵害に対して謝らなければならない。

・法務部は、移住労働者労働組合委員長の連行も手続きを無視した取り締まり であったという謝罪の意味で、アンワル委員長を直ちに釈放しなければならない。

・それとともに、訴訟が進められている移住労働者労働組合の法的資格とは別 に、移住労働者労働組合への弾圧を直ちに打ち切らなければならない。

・また今回のことを契機として、法務部と労働部、韓国政府は移住労働者の取 り締まり政策の限界を認め、未登録移住労働者の全面合法化により、根本的な 問題解決に取り組む努力をしなければならない。

  1. 6.10

ソウル京畿仁川移住労働者労働組合

http://migrant.nodong.net/2005

Tel)02-2285-6068 Fax)02-2269-6166

2005/06/10

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-06-10 14:24:30 / Last modified on 2005-09-05 05:18:34 Copyright: Default

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