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韓国:「国境のない通り」に500人の移住労働者と市民が参加
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安山移住労働者文化祭と安山地域宣伝戦を終えて

「国境のない通り」に500人の移住労働者と市民が参加

ペク・ソンヨン/イ・ジュンヨンcast@cast.or.kr

*安山公団地域で行われた宣伝戦、暑さの中でも参加者は疲れを見せなかった。(写真:ペク・ソンヨン)*

「レジスタンス現場闘争団」と共に力強い安山宣伝戦を

蒸し暑さで得たものがあるとすれば、それは移住労働者と連帯単位の闘争への 熱望が、どんな暑さより熱かったということでした。

7月23、24日、今夏一番暑かった週末に、レジスタンス現場闘争団が移住労働 者と共に安山で宣伝戦を行いました。レジスタンス現場闘争団と共に行われた 今回の宣伝戦は、工業団地の移住労働者が生活する地域に深く入って行われま した。多くの移住労働者が起居し働く地域なので、工業団地の労働者が仕事を 止めても印刷物を読む姿を見ることができました。

ピケデモやシュプレヒコールも一緒にして力強く進められた宣伝戦は、地下鉄 で帰宅する多くの労働者、市民に、何のために移住労働者が戦っているのかを 伝える時間もありました。

地域の移住労働者との懇談会

宣伝戦を行っている途中、シャキル移住労組委員長職務代行と宣伝戦に参加し たディープ氏とノレンドラ氏が、共に懇談会を行う時間がありました。いつも そうしてきたかのように、シャキル移住労組委員長職務代行は上手な口調で移 住労働者の状況がどうなのか、なぜ連帯の手助けが切実なのか、説明していき ました。ディープ氏とノレンドラ氏も、自分たちが働いていた時の平均賃金や、 その他の条件、移住労組に加入することになった契機、以前の明洞聖堂座り込 みへの評価などを共有し、学生と移住労働者が一つになる場を作りました。

ある参加者は、指の足のが切断された多くの移住労働者を病院で見て、さまざ まな労災にあっても保険どころか治療もきちんと受けられずに苦しむ移住労働 者を見て、闘争するようになったという話、他の参加者は、ネパール共同体を 作り闘争した経験を土台に、現在の移住労組の闘争を強めていくという話など をしました。

*第10回安山移住文化祭の参加者のシュプレヒコール。(写真:ペク・ソンヨン)*

第10回安山移住労働者文化祭

安山駅前の元谷洞にある『国境のない通り』は、ここに多くの移住労働者が住 んでいることで付けられた名前です。しかし『国境のない通り』でも、強力な 取り締まり追放が行なわれています。連続する取り締まり追放の中で、移住労 働者は外出もできずにいつも不安に震えています。

こうした中で去る24日、安山駅前の元谷洞『国境のない通り』では、取り締ま り追放阻止と未登録移住労働者全面合法化のための第十回移住文化祭が進めら れました。毎月最後の週の日曜日に行われ、今回で十回目をむかえる文化祭に は、約500人の移住労働者と市民が参加しました。

この日の最初の舞台は、5日間移住労働者と共に連帯した夏現場連帯闘争団 「Resistance'」。移住労働者自らが今の現実を変えるために闘い、移住労働 者合法化を勝ち取ろうという内容の単幕劇を学生が公演し、最後にはインター ナショナル歌を歌いました。サムルノリグループやパンソリ歌手が韓国伝統音 楽を移住労働者に知らせたりもしました。特に、パンソリは歌手だけの公演で はなく移住労働者も共に参加し、さらに関心を集めました。この日の文化祭で は多くの文化グループの公演があり、歌グループとダンスチームの公演の中で 移住労働者たちは、歌詞がわからなくてもリズムに合わせて踊る姿を見せ、音 楽を通して、国境を克服できるということをもう一度悟らせました。

移住労働組合を代表して発言したシャキル移住労組委員長職務代行は、「雇用 許可制のために取り締まりが深刻になっています。文化祭にも参加できない移 住労働者が多く、昨日も安養地域で激しい取り締まりがあったといいます。私 たちは何か犯罪者ですか? アンワル委員長が犯罪者ですか? 犯罪者ではありま せん。この土地で10余年前から、誰もがいやがる3K業種で働いてきた労働者で す。逃げないようにしよう! もう隠れないようにしよう! 堂々と労働者として の権利を語り、取り戻そう!」と、取り締まりで士気が低下している移住労働 者を励ましました。

この日は移住労働者の公演もありました。インドネシアの労働者で構成された ロックバンド『ターロック』バンドの公演は、移住労働者の叫びを引き出し、 バングラデシュから来た移住労働者の笛の公演は物静かな音楽でバングラデシュ の労働者はしばらく故郷への思いにひたりました。

長い時間にわたる文化祭は、最後に正面突破と移住労働者が共に『罷業歌』を 歌いました。韓国語とベンガル語など、5種類の言語で歌われる罷業歌は、国 境を越えて連帯して闘争しなければならないということを参加者にもう一度感 じさせました。

次の文化祭は8月末、同じ『国境のない通り』で開く予定です。

2005年07月26日18:10:49

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-07-28 02:26:46 / Last modified on 2005-09-05 05:18:38 Copyright: Default

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