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企業経営に良い国、韓国5位...公然の秘密

[ファクトを満たすメディア批評]世界銀行の調査を発表して大騒ぎする保守言論

イ・ジョンホ蔚山ジャーナル編集局長(leejh67@hanmail.net) 2014.11.02 23:13

選挙のたびに世論調査に一喜一憂する人は多い。 でたらめな世論調査が、世論を作り出したりもするからだ。 統計記事はこうしていつも小さなことに命を賭ける記者に便利な針小棒大の資料となる。

世界経済フォーラム(World Economic Forum)と国際経営開発院(IMD)などの民間団体が毎年、世界各国国を対象とした国家競争力を発表すると、韓国の言論は先を争ってこれを報道する。 韓国の競争力の順位が上がれば簡単に報道するだけだ。 しかし少しでも順位が下がると大変な大騒ぎになる。

文化日報は2009年5月20日付の1面に続いて3面トップ記事で「『労使対立』が国家競争力を食いつくす」という題名を付けて騒がしく報道した。 その年のIMDの韓国国家競争力順位は4段階も上昇したが、文化日報は細い項目の中の「労使関係」をめぐって是非を論じた。 当時わが国の労使関係順位が調査対象57か国のうち56位で最下位水準だというのだ。 労使関係は労と使、双方の問題が重なって起きる問題なのに、文化日報は労働者の闘争一辺倒だけを問題にした。 そして文化日報は「労組の闘争一辺倒が先進国への跳躍の最大の障害」と評した。

こうした国家競争力調査は調査機関の客観性はもちろん、調査方式にも多くの問題がある。 例えば世界経済フォーラム(World Economic Forum)の国家競争力順位調査は客観的な経済指標ばかりか、企業経営者の主観的なアンケート調査も共に付けて調査する。 このアンケート対象者の指向と意志によって、統計結果は常に揺れる。 世界経済フォーラムもこうした問題を認識し、主観的な質問項目には加重値を低くする方式を選んでいる。 それでも相変らず問題は残る。

そのために国家競争力調査はいつもシーソーのように揺れる。 ただの参考資料と思えばいいだけの調査資料をめぐり、 ものすごい勢いて飛びかかる韓国のマスコミが問題をさらにおかしなものにする。

世界経済フォーラム(World Economic Forum)と国際経営開発院(IMD)のような民間団体ではない世界銀行が、 最近「2014年企業環境評価」という資料で韓国が全世界189か国中5番目に企業の経営に良い国だと発表した。

韓国は電気供給部門で世界1位、貿易通関で3位、法的紛争解決で4位、企業退出で5位、建築許認可でも12位、創業でも17位と、比較的上位圏を占めた。 ソウル新聞は10月30日付の5面がこの事実を2段記事で簡単に「韓国、企業経営に良い国世界5位に」と書いた。

朝鮮日報、企業主の主観的な満足も反映しないと難癖

しかし朝鮮日報は、どうしても世界銀行の調査結果に納得できなかったもようだ。 朝鮮日報はソウル新聞と同じ日の10月30日B1面に 「韓国が企業環境世界5位? 韓国人も不思議」という見出しでこの事実を扱った。 朝鮮日報はこの記事に「世界銀行が出したおかしな成績表」という小見出しも付けた。

朝鮮日報は世界銀行の調査結果を批判して、統計調査そのものに文句を付ける。 朝鮮日報は「世界銀行の評価は、各国が企業活動の最も基本になる制度とインフラをどれほど備えているかしか評価しない」と不機嫌そうに言う。 では客観的な統計調査が客観的な指標の他に何に基づけばいいのか問い直さざるをえない。 朝鮮日報は企業主の主観的評価質問項目がなく残念だという調子だ。

朝鮮日報はこうした内心を記事の最後に率直に打ち明けた。 朝鮮日報は「世界銀行の調査は国際経営開発院、世界経済フォーラムのような国家競争力評価機関が韓国の国家競争力を今年それぞれ26位と評価したこととも違いが生じる。 これらの機関は企業家の主観的満足度を点数に反映する」と報道した。

各国の企業環境を評価して順位をつける調査分析報告書に企業主の主観的満足度を入れること自体が異常なのに、 これを反映せず客観的資料だけを調査し、 韓国が企業に非常に良い国だという公然の秘密に力を与えたと大騒ぎだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-11-03 14:08:46 / Last modified on 2014-11-03 14:08:49 Copyright: Default

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