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記者を暗殺したロシアの政治弾圧の中で誕生したテレグラム

反プーチン・デモの尖兵VK、露政府の弾圧で亡命したパーヴェル・ドゥーロフ

イ・ドクチェ記者 2014.10.21 14:01

朴槿恵(パク・クネ)大統領の「大統領の冒涜発言は限界を超えている」の一言で、 韓国社会が軍隊のように個人のプライバシーを侵害し、一糸不乱に動いている。 一言で、韓国社会が全体主義的な閉鎖社会であることを雄弁に語る局面だ。 国家が個人の考えを監視・統制しているからだ。

具体的には労働党のチョン・ジヌ副代表のカカオトーク検閲で始まったサイバー亡命が続いている中、 テレグラムがサイバー亡命先に急浮上している。 大統領選挙でのアルバイト部隊と国家情報院の介入疑惑から始まり、 国家の統制と検閲が限界を超えている。 サイバー亡命者の数が200万人を越え、その数字が増え続けているのは、 この国から出ていきたい人がこれまで如何に多かったのかを如実に見せる。

ところでなぜ、わざわざテレグラムなのだろうか? ロシアのザッカーバーグと呼ばれるパーヴェル・ドゥーロフが作ったテレグラムの秘密保安装置に魅力を感じたためだろうが、 パーヴェル・ドゥーロフがテレグラムを作った理由を考えれば独裁者プーチンが長期執権しているロシアの言論環境を考えざるをえない。

▲アンナ・ポリトゥコフスカヤ。彼女は記者だった時にチェチェンでロシア軍による住民虐殺や暴力などのチェチェン住民の人権実態を告発する記事をよく書いた。そのために彼女はチェチェンで取材していた時、ロシアの軍人に連行され、高位将校から脅迫された。彼女はまた当時ロシアの大統領だったプーチンを批判し、そのためにロシア政府から政治的な圧力を受けた。2006年10月7日、ポリトゥコフスカヤは家から出て、エレベーターで暴漢の銃撃を受けて死亡した。ロシア司法当局はこの事件の犯人が見つからなかったと発表したが、一部では普段彼女を邪魔な人と見ていたプーチン政権により除去されたという噂が飛んだ。[出処:http://persona.rin.ru/]

2006年、ロシアのチェチェン攻撃を報道したアンナ・ポリトゥコフスカヤ記者の暗殺以後、 数十人のジャーナリストがプーチン治下で死んでいった。 ロシアのTVチャンネルも国家所有だったり、ガスプロムのような国営企業の所有で、 政治と言論の癒着関係はザカジュッカ(Закажука(別名『黒いPR』))という新造語ができるほど腐敗の極に向かっている。 学校でさえ贓物授受が日常になっている今日のロシア社会で、 報道機関と政治のおおっぴらな支援金取り引きを意味するザカジュッカのように、 テレグラムが誕生した背景にはロシアの全体主義的な閉鎖社会が一役買っている。

あまりにもよく似ている。 セウォル号事件でわれわれは、国営放送を自任する言論が国家を護衛する姿をはっきり見た。 大統領の一言で検察が立ち上がって個人の私生活をのぞき見たのだから、 韓国もロシアも全体主義的な閉鎖社会だという共通点を持っている。 そのため人々が他のSNSでもなく、秘密を保障するテレグラムへとすぐに亡命したのではないか? テレグラムのプログラムを作ったパーヴェル・ドゥーロフも、 全体主義的な社会であるロシアの国籍を捨て、カリブ海の国家、 セントキッツ・ネイビスに25万ドルを寄付して正式に亡命したのだから、 韓国社会の大衆とパーヴェル・ドゥーロフの以心伝心というべきか? それもSNSを通した感情の共有とは、SNSの魅力がここにあるようだ。

[出処:テレグラム ホームページキャプチャ]

パーヴェル・ドゥーロフは、ロシアの最大SNSであるVKの創業者で、 11歳の時からプログラミングに格別な関心と才能を見せた人だ。 2006年に作られ、2008年からロシアで猛威を振るったVK('Вконтакте'、In Contact)というSNSは、 一日に1億人以上が接続するデジタルメディアだった。 「ロシア版FaceBook」と呼ばれるVKは、ロシアの大統領選挙で反プーチン・デモを全国に拡散させるのに決定的な役割を果たした。 VKはその特徴が加入者のプロフィール欄に政治的立場が紹介されるなど、料理店に転落したFaceBookとは全くその質が違う。 11月に始まったウクライナ事態の時にパーヴェル・ドゥーロフは、 ロシア政府から反ロシア・デモに加担した主導者のリストを渡すようにという要求を拒否した後、カリブ海に亡命した。 サイバー亡命ではなく実際に亡命したパーヴェル・ドゥーロフが祖国ロシアの政治的弾圧から逃げるために昨年に作ったものが、 すべての携帯メッセージを暗号化するテレグラムだ。

カカオトークが裁判所の監聴拒絶で頑張り、今年の末まですべてのメッセージを暗号化すると言っているが、 すでに時は遅い。 みんながサイバー亡命行きの飛行機に搭乗してしまったためだ。 ソン・チャンシクの歌を思いだす。 「行こう、出かけよう、東海の海に」、「行こう、出かけよう、テレグラムに」。

付記
イ・ドクチェ記者はニュースミン記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-22 04:17:51 / Last modified on 2014-10-22 04:17:51 Copyright: Default

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