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韓国:進歩ネット通信秘密保護法のQ&A
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「ハンナラは通秘法をしらなすぎる」

進歩ネットワークセンター、通信秘密保護法のQ&Aを発表

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2009年02月18日15時29分

与野を問わず国会議員の反対で、2007年6月から国会本会議を通過できずにいる 通信秘密保護法改正案。

最近、ハンナラ党のイ・ハンソン議員が発議した通信秘密保護法改正案が「17 代国会で与野全員一致で本会議に上程されたが任期満了で廃棄された」という 主張を資料で配布し、これに対応する資料が登場した。

進歩ネットワークセンターは通秘法改正案が通過できないことに対して「異例 の修正が二件も発議され、法司委の代案と競合し、この時に修正案に署名した 各30数人の議員の中には現ハンナラ党所属議員も含まれている」と反論した。

進歩ネットワークセンターは「ハンナラ党の通信秘密保護法案に対する質問と 回答10選」を紹介して、通秘法の通信監聴など事項の問題を細かく批判した。 以下資料全文。

ハンナラ党の通信秘密保護法案に対する質問と回答10選

携帯電話の監聴を合法化する必要がある。なぜ通信秘密保護法改正に反対するのか?

改正案では「携帯電話監聴」とは特定していない。「すべての通信事業者」に 監聴設備を義務化することで携帯電話、インターネット電話、インターネット メール、インターネットメッセンジャー、P2Pなど、現存のすべての通信手段だ けでなく、未来のすべての通信手段を監聴の対象にしてしまった。これは過度 に包括的な立法であり、通信事業者に対する監聴設備を導入している他の国で も簡単に前例が見つからない。

通信監聴は犯罪捜査のために当然必要だ

現在の通信監聴は、主に国家情報院がしている。その上、2007年の監聴統計に よれば、8803件のうち98%にのぼる8628件を国家情報院が監聴した。国家情報院 の監聴は、一般の犯罪捜査とは関連がなく、今回無線電話とインターネットに 通信監聴を拡大することは国家情報院の秘密権力を拡大させるためでしかない。 何よりも通信の監聴は「犯罪捜査に必須」の手段ではない。現行の通信秘密保 護法でも「他の方法ではその犯罪の実行を阻止したり犯人の逮捕または証拠の 収集が難しい場合に限り(第5条)」監聴を許可すると明示されており、他の国で も通信監聴は他のあらゆる犯罪捜査技法を動員した末、制限的に実施される 「例外的」な手段だ。しかし、情報捜査機関はこの条項をほとんど念頭に置か ずに通信監聴を不正に乱用してきた。特に2005年に表れた安全企画部と国家情 報院の不法盗監聴事件の時、情報捜査機関が監聴を『最終的手段』ではなく、 特権と認識していたことがわかり、多くの批判を受けた。情報捜査機関の情報 の独占と、これを利用しようとする権力集団の政治的利害関係が盗監聴を助長 し、国民の通信の秘密と基本権をないがしろにした歴史的な誤りを思いだそう。

犯罪捜査のために通信事業者が協力するのは当然だ

改正案では、通信事業者が2種類の義務を負わなければ通信サービスができない ようにしている。すべての通信事業者は監聴設備を備え、通話内訳やインター ネットのログ記録などの「通信事実確認資料」を保管し、捜査機関の要請があ ればそれに応じなければならない。監聴設備を備えなければ毎年最大10億の履 行強制金を払わなければならず、資料を保管しないと最大3千万ウォンの過怠金 を払わなければならない。国家が犯罪を捜査し、犯罪者を罰する必要があって も、そのために証拠収集をすべての通信事業者に義務として賦課するのは非常 に過度だ。捜査機関が自分の業務のために通信事業者にその資料の提出を要求 するのは一種の協力事項であって、強制するものではない。

通信事業者を通して監聴すれば捜査機関がするより監聴が透明になるだろう

今、国家権力の圧力に弱い韓国の通信事業者の状況では、不法監聴を拒否する ことは期待できない。2005年の国家情報院の不法監聴当時に使われたR2装備は 通信事業者を通したものだった。2000年の監査院の監査結果でも、通信事業者 が捜査機関の不法監聴に協力している実態が指摘された。何よりも、通信事業 者が監聴設備を運営したり通信資料を保管し、これを不正に乱用しないと断言 することができない。

通信事業者が監聴装備を不正乱用するという憂慮は誤解だ。平常時には接近が遮断されるだろう

通信事業者が監聴装備を具備して「協力」するという改正案の趣旨のとおりな ら、監聴装備は通信事業者の財産でなければならない。では通信事業者が自分 の財産の監聴設備に接近し、これを不正に乱用しないという確信はできない。 もし通信事業者が監聴装備に接近できないように、国家が接近を統制すること ができるなら、これは国家機関の装備を「委託」されるものだ。通信事業者の 地位が捜査機関の装備を委託される程度なら、なぜ透明な監聴執行の牽制者に なれるだろうか? 機関員が常駐する可能性も排除できない。監聴義務と同じぐ らいに深刻な問題は保管義務だ。オークションで1081万人の個人情報が流出し て1年もたたない。通信事業者の個人情報の大量収集と流出問題が重要な時で、 国家はこれを規制するべきなだが、むしろこれを助長するとは。私たちに必要 なことは、個人情報の保管義務ではなく廃棄義務だ。

法院がきちんと統制するだろう

法院の統制はぜひ必要だ。しかし今、法院の統制は非常に形式的だ。法院の通 信情報把握令状の棄却率は3.6%(2007年)に過ぎず、通信事実確認資料の請求棄 却率は0.9%(2007年)でしかない。捜査機関が法院から監聴の許可を受けるには、 他の方法ではその犯罪の実行を阻止したり犯人の逮捕または証拠の収集が著る しく難しい理由を厳密に問われない。捜査機関が法院に通信事実確認資料提供 の許可を受ける時、捜査または刑の執行に必要だと主張しさえすればよい。基 本的に現行の通信秘密保護法はあまりにも粗末だ。

通信事実確認資料の保管義務はすでに施行令に含まれていて、これを母法に上げるのは問題がない

施行令を正当化するために法を改正しなければならないのか? 通信事実確認資 料保管義務が施行令に含まれたのは2005年のことで、母法に関連の規定なく政 府が勝手に新設した。これにより当時、市民社会団体が強く批判し、法学界で もその違憲性が指摘された。違憲的な施行令の改正内容を正当化するために母 法に関連規定を追加するというのは議論順序が間違っている。特に保管義務を 破るすべての通信事業者に過怠金3千万ウォンを賦課する罰則規定を新設した ことは重大だ。保管義務そのものの再議論が必要だ。

海外にもすべて導入されたというが

海外ではすべて導入されたというのは確実だろうか? よく調べると、韓国の改 正案とは多くの差がある。米国で通信事業者への監聴設備が義務化されている のは事実だが、韓国のようにインターネット付加通信事業者を含む「すべての 通信事業者」には適用されない。電話事業者だけに義務が適用され、それも多 くの批判と監視を受けている。2007年、米国全体で報告された監聴件数は2208 件に過ぎない(22の州の統計が抜けているが、同年8803件に達した私たちの監聴 数と比較せよ)。英国でも通信事業者に対する監聴設備義務化が一部で導入され たが、すべての通信事業者を対象にしているわけではなく、対象事業者を個別 に指定することになっていて、この時に指定された事業者は異議を申請する手 続きも保障されている。では資料保管義務はどうか? 米国は資料保管義務を規 定しておらず、ドイツは連邦憲法裁判所で通信事実確認資料保管義務の違憲性 を認め、効力停止仮処分命令が下されている。

どうしようというのか? なぜ捜査機関を信じられないのか?

あまりにも不正乱用が多いからだ。2005年にわかった安全企画部と国家情報院 の不法監聴の実態も衝撃的だったが、合法的な手続きで、政府に不利な記事を 書いた記者の通話内訳を問い合わせるということが、忘れたころに発生しない だろうか? この前も検察と警察が国防部『監査処分要求書』を報道した記者の 通話内訳を問い合わせていることが明らかになった。これが犯罪捜査か? 不正 乱用が横行するのは、現行の通信秘密保護法があまりにも粗末だからだ。代表 的な例が36時間、自由に監聴できる緊急監聴制度だ。通信の秘密を保護すると いう法の趣旨にとても及ばない現行の通信秘密保護法をまず改善しなければな らない。この状態で、新しい制度や義務を導入するのは情報捜査機関による恐 ろしい監視社会を呼ぶだろう。簡単に言えば、「先改善・後議論」だ。

現在の通信秘密保護法改正案は17代の国会でも与野間で合意したものだった

現在、イ・ハンソン議員の通信秘密保護法改正案が17代国会で発議された法司 委代案と似ているのは事実だ。そして当時、この法案が国会で通過できないの は、与野を問わず反発があり、本会議で法司委代案に反対する修正案が2本発議 され、競合したためだ。当時、それぞれの修正案には30人以上の議員が署名し、 署名者には現ハンナラ党所属の議員も含まれている。与野が合意したのなら、 なぜ2007年6月に法司委を通過した後、2008年5月に17代国会が任期満了する時 までに本会議を通過できなかったのか?

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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