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韓国:電波は天皇のもの?
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電波は天皇のものだ?

[コラム]言論労組ストライキを支持する

イ・ドクチェ(論説委員)/ 2008年12月28日22時51分

2007年に封切られた映画〈ラジオ・デイズ〉を見よう。京城放送局に侵入して 偉業を試みた効果音担当者のKが日帝に摘発され、京城放送局が日帝に侵奪掌握 される場面が出てくる。Kは京城放送局電波をハックした時、日本軍からこんな 言葉を聞く。「電波も天皇のものだ」。

朝鮮・中央・東亜は、電波が国民のものであり、MBCなど最近のストライキを集 団利己主義と言い募る。朝鮮・中央・東亜が言う国民は、民主主義の下の国民 ではなく、ファシズム下の『皇国臣民』の弱者である国民を示す。あるいは強 富者や特権階級の国民でしかない。朝鮮・中央・東亜が電波は国民のものだと 主張する時、その言葉はつまり電波は朝鮮・中央・東亜のものであり、財閥の ものであり、さらにMBのものだと言いたいのだろう。

KBS事態以後、そして現在のYTN事態に続いて李明博政権は、映画で日帝が京城 放送局を侵奪した事態を生中継のショーで見せている。放送局掌握が単なる映 画の中の話ではなく、民主主義国家の大韓民国で行われているのだ。経済危機 の局面から恐慌局面に駆け上がっている状況で、民主主義がファシズムに変質 しつつある。ファシズムと恐慌が絶妙に息を合わせる時期が近付いているのだ。

国家情報院の強化、放送通信委員会、KBS、YTN天下り人事、予算案かっぱらい 通過、公企業構造調整、公務員馴らし、国防部の代替服務拒否、サイバー統制 法、ニューライトの歴史歪曲、文観部の臨時政府伝統無視など、政治・経済・ 社会・文化の全領域で、大韓民国の歴史が日帝時代に回帰している。ところが いったいこれはどういうことか? 目をこすってよく見ると、仁王山の裾に位置 する大統領府は、金泳三政権の時に崩された総督府の建物のようだ。

放送産業先進化という覆いの下で今、強行されているのは日帝時代、その後に 続く朴正煕、全斗煥独裁時期のように、電波をMBのものにしようとするファシ ズム的な行為だ。そうでなければ、少なくとも電波をチェ・シジュン、姜万洙、 韓昇洙などの特権階級内閣のものにして、日帝軍国主義の伝統を受け継ぐニュー ライトの政治、経済、歴史、社会に対するファッショ的な宣伝隊にする工作だ。

周知のように、李明博政権はあまりにもわかりやすく、あるいは過度に露骨に 民衆をよどみなく吐き出して、強富者と財閥だけをを抱え込む政策を行ってい る。このような李明博政権のふるまいで私たちがはっきりさせるべきことは、 李明博政権がただ『強富者特権階級内閣』政権だということではなく、独占資 本の利益を主導的に代弁する資本の公開的な独裁体制、すなわちファシズム政 権だという事実だ。ハンナラ党が駆使する軍隊用語で過去への回帰が言われる が、電光石火、速度戦などの軍事的な用語が民主主義を後退させるという認識 はとても安易な発想だ。強富者であれ特権階級であれ速度戦であれ、言論で戯 画化されたイメージだけに没頭することではない。

すでに朝鮮・中央・東亜の中で、新聞財閥と経済財閥の間のコンソーシアムな どの議論が活発だが、政党、国会、検察/警察を総動員して財閥の利益を大っぴ らに支援しているというのが最近の放送言論事態の本質だ。建設会社に金融を 緩和してやり、大運河事業を押し通し、財閥に放送・新聞を譲り渡したので、 放送悪法を大統領府とハンナラ党が全身で押し通しているのではないのか。

危機から恐慌局面に駆け上がる現在の世界経済自体がファシズムの復活を容易 にする環境を造成している。中国広東省の失業者が700万人で、日本や英国など の失業率が上がり、自動車企業が生産を中止し、ここで金九がテロリストであ れどうであれ、大韓民国の正統性を持つのが臨時政府あれどうであれ、別に人々 の目を引かない危なっかしい事態が近寄ってきているのだ。朴正煕政権のセマ ウル運動に次ぐ大々的な工事運動が、今やスコップ作業の準備を終え、朴煕泰、 チェ・シジュンは天皇に次ぐ程ではないとしても「MBのような指導者がいるの が私たちの幸福」だとか「汗を流す姿に国民は感動する」と言い、このMBを国 家の指導者として一気に祭り上げた。

大統領府、ハンナラ党、チェ・シジュン放送通信委員長、検警が一糸乱れず軍 靴で放送言論を掌握侵奪し、大韓民国の人々の耳と口をふさぐ瞬間を想像して みよう。その時、われわれは朴正煕独裁政権の時の『経済発展』という言葉の ように、ただ『経済危機克服』という、あの恐ろしいほどファシズム的な用語 に振り回されて暮すことになる。2008年12月26日に始まった言論労組の全面ス トライキの意義は、単なる放送悪法阻止闘争であるだけでなく、私たち人間を 経済動物の状態から解放し、全方向的にファシズムの復活を露骨化する民間の ファッショ独裁に抵抗する最初のボタンをはめることだ。映画ラジオ・デイズ のように、放送局が電波も天皇のものだと強弁する日帝に侵奪されるのを放っ ておくことはできない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-12-29 01:19:59 / Last modified on 2008-12-29 01:20:01 Copyright: Default

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