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待ってた、期待する、MBCストライキ

[キムヒョンジュン]1人メディアと会えばストライキも『明朗ヒーロー』

ミディアース/ 2008年12月26日10時21分

全国言論労働組合が12月26日に全面ストライキに突入する。放送会社がストラ イキをすると、TVの画面はどうなるのか? なかなか想像できない(新聞社がスト をすれば新聞がまったく出ないのかも気になる)。そうだ。想像できない恐れの ためだろうか、言論労組のストの報せに接した後、緊張は心臓をどきどきさせ、 全身を戦慄させる。ストライキを準備する言論労働者には悲壮な時間かもしれ ないが、ストの報せに接する私は非常に愉快だ。来るものが結局きた。健康な 緊張が作り出すスペクタクルを思わせ口元に微笑さえ流れる。

MBCだけがストに突入するのではないが、唯一MBCのストの戦意が非常に高いと いう。ハンナラ党の言論掌握7大悪法の標的がMBCだからという分析はもちろん、 放送文化振興会20周年記念式に参加したチェ・シジュン放送通信委員長の対策 のない発言まで、すべての状況がMBCストの決意を助けている格好だ。MBCは 〈ニュース後〉 〈時事マガジン2580〉と〈ニュースデスク〉で、ストライキの 原因をいちいち説明した。MBCのホームページには今ストライキを支持する視聴 者の激励と応援が続いている。

とにかく雰囲気はしっかりしている。この前の春と夏、通りのあちこちから聞 こえてきた『マ・ポンチュン』の歓呼がまだ有効なようだ。当時、いくつか MBCに注文する文を書いたことがある。本の片隅を占めた文章のメッセージは 「MBCが冒険を始める瞬間だ」に整理できる。修辞ではなかった。真心だった。 MBCが体で受け止めたキャンドルのスポットライトが維持されることを心から望 んでいた。心配は自らを省察できず、キャンドルのメッセージを理解できない のでは困るという心配だった。当時、愛情深い批判なんてつまらない感性だと 思ったが、今振り返ると、それは近い将来やってくる災害への『恐れ』だった ようだ。そして何か月もたたない今、MBCは一世一代の冒険の前に立ったところ だと言いたい。ストライキが目の前だ。1年がオーバーラップする。

MBCは内心怖がっている。「苦しい選択をせざるをえない」というパク・ソンジェ MBC労組委員長は、「一部の先輩はストライキで勝てるだろうかと心配するが、 リングに上がる前に負けたらどうしようと考えてはいけない」(パク・ソンジェ 委員長インタビューより)と大変な『決意』を投げた。その恐れの具体的な実体 が何かを正確に把握するのは難しい。しかしどんな事でも他人の『雑音』があ るはずだ。断言する。つまり、今回のストライキの成敗はまさに『世論』だ。

「放送局がストライキに入れば、朝鮮・中央・東亜のような保守新聞が大々的 な攻撃に出るのではないでしょうか?」「はい、そう予想できます。事実、朝鮮 日報と中央日報、東亜日報は、これまで放送進出を推進し続けてきましたし。 放送局がストライキに入れば食い扶持のためとさげすんで大々的な攻勢に出る ものと予想されます。昨年に政権が変わり、放送進出の最良の機会を持てるこ とになった保守新聞はいつよりも声を高めると思います。」 (〈ニュース後〉、 106回、12月20日放映)

12月20日〈ニュース後〉で放送法改正に関する問題を扱って、言論ストでの朝 鮮・中央・東亜の全面的な攻撃を予想した。ストライキの時、朝鮮・中央・東 亜が作っていく世論を防ぐ一種の布石と見られる。何日か前から朝鮮・中央・ 東亜は『電波は国民のもの』とし『放送会社利己主義』とMBCを攻撃し始めた。 子供でも分かる朝鮮・中央・東亜だけの固有の文法だ。ストライキへの国民の 支持、ストライキの正当性に対する真心に充ちた呼び掛けは、非常識なマスコ ミ各社の世論形成で歪曲されるかもしれない。そんな予測はストライキを目の 前にした報道機関のよくある、しかし十分強い悩みだ。

支持する。現時点で全国言論労働組合のストライキを支持していて待っていた。 そして数えきれない程見てきた。MBCはもちろん今回のストライキを準備するす べての報道機関は、労働者のストライキに『正当ではない』というステレオタ イプを駆使してきた。地下鉄と鉄道労働者がストライキをすれば「国民の足を 奪った」とし、現代車労働者、貨物連帯労働者がストライキをした時は「経済 打撃」を口にしてきた。そして今、報道機関がストライキをする。メディアを 持つとはいうが報道機関も『世論』の前にストライキが恐ろしいのは同じだ。

秘法はない。常識だけだ。「通りのジャーナリストと連帯しろ!」キャンドルが 注目した1人メディア、通りのジャーナリストと息をあわせなければならない。 それでこそ助かる。主流メディアへの不信から出発するのではなく、通り の ジャーナリスト、つまり韓国社会で生きる1人1人の個人と対話しなければなら ない。ブロガーたちとの接触を試みなければならない。秘密の丘は主流メディ アではなく、市民、国民、そして民衆と呼ばれる生の中にある。それだけが今 回のストライキの意味を完全に伝える唯一の道だ。

すべてのストライキは組織内部とその近くの構成員だけの利害関係では解釈で きない多層的な社会的意味を持つ。今、言論労働者のストライキは、言論の公 共性と独立性、そして多様な表現の自由を傷つける悪法との勝負だ。結局、今 回のストライキも言論労働者だけの利害関係に留まっているのではなく、韓国 社会の民主主義を守る対決だ。だから恐ろしいのは朝鮮・中央・東亜のずるが しこい雑音ではなく、通りのジャーナリストが今回のストライキを無視するこ とだ。

6月に予想したように、MBCは結局『冒険』に出た。しかし、あるいはMBCの冒険 は、『ストライキ』ではないかも知れない。今回のストライキよりも重要なこ とは、MBCがメディアの公共性のために真に『通りのジャーナリストたち』との 『連帯』ができるのかという問題かもしれない。断言するが、悪法との正面対 決、その勝敗のカードは言論ストの『明朗ヒーロー』になってくれる通りの ジャーナリストたちとのチームワークが実現するかという問題だ。言論スト、 MBCの動きを支持する。(キム・ヒョンジュン/公共メディア研究所教育チーム長)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-12-27 17:55:23 / Last modified on 2008-12-27 17:55:25 Copyright: Default

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