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2008年の最低賃金妥結、時給3770ウォン

民主労総、「不十分だが意味がある... 産別最低賃金で挽回する」

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年06月27日13時57分

26日の午後3時から開催された最低賃金委員会最終全員会議で、2008年の最低 賃金が時給3770ウォンに決定した。これは2007年の最低賃金の時給3480ウォン より290ウォン(8.3%)引き上げられた。

労使・公益それぞれ9人からなる最低賃金委員27人は、労使が5回の修正案、公 益委員が二度の公益案を提示するなど、最低賃金の引上率をめぐって調整を行 い、マラソン会議を続けた末に今日午前2時頃に3者が合意に達した。

最低賃金委員会は、今回の最低賃金決定について「労使・公益3者は最低賃金 制度の趣旨を生かし、企業の生存と低所得勤労者の生活の質を向上させるため に信頼を基礎として対話で解決し、国民に希望を与えなければならないという 一つの心で合意に至った」と評価し、「今回の最低賃金合意決定が労使関係改 善はもちろん、国家競争力向上に肯定的効果を及ぼせるよう期待する」と明ら かにした。

しかし「現行の最低賃金制度では、法制定の目的により勤労者の生活の安定と 労働力の質的な向上、企業の競争力向上と国民経済の健全な発展に直接寄与す るには限界がある」とし、△最低賃金制度の対国民広報強化、△最低賃金引き 上げが企業の労働コストを加重させないように企業負担分の軽減措置を工夫、 △適用除外対象である障害者の明確な基準を用意するなどの内容を骨子とする 対政府制度改善建議文を採択した。

週40時間78万7930ウォン、週44時間85万2020ウォン

今回の最低賃金の時給3770ウォンは、当初「凍結」を主張していた経営界の主 張は貫徹されなかったが、全労働者平均賃金の50%にあたる93万6320ウォン (時給4480ウォン)を主張してきた労働界の要求額にははるかに及ばない。

時給3770ウォンは、週44時間労働を適用した時、月85万2020ウォン、週40時間 労働を適用した時には78万7930ウォンだ。これは今年末に5人以上の事業体定 額給与展望値198万560ウォンと比較すると、週40時間基準で39.8%、週44時間 基準で43.0%に過ぎない。民主労総は、今回の最低賃金引き上げで全労働者の 13.8%にあたる212万4千人が最低賃金の直接の適用対象に含まれると展望して いる。

民主労総は、今回の最低賃金決定に関して「社会二極化の中で最低線の賃金を 受け取る最低賃金適用労働者の実質的な生計を保障するには相変らず不十分な 引上額だ。だが、非正規労働者と低賃金労働者の賃金引き上げ効果と二極化の 解消のための社会的な努力が最低賃金引き上げによって達成されているという ことに意味がある」と明らかにした。

しかし「今年の交渉はアパート監視員などの監視取締労働者が今年のはじめか ら最低賃金が適用される過程で解雇問題が発生するなど、これまで最低賃金が 引き上げられ過ぎているという使用者の一方的な論理が支配的な社会の雰囲気 の中で、かなり困難だった」とし「使用者団体が最低賃金凍結を激しく要求し、 最低賃金引き上げ合意の難関になっていたこと、われわれの要求案を最後まで 貫徹させるのは困難だった」と評価した。

民主労総は「最低賃金水準を低めようとする攻撃を粉砕して企業の社会的責任 を回避しようとする無責任を指摘し、使用者の凍結案を無力化させた」とし、 「今後本格化する金属労組、保健医療労組などの産別交渉で、産別最低賃金を 大幅に引き上げ、挽回したい」と明らかにした。

一方、全員会議が開かれた26日、民主労総所属組合員2千人は論硯洞の最低賃 金委員会の前で決意大会と闘争文化祭を開くなど、徹夜座り込みを行って労働 者の平均賃金の50%に最低賃金を決めるよう要求した。この過程で経済人総連 が「凍結」の主張を続けているという知らせに激怒した組合員が裏門から進入 を試みることもした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-06-28 01:42:16 / Last modified on 2007-06-28 01:42:18 Copyright: Default

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