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韓国:好調の裏には非正規職のため息
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好調のドンヒオートの裏には非正規職のため息

労組設立3年後、本社きたが抗議書簡も拒否

チョン・ムンギョ記者 moon1917@jinbo.net / 2008年07月15日20時22分

▲ドンヒ産業は抗議書簡の受取りを拒否し、ドンヒオート社内下請支会事務長局長は抗議書簡を破った後にその場を離れた。

金属労組ドンヒオート社内下請支会が労組設立3年後にドンヒグループ本社を訪 ねたが、抗議書簡も渡せずひき返さなければならなかった。

好調な『ドンヒオート』、死にそうな『労働者』

瑞山にあるドンヒオートは、輸出用完成車を組み立て生産する業者で、起亜自 動車の『モーニング』完成車を生産している。原油高時代の小型車ブームでド ンヒオートの生産ラインは休む暇もない。生産ライン点検4時間を除き、一日中 ラインが稼動していて週末も工場は稼動しているが、消費者が『モーニング』 を購買申請すれば3か月は待たなければならない。文字通り大当たりだ。

5月に朝鮮日報は「ドンヒオートは起亜車と比べて生産性が3倍高く、賃金は30〜 40%ほど低い」とし「韓国労総に加入しているがこれまで一度もストライキがな かった」と賞賛を惜しまなかった。

また「現代起亜のため、経営陣は生産性が良いドンヒオートにモーニングの後 続車種を投入しようとしているが、起亜車支部の反発で労組の顔色を見ている」 と経営陣の苦情も親切に説明した。

だがドンヒオートで働く労働者には、大ヒットの夢を見ることはできない。ド ンヒオート生産職労働者約850人は、たった1人の例外もなく全員非正規職だ。 ドンヒオート社内下請支会によれば、夜昼二交代で一日10時間勤務、週末の特 別勤務までしても月140万ウォンほどを受け取れる。

劣悪な労働条件を改善するため2005年にドンヒオート労働者は民主労総を上級 団体とするドンヒオート社内下請支会を作ったが、すでに労組設立申告をした 企業があった。その後この業者の労組は韓国労総に加入した。

会社はドンヒオート社内下請支会を認めず、複数労組の是非は法律紛争になっ た。大法院まで行って2007年、ドンヒオート社内下請支会は合法的に交渉権を 獲得した。

だが多くの組合員は業者の廃業で解雇されたり、ドンヒオートを嫌って退社し た。労組設立初期には250人ほどいた組合員は、現在4人しか残っていない。こ のうち2人は解雇者だ。

「人間という自尊心のために労組を守る」

解雇者のドンヒオート社内下請支会の李サンヨン組合員は「業者が廃業した後、 再契約できず、昨年12月31日に7人の解雇者が発生した。全員組合員か彼らと身 近に接していた人たちだ」と解雇の理由が労組のためだと説明した。

彼は「初め7人が解雇闘争をしたが、生計問題のために5人が離れた。だが現場 で希望が見えれば闘争を続けただろう」と残念がった。だが「人間という自尊 心のために、まだ働いている850人の労働者のために、労組は捨てられない」と 話した。

7月15日午後3時、ドンヒグループ本社がある宣陵駅前で『解雇者復職』を要求 する集会が開かれた。忠南地域の労働者を中心に参加した。

韓国労総に所属する組合員で、昨年12月に解雇された後、ドンヒオート社内下 請支会に加入した金ハンチョル組合員は、「だめな会社なので闘争しても復職 はできないと考えていた」とし「警察があんな会社になぜ復職しようとするの かと尋ねた。あんな会社だから必ず復職すると話した」とし、7ケ月の解雇闘争 で変化した自身を説明することで闘争発言の代わりをした。

集会後、代表者たちは抗議書簡を持ってドンヒグループ本社を訪ねて行ったが、 職員は「ドンヒ産業とドンヒオートとは違う。関連役員はおらず、受け取る人 がいない」と抗議書簡さえ受け取らなかった。ドンヒ産業はドンヒオートの法 的親会社であり、ドンヒ産業のイ・ドンホ会長がドンヒオート代表理事をして いる。

結局、ドンヒオート社内下請支会のイ・チョンウ事務局長は抗議書簡を破って 「私たちがどんな闘争をするか見ていろ」という言葉と共に金属労組代表者と その場を離れた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-07-22 03:24:19 / Last modified on 2008-07-22 03:24:19 Copyright: Default

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