| 韓国:江南聖母病院非正規職合意に送る | |
| [MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
共に岐路に立てない恥[コラム]江南聖母病院非正規職合意に送る
オ・ドヨプ(作家)
odol@jinbo.net / 2009年05月13日11時14分
果たして正規職があるのか。どんな職場で、どんな仕事をすれば正規職といえ るのか。正規職は、働く人々にとって希望なのだろうか? 労働を考えてみる。労働は神聖なことだろうか。労働が世の中を美しくするのか。 自身が生きることが労働だろうか。労働が希望であろうか? 私たちが夢見る労働は何だろうか。私たちが望む職場は何だろうか? 答のないクエスチョンマークを投げ続けていると、一通の手紙がきました。去 年の夏に派遣職として2年間働き、非正規職法の刃で追い出された江南聖母病院 非正規職労働者たちからの手紙です。『闘争を終えるにあたり』という題の文 を読みながら、喜びより悲しみがこみ上げました。無期契約職で働くことになっ たという知らせです。拍手を送る前に、ハンカチで彼らの涙と汗を拭いてあげ たいです。 病院との合意案に見ると、こんな内容があります。 『組合員代表は闘争の責任を取り1か月の社会奉仕、2か月の自粛期間を経て、 3か月後の8月1日に復職する。』 いや、これはどういうことでしょうか。非正規職法を悪用した使用者の横暴に 対抗して正当な権利を主張した人が、法律違反者ですか? 社会奉仕と自粛の期 間を経るとは...、情けなくて言葉が出ません。 2年以上非正規職として働けば正規職化させるのが非正規職法の趣旨ではなかっ たでしょうか。特に江南聖母病院の非正規職は、病院が直接雇用した非正規職 で、すでに2年間働いて、また派遣職として2年間働いた、正規職にするのが当 然です。使用者が非正規職法を悪用して派遣業者に追い出されました。社会奉 仕をして自粛をすべき人は『組合員代表』ではなく『使用者代表』でなければ ならないのではないでしょうか。最近のように、雇用されて働くことが幸福 (?)の最高尺度になった世の中では、こんな常識に合わないことも、また働ける ようにして下さってありがとうございます、と言いながら『医院長様』に有り 難く思わなければならないのでしょうか。 江南聖母病院非正規職労働者のうれしい知らせだけを伝えようとしたのに、と ても胸にしまっておくことができず、一言だけつけ加えます。今回の合意書に は、こんな内容もあります。 『民事刑事上の告訴告発および仮差押さえは取り下げるものの、仮差押さえ金 額六千万ウォンの一部の三千万ウォンは1年後から2年にわたり償還する。』 付け加える言葉はありません。怒りよりはむなしい笑いだけが出てきます。神 聖なカトリック精神によって作られた病院で、借金取りに対するようにするこ んな合意書を、どうして記録に残せるのかを考えたのか、偉大です。偉大で、 自然に頭が下がります。利益だけを追求するどんな企業もしなかった先例を作っ た聖母病院の偉大さの前に粛然とします。 雇用を取り戻した江南聖母病院非正規職は、保健医療労組と病院側が結んだ合 意案を受け入れて、こう話しました。 『これが今後、別の事業場の労働者たちの闘争に先例として軌道に乗っていく 状況で、われわれはまたこんな愚を冒してしまいました。現在も、そして今後 も苦しい条件と状況の中で黙黙と労働者の団結の精神を守って闘い、闘争に立 ち上がっている多くの労働者たちに影響する最終案を受け入れてしまいまし た。...それを即刻破棄して私たちの闘争を作って行く力がまだ足りないからで す。...闘争を選ぶか、屈辱的な案を受けるか、2つの道だけが置かれました。 われわれは血がにじむような組合員討論の中で、現在闘えない条件で、後者の 道を選択しました...』 道を行けばいつも岐路に出会います。岐路の前ではいつも選択をしなければな りません。右の道が近道かもしれなくても、障害に出会えば左の道を行かなけ ればならない時もあります。 江南聖母病院非正規職労働者をこれまで忘れていて申し訳ありません。血がに じむような選択の瞬間、水一本、買って行けずに申し訳ありません。ちょっと 取材だけして自分の道だけを行った私は、本当に文を書く人なのか、恥ずかし いばかりです。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2009-05-15 02:33:19 / Last modified on 2009-05-15 02:33:20 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | |