| 韓国:ブティック生産労働者が「小社長」の強制導入、交渉回避を批判 | |
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有名デザイナー、またの名は「労働弾圧使用者」ブティック・ブランドの生産労働者が 「小社長」の強制導入、交渉回避を批判 ラウニョン記者 hallola@jinbo.net 高給女性服を作る労働者がいる。彼らはいわゆる「ブティック・ブランド」と 呼ばれる高価な婦人服を生産する。会社で季節別に生産企画をした後、デザイ ンと作業指示書が作られると、生地と副資材を決めて購入し、裁断チームが生 地のカットを行い、服の布を用意する。その後にミシンとミシン補助の針仕事、 そしてマトメ(手縫い完成)作業を経て、アイロンがけをして、最終的に服が完 成する。 この工程で、ミシンチームは一枚一枚の服を縫製して完成するまで責任を負う。 また、服の完成度によって工賃が決められる個数級労働者でもある。 しかし最近、(株)ルチアーノ・チェ、(株)セリーナ、(株)ウルティモ流通など の衣類業界では、これらの労働者の「労働者性」を否定して「小社長制」を導 入している。
セール期間中のデパート.
労働者たちはこの日もやはりデパートの前で集会をした。明洞のロッテデパート前でスローガンを叫ぶ集会参加者
去る14日、明洞のロッテデパート前には、ソウル衣類業労働組合(ソ衣労)所属 の(株)ルチアーノ・チェ分会、(株)セリーナ分会、(株)ウルティモ流通分会の 労働者による共同集会があった。100人を越える労働者たちは、小社長制廃止 と団体協約締結を共同要求に掲げた。また、有名デザイナーの名刺の裏にかく された醜悪な労働弾圧使用者の姿を暴露した。 この日の集会でソ衣労のチョンジェグク財政部長は「われわれは仕事場に帰っ て服を作りたい。損賠仮差押さえ、労働組合を作ったという理由だけで脅迫の 手紙を送るデザイナー社長のために苦しいが、最後まで闘争しよう」と参加者 に呼び掛けた。 ミシン師が小社長になるまで これらの事業場では、個人事業者登録と小社長(賃加工契約書)契約書を雇用 (入社)の必須条件とする。そのうえ初入社時は口頭で勤労契約を締結し、入社 から一ケ月後、給料日前に個人事業者登録の取得と小社長契約を強要した。 衣類業界の使用者たちがミシン師に個人事業者登録を強要し、小社長契約書の 締結を入社の条件とする理由について、ソ衣労のキムジョンホ委員長は「この 背景には会社が退職金を払いたくないという下心がある。また小社長になるこ とで、会社が責任を負うべき国民年金、医療保険、雇用保険、労災保険という 四大保険の責任を避けようとしている」と説明した。例えば労働者1人の賃金 が150万ウォンなら、退職金、四大保険で発生する会社の負担費用は20万ウォ ン程度になる。 さらに労働者を「小社長」に変身させれば、勤労基準法で決まっている月次、 年次手当て、各種延長手当てなどを支給する責任から自由になる。 ソ衣労のキムジョンホ委員長は「衣類業に従事するミシン師たちが小社長制の おかげで勤労基準法で保護されずにいる。これは事業主の責任であり、政府の 無策傍観のせいだ。事業主は、労働搾取を目的として小社長制に固執している」 と説明した。
新世界百貨店新館にデモ行進、移動する
新世界百貨店では(株)ウルティモ流通の使用者を糾弾するための宣伝戦を進行した。
新世界百貨店で演説するソ衣労のキムジョンホ委員長 小社長制廃止、団体協約締結が共同要求 彼らの共同要求は、小社長制廃止、団体協約締結だ。強制小社長制導入を廃止 し、現在の労働組合を認め、その労働者性により団体協約を締結し、法で決め られた労働者の基本権を保障しろという基本的な要求だ。 聖水洞の(株)ルチアーノ・チェ分会。崔ユンマン社長は、昨年10月19日、約90 人の労働者が労組結成を結成すると、会社は90人を45人ずつに分け本社から下 請けに転換をしようとした。しかし労働組合が建設され、労働者が下請け転換 を阻止、団体協約締結を要求すると、崔ユンマン社長は「小社長」は交渉対象 ではないと言って交渉に出てこようとしない。ルチアノー・チェ分会は今日 (16日)まで87日間の座り込み、69日間のストライキ闘争を展開している。 楊平洞にある(株)セリーナ分会も昨年9月に労働組合を結成して団体協約を締 結しようすると、会社側は「小社長」を理由として交渉を回避した。その後、 2005年11月30日に非組合員全員の辞表が受理され、残る約40人の組合員のうち 一部の組合員に対して2006年1月30日まで待機、多数の組合員には「解雇」を 通知することで、労組弾圧のための構造調整であることを如実に見せた。 また(株)ウルティモ流通分会は、去年11月の分会結成以後、第1回の交渉が5分 もたたないうちに決裂した。使用者はやはり「小社長」を理由に交渉の場に出 てこようとせずにいる。11月28日に正門を外注チンピラで封鎖し、12月初めに は組合に加入した労働者に「解雇」通知を送った。また、おおっぴらに「労組 を脱退すれば会社正門の出入を保障する」と言って「労組瓦解」を企てている。 現在、(株)ウルティモの労働者は11月29日から駅三洞の会社付近の駐車場にテ ントを張り、24時間の徹夜座り込みを行っている。 ソ衣労のキムジョンホ委員長は「労働者が作った服が派手な照明を宛られてい るが、まさにその服を作った労働者は長時間労働と低賃金に苦しんでいる。こ うした労働者を小社長と言い張り、交渉対象ではないという会社の主張はナン センス」と主張した。一方、使用者たちが「小社長」だと主張する(株)セリー ナ分会では、ソウル地方労働委員会から団体行動、スト権を与えられた前例が ある。 この日(14日)、ロッテデパート前で1次集会を終えた参加者は、デモ行進をし ながら新世界新館デパートに移動、売り場闘争を行った。新世界の2階では、 (株)ウルティモ流通の売り場がある。彼らは派手なデパート売り場に入ると、 断然引き立って見えた。彼らはデパート金ドンスン ウルティモ流通売り場の 前と売り場に立ち、デパートの客にウルティモ事業場による労働弾圧の事例を 知らせた。 この席でソ衣労のキムジョンホ委員長は「ここにあるこれらの服は、原価15万 ウォンの服だ。しかし40%にもなるデパートの手数料を払った後の消費者価格 は100万ウォンを越える。これは、デパートとデザイナー(使用者)が消費者を 愚弄するものだ」と服の値段のバブルを暴露することもした。 また、新世界の売り場の店長に「不当解雇を行うこのウルティモ売り場を撤収 しなければ、毎日来て宣伝戦をする」と伝えた。しかし店長は「契約営業をし ている。営業妨害をやめてすぐ出て行ってくれ」と要求し、しばらくもめた。 その後、15分ほど売り場での宣伝戦を行った後、彼らはまたデモ行進をしなが らロッテデパート前に移動し、この日の集会を終わらせた。 2006年01月16日10時23分 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2006-01-16 22:19:53 / Last modified on 2006-01-16 22:19:54 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | |