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職種・一般労組、代案に急浮上
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[特集企画][非正規職](5)職種・一般労組、代案に急浮上

労働と世界 第216号

[企画連載/非正規職、組織で会おう-超企業単位労組結成]

先にみたように、非正規職労働者はこれまで別の企業別労組を結成すること が多かった。これは、企業別労組が一般化している現実で、既存(正規職)の 労組の排他的な態度で排除されることによる止むを得ない選択でもある。他 方、これまで沈黙していた企業内の非正規職労働者が不当な差別と大量解雇 に抵抗して自身の声を積極的に知らせるために採択した「工場(作業場)民主 主義」闘争でもあった。

反面このような企業次元の独自組織の結成は、大部分が大衆的な運動に進むこ とに失敗したと言え、現実的には中小事業場への適用は難しかった。これに伴 い、企業別労組の形態の外に、職種別労組、地域一般労組のような超企業単位 労組が非正規職組織化のもうひとつの大きな類型としての位置を占めているこ とが分かる。塾教師、生コン建設運送労組、保険募集人などの特殊雇用形態の 労働者や放送社非正規職、施設管理、アニメーターなどは、主に職種別または 業種別労組の形態を帯びている。これに比べて、環境美化、社会福祉など、公 共サービスと零細製造業などの分野で働く周辺部の労働者たちを主な組織対象 とする地域一般労組の形態の組織結成がめだっている。

企業単位独自労組の限界を超えて現在、地域一般労組は釜山を始め京畿、ソウ ル、全羅北道、忠南、馬山昌原、光州、平沢、安養等に多くが組織されている。 女性労組とともに、移住労働者組織も地域一般労組の特殊な形態に分類できる。 これと共に87年以後、多くの困難の中でも持続的に活動してきた伝統的な地域 労組も非正規職闘争を契機に組織発展の展望を新しく建てている。

特殊雇用労働者が全国単一職種労組を指向する背景には、労働条件の企業別の 差がほとんどないという現実がある。これと共に、同じ職業に従事する労働者 としての同質感が大きく作用して、労働委員会や裁判所から労働者性を認めら れない制度的な障害が、企業を超える全国的な対応を要求させているといえる。

公共サービス部門と中小零細業者労働者が地域一般労組にかたまるのは、個別 の使用者を相手取る交渉が事実上無意味な状況で、地方自治体を実質的な交渉 の対象として狙ったり、最低賃金・勤労基準法遵守など、制度的な権利の確保 がはるかに至急な問題として迫っているためだ。

今後、社内下請労働者が産別労組の地域組織を結成する方向に進む場合も、基 礎単位は職種別または業種別組織になる可能性が大きい。

財政・労働力難深刻…総連盟が始めよ

しかし、全般的な状況により、超企業単位非正規職組織化闘争も少なからぬ限 界と課題を残している。地域や職種、業種別組織の形態を取っても、いくつか の組織を除けば人材と財政がとても弱い状態であり、頻繁な離職と失業による 組合員の変動がある。これと共に、既存の企業別労組と産別組織または超企業 労組間に組織対象重複にともなう葛藤と混乱も起きている。

したがって、持続的な組織事業に耐えられる内部の力量を蓄積すると共に、総 連盟次元の体系的認知度と支援方案を用意することが至急だ。また、総連盟と 地域本部、産別連盟と地域組織など縦横の構造を再確立すると共に、組織間の 競争を肯定的な方向で克服することができる中長期的な計画が作られなければ ならない。開放的な組織形態の長所を生かせるように、超企業労組自身も柔軟 な統合の姿勢をもつべきだ。

パクヨンサム(韓国非正規労働センター政策企画局長)

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<仁川地域一般労組をみる>

いまや組織拡大が何よりも急な仕事 団体交渉成功・制度改善に主力…組織発展方向は「まだ」

地域一般労組は2000年の釜山を始め、いまでは全北忠南、平沢、安養などかな り多くの地域で活発な動きを見せている。大部分が1〜2年内外の新生労組に該 当するが、非正規職、中小・零細事業場組織化の有力な手段として大きく注目 されている。

だが、非正規職、中小・零細事業場組織化というひとつの目標から出発しても、 地域一般労組を見る視点はそれぞれ少しずつ違う。釜山地域一般労組の場合、 当初は産別労組を指向していたが、これまでの経験では産別労組が非正規職労 働者まで引き込むことは、ほとんど不可能なものと見られる。釜山労組はこれ に伴い、「地域一般労組と工団労組の過渡期を経る全国一般労組建設」を目標 とみなしている。

反面、ソウルや仁川のように、はじめから別々に出発した地域も多い。彼らの 場合は労組活動の土台と力量が備われば、直ちに産別連盟(労組)に組織を渡す。 軍隊で言えば、一般労組が「身柄訓練所」役をしているわけだ。結局、労組の 結成に困難を経験している地域の非正規、中小零細事業場労働者を組織するこ とが唯一の目標となる。

去る6月に20人あまりで始め、たった4か月後に200人を上回る組合員を持つよ うになった仁川一般労組ははじめからこのような指向を明確にして出発した。 したがって、仁川労組の活動は民主労総仁川本部の未組織事業をすべて担当す る形式を取っている。

「(中小事業場が密集した)南東工団労働者を組織するのが一次目標でした」。 労組のチョグァンホ委員長の話だ。労組は発足当時、仁川本部から300万ウォ ンの事業費の支援を受けた。

この金はすべて宣伝物5万枚と手帳を作ることにかけた。毎週宣伝物を持って 南東工団の労働者と会い、手帳を媒介に個別の接触を試みている。だが発足直 後には考えもしなかった公務員労組の助けで常雇職の組織化にまず飛込むこと になった。

「中小零細事業場では労組を結成することも難しいばかりか、結成しても容易 に破壊され、組合員が脱落する危険が高いのです。組織がきちんと自立し、少々 の自活力が揃われば、公共連盟や金属労組に送るべきです。その時までが私た ち一般労組の役割です」。チョグァンホ委員長の考えは明らかだった。先ず、 一定の組織規模を揃え「地域的拘束力」を確保することが重要だということだ。 これを通じて地域で認知度を高め、使用者が自然に使用者団体を構成せざるを えなくするという構想だ。労組は、このために団体交渉を本軌道に乗せること に努力する一方、労働庁などに圧力を加えて最低賃金違反業者を摘発し、四大 保険適用を要求する等、徐々に制度改善闘争を繰り広げる計画だ。

地域ごとに少しずつ違っても、一般労組はまだ組織発展方向を懸案として言及 する段階ではないと活動家等の大半は診断する。今は労働者ひとりでも、事業 場一か所でも多く組織することが至急な課題ということだ。

イサングンchange@nodong.org

2002-10-24 17:14:42

http://news.nodong.org/readview.php?table=newspaper&item=4&no=1733


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