| 韓国:時限爆弾を抱いて出勤する非正規流通労働者 | |
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時限爆弾を抱いて出勤する非正規流通労働者流通労働者の人間宣言... 共同闘争の拠点を作る オドヨプ記者 odol@jinbo.net / 2006年09月13日12時53分 流通労働者が人間宣言をした。イーランド労働組合ストライキ8日目を迎え、 共同闘争を展開している「カルフ、ニューコア、イーランド共同闘争本部(共 同闘争本部)」は9月12日にカルフ中渓店前で集会を開き、「流通労働者人間宣 言」街頭デモ行進をした。
流通業界で正規職職員を探すことがますます難しくなる。9月の開店を前に、 イーランドグループの2001アウトレット富平店は、正規職職員が35人に過ぎな いという。この程度の規模の売り場なら600-700人の労働者が雇用されなけれ ばならない。5%に過ぎない35人を除き、非正規職労働者と協力業者労働者で満 たされる。 「3.6.9」ゲームが非正規を殺す イーランドの非正規職労働者がある職場で1年間働くことは、構造的に不可能 だ。「3.6.9契約」制度のためだ。3ケ月に一回ずつ契約を更新し、3回の契約 更新になる9か月目には別の職場を見つけるために通りを飛びまわらなければ ならない。 2001アウトレット中渓店の契約職労働者は「どんなにまじめに働いても、私が していた仕事をする人が必要であっても、9ケ月たつと出て行かなければなら ない境遇だ。給与は別としても、雇用さえ保障されれば望むものはない」と言 う。 カルフ中渓店の非正規職組合員は「われわれは労働者ではない。アルバイトや パートタイムと呼ばれ、労働組合のチョッキを着るとマネジャーは『アルバイ トのくせに』という。いつ契約解除されるかもしれないので、ただ胸の中にぐっ と飲み込む。労働者どころか人間扱いぐらいはされたい」という。
イーランド労働組合のストライキを契機として共同闘争を行っている3社はこ の日「流通労働者生存権死守のための闘争拠点」のテントをカルフ中渓店前に 張った。ここはカルフ2001アウトレットをはじめ、ロッテ、美都波などの流通 業社が密集する地域だ。 すべての流通労働者を抱く ホンユンギョン共同闘争本部長は「イーランドグループの3社労働組合が流通 労働者の権利を守る踏み台になろうと思った。流通業には非正規職が蔓延して いるので、ほとんどすべての労働組合は正規職労働者で形成されている。非正 規職、協力業者労働者まで含む組織が必要だ」とし、流通労働者人間宣言街頭 デモ行進の背景を明らかにした。 キムヒョングン全国民間産業サービス労働組合連盟委員長は「サービス労働者 の笑いの裏には悲しみと涙がある」とし、「今はサービス労働者が顧客にプレ ゼントする笑いに対する正しい労働の代価を得よう」と主張する。 「顧客からの侮辱は我慢して笑っていられる。だが同じ職員から、アルバイト やパートタイムという理由で受ける羞恥には耐えられない。売り場で息子のよ うなマネジャーから馬鹿にする言葉を聞くと、一日に何度も殴りつけたくなる。 だが非正規ばかりでなく、すべての流通労働者がこれに耐えられなければサー ビス労働者として暮せない」と、カルフ木洞店の組合員は話す。 笑いの裏には涙 「中では怒っていても、顧客には笑いながら働いて、1ヶ月に受け取る給与は 一銭のボーナスもない76万ウォンほどだ。そのうえ、常に契約解除の雇用不安 を時限爆弾のように胸に抱いて出勤しなければならない」と言う。
この日の行事には、イーランド、カルフ、ニューコアの労働組合旗は見られな かった。各労組委員長の名前の後には、労組の名前ではなく共同闘争本部の名 だけが呼ばれる。共同闘争本部旗だけが立っている。行事のタイトルも「流通 労働者人間宣言街頭デモ行進」、「流通労働者闘争勝利と地域社会還元のため のキャンドル文化祭」だ。 共同闘争本部は3社の共同闘争の成果を基礎として、全流通労働者の団結のた めの一歩を踏み出している。「非人間的な3.6.9契約で、流通労働者の暮しを 最も先頭で踏みにじるイーランド資本に対抗することは、全流通労働者の権利 を守ることであり、流通労働者が人間らしく生きていく道だ。連続する流通業 界の買収合併で流通業の怪物になろうとするイーランド資本に対抗し、流通労 働者の団結力を見せる」とホンユンギョン共同闘争本部長は決意を語る。 非組合員の声なき支持 共同闘争本部の集会を監視することが主な業務になったカルフの保安チーム、 安全チームの職員は、現在のところは正規職員だ。安全チームのある職員は、 「私たちも労組の行動を憂慮半分、期待半分で見守っています。イーランドの 雇用政策を聞くと、カルフも遠からず同じ境遇になりそうですね」とし、「率 直に言って、イーランド買収の発表で雇用の不安を感じている」と言う。
非組合員たちが共同闘争本部テントを訪ね、闘争基金を渡したりもする。労働 組合活動に熱心ではなかった組合員も、退勤すると座り込みテントを訪ねてく るという。「現在のところ組合員は増えていないが、内部の組織力が強化され ており、非組合員の支持が増えていることは明らか」とホン本部長は話す。 「カルフは非正規職も組合に加入できます。アルバイトで働いて、意味がある のかと組合加入も躊躇していました。でも今はそうではありません。アルバイ トとパートタイムでも労働者になったし、自分の職場を持ったようです。労働 歌を歌う時は、自分が職場で初めて人間としての声を出せたようで、とても気 持ちが良かった」と話すカルフの非正規組合員は「流通労働者も人間だという 言葉がとても胸に迫る」と明るく笑う。
翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2006-09-15 06:21:24 / Last modified on 2006-09-15 06:21:24 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | |