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韓国:公共サービス労働者は国際連帯を強化すべき
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公共連帯、公共サービス商業化阻止大討論会

「公共サービス労働者は国際連帯を強化すべき」

公共部門労働組合連帯会議(執行委員長イソンウ、公共連帯)が2005年の初めて の公式事業として、WTO DDAサービス協定対応戦略用意のための政策討論会が 先月28日、フランチスコ教育会館で開かれた。

◇現政権のWTO DDAサービス交渉の動向分析=「現政権のWTO DDAサービス交渉 動向分析」の問題提起をした民主労働党権永吉議員のイスンウォン政策補佐官 は「4月の国会統一外交通商委員会が『大統領府2005年業務報告での四大政策 目標と、それによる10の履行課題を提示した』とし『四大目標のひとつが『先 進通商国家実現のための経済外交』で、5つの関連政策案のうち『ドーハ開発 アジェンダ交渉時にわが国の立場を最大反映』はその中ひとつ」と明らかにした。

李補佐官は、政府が語る先進通商国家とは、△グローバルスタンダード定着 (金融、外国為替、競争、労働、企業関連制度及び慣行改善-企業環境改善、労 働市場柔軟性、海外資本誘致のための企業構造改善)、△能動的世界市場参加 (サービス市場開放、グローバル通商協力-積極的FTA締結、教育・医療・法律・ 視聴覚分野を中心とするサービス市場開放)△グローバル生産要素活用(企業グ ローバル経営支援、外国企業人員維持)△世界一流産業育成(交易拡大構造定着、 国家イメージ向上)、競争力あるサービス産業△開放親和的社会インフラ構築 (構造調整支援、国民的共感、外国文化の受容性、外国人差別禁止政策必要)等 五大構成要素を持っていると語った。

特に、盧武鉉政府が2005年を「開放元年とする」と宣布したように、今後2〜3 年の内に最低30か国とFTAを推進することを宣言するなど、政府による先進通 商国家戦略がDDAなどの多国間交渉にも適用されていると主張した。特に、 WTO/DDAサービス交渉第二次譲歩案(サービス部門と関連、WTOに市場を開放す るという約束) 提出時限が差し迫っていて、12月に香港でWTO閣僚会議が予定 されているだけに、これまで難航してきたDDA交渉を年内に妥結する計画で、 農業、非農産物、サービスなどDDA各種分野の交渉が溢れ出てくるだろうという。

資本の世界移動、人員の世界移動

特に、「サービス分野においては開発途上国の関心分野であるMode4(人員移動) が争点になる」とし「人員移動の現地法人設立との関係、雇用契約の先決条件、 入国者の技術水準、相互資格認定などが核心」と明らかにした。

サービス交渉に関しては、2002年6月から各国が他の会員国を相手に市場開放 要請内容を含む譲歩要請案を提出するが、米国、日本、カナダ、中国など、 24か国の主要交易相手国も韓国に譲歩要請書を提出し、未開放分野を含む全分野 での大幅な譲歩を要請している。

現在韓国政府は2003年3月に第一次譲歩案を提出し、5月末までに第二次譲歩案 を提出する立場を固守している。私達が提出した第一次譲歩案は、法律、教育、 国際配達など26業種について譲歩し、法律、不動産仲介、エネルギー流通など に譲歩している。これに対して李補佐官は「政府は第一次譲歩案提出国の数と 質的水準が低調で、DDAサービス交渉で何か可視的な成果がないかもしれない という危機感がある」と明らかにした。したがって5月の第二次譲歩案ではDDA サービス交渉の核心争点のMODE4を適用する可能性が大きいという。

Mode4では、経営コンサルタントやファッションモデル、IT技術者、弁護士な どの高級人材が国を移動してサービスを供給できるようにする。

李補佐官は「先進通商国家論を分析すると、政策目標と履行課題が市場開放と 外資誘致を絶対目標としていて、事実上、国内雇用不安促進、資本流入のため の労働柔軟化、急速な構造調整、海外投資による国内産業経済の沈滞を引き起 こす危険がとても高い」と憂慮した。したがって「何ら対策なく速戦速決式で 進められる政府のDDA交渉の態度に制約を加え、安定した対策ができるまで交 渉の速度を遅らせたり留保させる方案が必要だ」という主張だ。

◇何故、WTOサービス協定に抵抗すべきか=チョンソヒ自由貿易協定・WTO反対 国民行動事務局長は「何故われわれはWTOサービス協定に抵抗しなければなら ないか、せざるをえないか」という提起で「WTOは誕生そのものが超国籍資本 の利害関係を図るためで、米国、日本など資本の利害関係に服務するもの」 と批判した。

超国籍資本の危機管理次元で広く見ると、新自由主義世界化を拡大させる機構 だということだ。チョン事務局長は「世界の強大国が市場を拡大し、第三世界 を牽制するためにWTOを作ったのだが、こうした利害関係を充足させるために 必須だったのがサービス協定」だと見ている。

「これまでは商品の取引と関税撤廃を中心に国際貿易が進められてきた。過剰 生産による資本の危機の中で、資本の進入が封鎖された公共部分でのサービス 分野を狙う」ためにWTOでサービス貿易協定締結が本格化したという。

公共サービスを攻撃するWTOサービス協定

チョン所長はWTOのサービス協定が公共サービスを攻撃しているとして、いく つかの問題を指摘した。

ひとつは事実上あらゆるサービスを含み、無制限の拡大が可能だということ。 チョン所長は「サービス協定は12の分野を包括しており、経営と専門サービス、 通信、建設とエンジニアリング、流通、教育、環境、金融、保健医療と福祉、 観光、文化・娯楽・スポーツ、交通と運送、そしてそれ以外は『その他のサー ビス』に分類される」とし、「既にこの程度だけでも郵便から研究開発、建築 から廃棄物収集まで、公共サービスを含むほぼすべてのサービスが含まれてい るのに、12番目の範疇である『その他のサービス』について何の規定もなく、 その範囲を無制限に拡大できる」と批判した。

例えばサービス協定に「物」は明示されていないが、環境サービスは、その他 の項目、または上水道に含めることができるという。

また最恵国待遇と内国民待遇原則を闡明しており、超国籍資本の進入経路を完 全に開いていること、市場接近と国内規制条項の廃止を要求し、どんな規制や 保護措置も不可能になる。問題のスクリーンクォーターなどが市場接近を遮る 措置として明示されている。

また「公共サービスの自由化、私有化を事実上、露骨に推奨している」とし、 「WTO事務局は、国家が運営する郵便がサービス協定の範囲に含まれているの かという質問に対して『供給の形態がどうであれ、間に郵便サービスが商業的 に供給されるという前提の下にサービス協定に含まれる』と答えるなど、公共 サービスも自由化・私有化することを推奨しているという。

また、サービス協定が単純な勧告事項ではなく法的拘束力を持ち、これを守ら ないとWTOの紛争解決手続きを通して強制される等の法的拘束力を持つとし、 これは主権侵害に当ると批判した。これに関してWTOのモデルになったNAFTA が1994年に発効する前後、メキシコはNAFTAに合せて自国憲法まで直した。カ ナダは80年代に米国とFTAを締結し、やくから憲法を修正したと提示した。

これに伴いWTOサービス協定の締結で、△社会公共性に対する全面的な攻撃 △公企業私有化△労働柔軟化△主権弱化などが憂慮されると指摘した。

開放大勢論と不可避論の虚構を暴露せよ

そしてチョン所長は「闘争の目標は譲歩案の細い内容ではなく、サービス交渉 とサービス協定そのものに合わせるべきで、反WTO体制に進むべきだ」とし、 「WTOが対等交換式の交渉なので、これを防ぐにはサービスに関する全分野が 団結してWTOとサービス協定を防がなければならない」と主張した。

続いて全教組正しい教育研究所のイチョロ副所長も「開放は大勢ではない」と し、「ブラジルとアルゼンチンの教員労組代表者と両国の教育部長官が『教育 はサービス交渉から除く』と共同で宣言し、教育サービスを除外する譲歩案を 提出した」と話した。

「現在、韓国では、26日に仁川市の西区が外国語教育特区に指定・告示され、 初中等教育法と出入国管理法に例外をおき外国人ネイティブ・スピーカー講師 の招聘が可能になり、教員資格制度が実施される等、教員労働が柔軟化してい る」と述べた。また「経済自由区域内に外国教育機関の学歴認定を試みている。 これは定員外入学による外国人学校卒業者に定員入学を認めるもの」とし「大 学が好む学生は経済力を持つ父母の子弟であり、自立型私立や外国人学校出身 者たちが父母の経済力を検証された子弟と考えられ、教育差別が憂慮される」 と明らかにした。

したがって開放大勢論と不可避論を克服してこの虚構を暴露すべきだという主 張だ。

「市場の私有化阻止闘争を本格化せよ」

公共連盟のナサンユン政策委員長は「基本的に公共サービスの私有化、商業化 が国民経済やサービスの質を落とすばかりでなく公共従事者等の雇用を不安に し、二重三重の苦痛を加えている」とし、「したがって公共サービス労働者の 役割が大きくならざるをえない」と強調した。

ナ委員長は「最後背水の陣を敷く闘争を並行しなければ何の意味もない」とし、 「ゼネストという最後の手段も前提にして市場私有化阻止闘争に入らなければ ならない」と話した。またこれらの問題は、個別事業場の問題からはみ出し、 公共分野全体の問題として共有していくべきで、別途に進められている反世界 化闘争と社会公共性強化闘争の統合が必要だと主張した。

この日の討論者は、公共部門労働者の国際連帯が必要で、具体的な行動が前提 になるべきだということに共感し、討論を終えた。

なお、公共連帯は公共連盟、公務員労組、教授労組、大学労組、保健医療労組、 全教組などで構成されている。

イムジヒェ記者sagesse@labortoday.co.kr

2005-05-03午後3:00:41入力(C)毎日労働ニュース

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


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