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取締り強化に倒れていく移住労働者たち

強制取り締まりと解雇で移住労働者死亡

人権一日消息

17日に予定された雇用許可制実施を控えて 未登録移住労働者取締り強化対策が結局移住労働者の死を呼び起こした。

去る4日、京幾道坡州市のクァンタンでムハマド・ナビド(パキスタン)氏が 死亡しているのが発見された。 ナビド氏の死亡原因は「未詳」と結論されたが、 周囲の人々はナビド氏の状況が「死を呼ばざるをえなかった」と口を揃えた。 ナビド氏の死を発見したパルビ・アマド(パキスタン)氏は 「ナビド氏は解雇された状況をものすごく負担に感じ、とても苦しんでいた」 と伝えた。ナビド氏は死亡する前日も友人と共にいた席で失業を心配して 「賃金が少なくても働き口を探したい」という切実な希望を表明したという。 それだけでなくナビド氏が死亡した部屋で発見された 神経痛の薬、鎮痛制、睡眠剤といった一連の薬は、 ナビド氏の心理的負担がどうだったのかを如実に現わしている。

雇用許可制が施行されることで、2003年3月31日以後に入国した移住労働者は 「不法滞留」状態になって出国を強要されている。 その年の4月初めに入国したナビド氏は一週間の差で「不法」移住労働者になった。 以後、彼は4か月間、未登録状態で工場で勤務をしてきた。 2週前に未登録移住労働者に対する取り締まりが強化されると、 ナビド氏も結局会社から解雇された。 法務部と労働部が「不法滞留外国人中心」から「不法雇い主中心」に 取り締まり方向を変えた後、ナビド氏のように解雇される事例は発生し続けている。 法務部と労働部は「不法雇い主」に対して3年以下の懲役 または2千万ウォン以下の罰金を払わせるように刑罰を強化して、 大々的に未登録移住労働者に対する「国民申告キャンペーン」を行った。

ナビド氏が働いていた会社のある関係者は 「近隣で強制取り締まりが実施され、(解雇は)止むを得ない措置」だったとし、 「解雇されずに会社で働き続けていたらこういうことはなかっただろう」と 残念がった。 既に移住労働者人権連帯は7月23日の声明で 「取り締まり追放の恐れの中で、移住労働者が死を選ぶという 残念な事件が繰り返されるだろう」と警告して取り締まり中断を要求した。

本国にいる夫人と五人の子供達の生計に責任を負わなければならない 家長として、ブローカーへの借金もまだ払い終えていない状態で、 ナビド氏にとって解雇は「強制出国」宣告であった。 「アジアの友人」チョンクグィ教育チーム長は 「移住労働者たちがブローカーへの借金が依然として残っている状態で解雇され、 帰りの飛行機チケットも買うのが難しい状況に処しているのは一般的なケース」 とし「法務部と労働部の取締り強化措置以後、移住労働者の解雇がとても増えた」 と心配した。

400万ウォンに達すると予想される葬儀費用がまだ借金もみな返せずに 死んだナビド氏は困難に陥っている。 生きて強制取り締まりと賃金未払いなどの人権侵害に苦しめられた移住労働者は、 死んでも葬儀費用を心配しなければならない哀しい境遇におかれている。

2004年08月09日17:40:19

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2004-08-09 23:42:02 / Last modified on 2005-09-05 05:17:47 Copyright: Default

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