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韓国:解職者組合員の排除圧迫と全教組総投票の結果に寄せて
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「全教組を守って下さい!」は誰に叫ぶべきか

[寄稿]解職者組合員の排除圧迫と全教組総投票の結果に寄せて

チンニャン(大邱学生人権連帯) 2013.10.19 16:20

朴槿恵政権が全国教職員労働組合(以下 全教組)に対し、会員規約を改正しなければ合法労組と認めないと最終通知した。解職された教師9人の組合員資格を剥奪しなければ認められないという通知だ。これに対し全教組は10月18日、組合員総投票で84.6%、そして規約改正要求を拒否することを67.9%の賛成で決めた。

幸いな結果だ。全教組が解職された教師を除く方向で規約改正をすれば、労働 組合としてのアイデンティティをどうするかも心配だが、政府と労働部の圧迫 に屈し、自主性を放棄した全教組は考えることもできない。しかし全教組の 組合員たちは、歴代最高の投票率と圧倒的な拒否の意志でアイデンティティと 自主性を選択した。心から感謝し、歓迎したい結果だ。

しかし緊迫した状況は今回が初めてではない。2010年に民主労働党を後援した 教師が大量に懲戒された時も、2009年に時局宣言が組織された時も、全教組は 危機だった。李明博政権も朴槿恵政権も、全教組を重要なターゲットの一つに してきたためだ。解職教師を組合員から排除しろという雇用労働部の要求も、 今回が初めてではない。政府は引続き全教組の喉元を締めてきた。危機の中で 「全教組を守って下さい」という声はさらに切実になり、さらに切迫している。 ところがだ。ヘミングウェイのあの有名な問い「誰がために鐘は鳴る」のよう に「全教組を守って下さい」というスローガンは誰に向けて叫ばれるべきなの だろうか?

全教組が創立初期に非合法労組に加入した教師が続々と解任され、連行された 時、校門で体当たりしながら連帯し、支持した人々は学生だった。当時、学生 たちは「全教組世代」と呼ばれ、今でも社会のあちこちで活発に活動している。 この「全教組世代」は彼らの10代を再現するような今の全教組の局面を見て、 その時一緒に戦った、尊敬し、愛する先生、そして全教組に対する愛情を語り、 全教組への支持を訴える。だが1980年代の創立初期ではない2013年の今はどう なのか。もし全教組が法外労組化され、それに対して闘争する状況になれば、 学生たちが昔のように全教組と一緒に戦うだろうか。

私はだめだと思う。学生が脱政治的で入試競争に苦しんでいるからではなく、 文字通り学生たちは全教組を支持していないからだ。学生には全教組の教師が 連帯し、支持する「同志」や「同じ側」と見ていないからだ。全教組の教師が 学校と学生の間の対立にはっきりした態度を見せたことはあまりない。むしろ 学校の肩を持ったり、そうでなくても中間に入って沈黙するか、せいぜい学生 の愚痴を聞くことがほとんどだ。もちろん、教師も学校で身動きできる幅が狭 いのは事実だ。だが動ける幅が狭くても、できなかったことの責任を全教組は 負わなければならず、負うしかない。現在の韓国社会では、全教組は学生から 遠くなっている。

全教組の弾圧は、新自由主義とも、政府の極右政策とも、韓国労働運動の危機 とも、密接に関係している。しかし原因がどうであれ、全教組が弾圧を克服し、 健康な労組としての地位を占めるには、学生との共同戦線が欠かせない。だが 今の危機を克服する試みの中でも、学生とのつながりをもっとしっかり作ろう とする試みはなかなか見つからない。

しかし、青少年は公開で全教組支持を宣言した。その上彼らはさまざまな言論 や団体が使う「解任教師脱退是正要求」のような言葉ではなく、「組合員排除 命令」という言語で今の全教組を支持した。今の争点で議論される解任教師9人 は、相対的に学生と連帯し、運動した教師だ。映画「頭師父一体(マイ・ボス マイ・ヒーロー)」の背景になったサンムン高等学校で、私学不正と戦った教師 や、一斉試験反対、教師時局宣言組織などを理由に解任された教師だからだ。 そんな教師たちを労働組合から除外するのは、全教組が私学不正、一斉試験、 教師時局宣言などの社会的議題から抜けるということだ。これはすなわち学生 との連帯の幅が細くなることを意味するということを、青少年たちは正確に知っ ている。また「組合員排除命令」を撤回しろと主張する青少年たちは誰と連帯 すべきかを知っていて、自分たちがどちらの側なのかを明確にしている。

全教組は今の危機を克服すると共に、なぜ全教組を守らなければならないかの ビジョンを提示しなければならない。われわれは「正しい教育を守護します」 という曖昧な言語よりももっと明澄に、学校という社会で誰と共にいるのかを 明らかにするのがビジョンが必要だろう。

誰と共にいるのかが外部的なビジョンだとすれば、内部的なビジョンも必要だ。 ざっくり言えば、全教組は世代再生産が全く行われていない組織だ。初めから 今にまで、全教組の中心になっている活動家は創立初期に解職・解任を経験し た教師たちだ。また、非合法労組の危機になって「若い教師が全教組に加入し ない」という嘆きが続いたりもする。教職に入る過程がいかに競争的に変化し たのか、最近の世代がいかに脱政治化したのかなどを理由にする。

しかし若い教師たちが労働組合への加入を敬遠する理由について、嘆きよりも 省察が必要だ。全教組は彼らに何を与えられるのか? どんなビジョンを見せら れるのか? 韓国社会における「教師」という職業群について語る時、あまりに 苛酷で全方向的な役割への期待がないことは殆どない。しかし全教組も組合員 たちに「正しい教育」、「自分より学生のための真の教師」を語る。すでに 100kgの荷を背負っている人にさらに100kg背負えということだ。正しい教育で あれ、労組運動であれ、すべての活動とすべての運動は本質的に自分の幸福、 自分の解放のためでなければならないが、全教組は教師の解放について語って いるのか。団体協約事項で業務軽減を語ることしかない。そればかりか韓国の 教職社会の最大の特徴と言われる年功序列、年齢による権威主義も、全教組で そのまま再現される。若い組合員たちが最も排除され、最も軽く扱われるのは、 全教組も教職社会も同じ。

今、全教組が体験している危機は、合法労組を守るか守れないかという言葉で 整理できる、目の前の非常に鮮明な危機だ。しかし問題の解決は、いつももう 少し遠い、根本的なところに見つかったりもする。全教組が学校の民主化を叫 んで創立されたように、その危機も学校と社会の民主主義を主張して勝ち取る ことで克服される。その「学校と社会」の中に誰が含まれるのかが、全教組を 守る人々が誰なのかを決める。何とぞ、全教組が組合員総投票が選択した結果 に力づけられて「全教組を守って下さい」というスローガンの主語が誰なのか を見つけてほしい。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-10-19 23:45:59 / Last modified on 2013-10-19 23:46:00 Copyright: Default

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