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登録金、時間講師、法人化...いつまで別にやるのか

[寄稿]半額登録金を越え「登録金のない世の中作り」に出よう

キム・テジョン(平等父兄会) 2011.07.07 10:56

半額登録金の実現はいくらでも可能だ

今年の上半期、特に6月はずっと、半額登録金関連の記事が放送と新聞の紙面を 埋めている。これまで毎年3月になると、しばらくは登録金が問題になったが、 今年のように社会的な争点になったのは、まさに大学生が街に出てきたためだ。

これまで一部の市民団体と学生団体は、登録金の引き下げや積立金返還などは 無理な要求で、大衆的な情緒に合わないとし、登録金後払い制や、登録金審議 委員会の法制化が現実的な代案だと主張していた。だが2011年、街に出た大衆 の直接行動は、そんな空しい杞憂を一瞬にして飛ばしてしまった。

▲6月10日半額登録金集会の姿

連日登録金の値下げを要求するキャンドルデモが続き、民主党はもちろんハン ナラ党も代案に取り組むようになり、初めはキャンドル集会に不法必罰を口に していた警察も、6月13日『無条件禁止通知を前向きに検討する』と一歩後退す る態度を見せた。このように状況が変わったのは、何よりも大学生と市民が キャンドルを持って街に出たからだ。大衆の直接行動だけが不条理な現実を 変えられるという歴史の真理をまた確認したのだ。

連日キャンドル集会が続き、大衆の参加が拡大し、抵抗が強まると、保守言論 の態度も急変した。連日私立大学の不正と不正が暴露され、その結果積立金と 大学運営への監査にも着手するという。天文学的な積立金を積む私立大学には 社会的な非難の声が高まり、その積立金を活用して半額登録金を実現しようと いう主張も提起されている。

また、大学教育に国家の財政支援を拡大しろという声もさらに説得力を持って いる。韓国はOECD国家のうち、高等教育に投資する財政が一番低い。韓国は 2009年基準GDP比0.6%水準(31位)で、OECD平均の1.0%にとても及ばない実情だ。 研究によれば、高等教育の財政支援がOECD国家平均水準になれば半額登録金は 可能だという。

また『韓国大学研究所』によれば、今年の登録金総額を基準とする告知書上の 名目登録金を半額に減らすには5兆7000億ウォンほどが必要だが、2009年の国会 予算処の資料を根拠として、所得税と法人税の値下げ、事実上死文化している 総合不動産税などの『金持ち減税』を撤回し、16兆ウォンほどの税収を追加で 確保し、2011年の4大河川事業予算9兆5000億ウォンなどの無分別な土建と開発 事業予算の一部を削減すれば、高等教育予算を他の福祉予算から持ってこなく ても『半額登録金』は実現できるという。

昨年の警察庁統計だけでも、生活苦と登録金の苦痛を悲観して200人ほどの学生 が自殺したという。いったいあとどれほど大学生が死ななければならないのか? 政府と大学当局は、これ以上、財源などの数字の遊びで国民をげん惑してはな らない。国家の財政支援を拡大し、私立大学の積立金を即刻返還しろ。そして 大学の運営で富を蓄積する行為を中断させろ。これだけで半額登録金は実現可能だ。

見せ掛けだけのMB

登録金キャンドルがさらに広がる兆しが見られ、ハンナラ党は6月23日、2014年 までに6兆8000億ウォンの財政と、1兆5000億ウォンの奨学金を投入し、登録金 を30%引き下げる方案を出した。ハンナラ党は1次段階の2012年には1兆5000億 ウォンの財政と5000億ウォンの校内奨学金の拡充等で2兆ウォンを投入し、今年 の登録金水準より15%ほど引き下げると明らかにした。しかし引下げ幅は2006年 の公約の時から大幅に上昇した学費値上げ分にさえ至らない。登録金支援対象 を所得下位10%の家庭に限定したのも、既存の低所得層奨学金支援政策から大き く抜け出さないという指摘だ。結局、ハンナラ党の方案は、半額登録金公約を 事実上履行しないということだ。

また、奨学金の財源は国庫2000億ウォン、大学財政5000億ウォンで作り、高等 教育財政の規模(現在国内総生産対応0.6%)を経済協力開発機構平均(1.1%)まで 上げるという約束も、実効性で問題がある。特に大多数の私立大は否定的だ。 つまり「2年間、登録金値下げの支援をしても、次の政権で切られれば突然大学 は登録金を20〜30%上げなければならなくなる」とし、来年、15%以上登録金の 負担を下げるために大学が奨学金5000億ウォンを投入する方案に否定的だ。

当然、反発が出てきた。一例として、「登録金ネット」は「登録金を凍結した 大学にせいぜい1兆2000億ウォンの予算投入で、告知書上の登録金を10%下げる という方針は国民を欺瞞するもの」と批判した。

さらに問題は、それさえも実現できるのかは疑問だということだ。実際に来年 からの登録金引き下げに必要な政府予算を確保する作業は今秋以後になった。 教育科学技術部は7月1日、来年度の大学生の登録金負担を緩和するために必要 になる追加予算を企画財政部と協議した後、要請する方針だと明らかにした。 教科部の関係者は「企財部と協議した後、8月初めに来年度予算案を修正要求す る」と説明した。だが企財部はこれまで大学の先構造調整がなければ登録金値 下げの予算策定はないと述べており、予算確保は容易ではない展望だ。

こうした渦中で半額登録金闘争を主導してきた21世紀韓国大学生連合(韓大連) は30日、6月29日の『第4次大規模国民キャンドル大会』を最後に、毎日開いて きたキャンドル集会を毎週金曜に1回開くと発表した。一か月間ソウルの都心を 熱くした大規模登録金キャンドル集会は、事実上終了したようなものだ。

半額登録金というフレームを越え、登録金のない世の中を

ある人は半額登録金を掲げて政府から一定の譲歩を勝ち取ったので大きな成果 ではないかと言い、大学まで無償教育を主張するのは急進的すぎると非難する。 しかし果たしてそうだろうか?

韓国社会は高校生の80%以上が大学に進学する社会だ。ところがある人はこれ について過剰教育だの学歴主義の産物だと言い、大学に行かなくても大学間の 人と賃金格差をなくせば良いではないかと叫ぶ。だが彼らは資本主義社会にお ける大学の地位がどう変化してきたのか、また知識の差がいかに階級不平等を 固定させるのかという深刻性を見過ごしている。

大学は第2次世界大戦以後、韓国はもちろん世界的にも、急速に量的に膨張して きた。これは産業構造の変化、情報通信宇宙産業など、生産力の飛躍的な発展 による社会変化の産物であり、企業の要求の結果だった。つまり、70〜80年代 には中等課程、つまり高校実業系の教育課程から産業人材を供給されてきたが、 80年代の後半以後は短大以上の過程から産業人材が供給される、つまり、職業 教育が高校という中等課程から大学という高等教育過程に移転したのだ。

この過程で大学は急激な膨張をしたが、これを簡単に比較すれば、70〜80年代 には珠算・簿記さえできれば銀行の職員になれたが、90年代以後は、電算業務 能力、語学能力、そして金融理論を学ばなければ、つまり大学を卒業しなけれ ば不可能な世の中になったということだ。

このように、生産力の発展は、さらに多くの知識を労働者に要求し、その結果 大学教育は普遍教育で大衆教育になった。しかし大学教育への何の社会的規範 も責任もなく、大学教育の76%以上を私立大学が担当し、大学はそれこそ金儲 けの手段に転落したし、その負担はそっくり個人に転嫁されているのだ。

さらに重要なことは、大学が生産する知識と知的生産物が実は人類全体のもの なのに、それを富を創出する道具にするための企業の欲望が、大学への企業の 支配力を強める方向に進んでいることだ。これは米国の事例でも十分に確認さ れており、今や韓国でも本格化している。中央大と成均館大のように個別企業 が大学を直接所有支配したり、国立大の法人化などの方式で大学を市場化・ 企業化している。その結果、万人のために存在し加工され共有されるべき知識 と情報、そして科学的な研究成果は企業の利益のために独占され、社会共同体 の構成員全体の生活の質が根本的に脅かされるようになったのだ。

最近翻訳されたジェニファー・ワッシュバーンの[大学株式会社]を読むと、 その生き生きした事例が見られる。一例として、納税者が払った税金460万ドル を使ってガンを起こす遺伝子を発見した研究成果物を他の学者と共有せずに、 大学教授が設立した会社に技術を移転するような事例は無数に確認されている。 韓国社会もこのまま行けば米国のように、大学の市場化・企業化に帰結する 可能性はとても高い。

もうひとつ、私たちが見過ごしてはならないことは、大学教育の最終的な受恵 者はまさに企業と国家だという点だ。大学を卒業した人々の労働力を購入し、 利益を得る企業、そして社会的に必要な公共業務を遂行する労働者を雇用する 国家と社会が本当の受恵者だ。その上、高校生の80%以上が大学に行く今では、 大学教育は大衆教育、普遍教育として国家が責任を持つべきだ。

法人化反対闘争、非正規教授闘争と結合して大学序列体制を押し倒す運動へ

今、ソウル大法人化はもちろん仁川大法人化も進められている。だがソウル大 法人化法を廃棄しろという民主党の国会議員が仁川大法人化をしている。それ でも教育運動陣営の一部ではこうした態度を取る民主党との連帯に熱を上げ、 政権交替云々している。

その過程で光化門キャンドルだけが消えたのではなく、ソウル大の学生による 本館占拠座り込みも、6月26日に自主解散した。名分は対国会対政府闘争に転換 するということだが、まだその展望は不透明だ。そしてこれまで登録金引き下 げ闘争、法人化反対闘争が、それぞれ別に進められていたことは否めない。

一方、大学内の非正規職問題も非常に深刻だ。大学授業の半分以上を担保する 講師はほとんどが非正規職で、雇用不安と低賃金に苦しんでおり、助手と大学 内施設清掃労働者の暮らしも同じだ。こうした状況で、大学教育の質的向上を 論じつつ、果たして大学教育の公共性を語ることができるだろうか?

ある人は登録金問題と国立大法人化そして非正規職教授問題には、何の関係が あるのかと尋ねる。しかし少し考えるだけで、これらは全て連結しており結局 大学が市場と企業の論理で作動するのか、あるいは大学教育が国民の普遍的な 権利として社会的に保障されるのかという問題だ。

登録金と法人化を見よう。これまで国立大の登録金は私立大学の値上げを抑制 する効果を持っていた。ところが法人化で国立大の登録金も上がれば、結局、 学費全体の値上げにつながる。つまり、今半額登録金という成果を取っても、 国立大が法人化すれば結局また登録金問題に直面することになる。また大学の 序列体制が厳存する現実で、国立大の法人化はソウル大などの特定大学に対す る財源集中につながり、結局、大学間の不均等を深化させることになる。

登録金と非正規教授問題も同じだ。大学当局が登録金値上げの主な根拠とする のが物価の値上がりと人件費だ。だが非正規教授労組や教授労組が主張する 『研究講義教授制』や『国家教授制』が導入され、教授の人件費を国家が支援、 あるいは一部担保すれば、登録金を上げるかなりの理由が消える。つまり 非正規教授の雇用安定がすなわち登録金引き下げと連結する。

一方、汎国民教育連帯と入試廃止大学平準化国民運動本部を中心として公教育 実現のための方案を作るための『教育革命研究委員会』が構成されて活動中で、 大学序列体制を打破し大学改革の方向と代案を作る『国公立大ネットワーク 方案』と『教養大学』案を中心に活発な討論や研究活動が行われている。

登録金闘争、法人化闘争、大学非正規職闘争を別々にしてきたこれまでの孤立 分散的で各個躍進するという状況を越えなければならない。そして登録金引き 下げという経済主義的な要求を越え、大学教育の公共性を実現する教育主導者 の団結と共同行動が要求されている。今すぐ、半額登録金を越え「登録金ない 世の中」のための大長征に出るべき時だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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