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News Item 20030123korea2
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「損害賠償訴訟は労働者連座制」労働界が制度改善を要求

「7人兄弟姉妹がようやく金を集めて建てた田舎の家が仮差押さえを受け、 これを担保にして得た営農資金も償還延期ができずに兄弟姉妹等の生活がめ ちゃくちゃになりました。兄弟は私を怨んで縁を切ってしまい、盆・正月も 故郷に行けません。」

2001年7月から工場移転と雇用問題でストライキを行っているシグネティクス 労組員の金チルスン(35・女)氏は、入社時の身元保証人だった全羅北道長水郡 の実家の兄の家が仮差押さえされた後の事情をこのように語った。済州漢拏病 院労組支部長のオヨンチャン(31)も、ストライキをして35億の損害賠償請求を 受けている状態だ。

ストライキなどの理由で巨額の損害賠償訴訟を受けたり賃金、家、知り合いの 財産まで仮差押さえされた労働者が23日、果川労働部の記者室で記者会見を開 いた。損賠、仮差押さえはこれまで組合費と労組員賃金などだけに対して請求 されていたが、1〜2年前から家や預金、家族や保証人の財産まで範囲が広がっ たうえ、個人には耐えられないほど金額が大きくなり、労働界から「新種の労 働弾圧」、「新しい連座制」と呼ばれている。

民主労総は労組活動と関連して労組に加えられた損賠・仮差押さえの金額は、 23日現在、50の事業場で2223億ウォンと集計され、昨年6月末の39の事業場で 1264億ウォンから6か月で2倍近く増えたと明らかにした。組合員焚身死亡事件 がおきた斗山重工業は、損賠仮差押さえの金額が78億ウォンで、発電労組では 民営化が進められている南東本部の労組幹部4人に対し、一人当たり102億ウォ ンなど、計1084億ウォンの損賠・仮差押さえが残っている。

前長銀証券労組委員長で、3億4千万ウォンの損害賠償訴訟を受けて父親と叔父、 祖母の家と先山まで仮差押さえされたパクカンウ民主労総政策室長は、「会社 側が損賠仮差押さえ解除をエサにして労組脱退を誘導したり選別適用する等、 これを労組無力化の方策に悪用している」と話した。

これに対して経済人総連関係者は、「過去、労組が不法ストライキを行っても、 詰めの労使交渉でストライキを終える条件としてこれを解くのが慣例だったが、 最近は不法ストライキに対しては再発防止の意味から絶対に正すべきだという 論理が広がっているため」と語った。

しかし、民主労総のソンナック教育宣伝室長は、「現行の労働関係法には自身 の働き口がなくなる重大な問題であっても経営に関連すれば、正当な争議とし て認められられず、必須公益事業場は事実上、合法争議ができず、ストライキ をするだけで損害賠償訴訟などにあうことになる」と指摘した。

民主労総はこうした問題を解くために、△損賠対象者に対する弁論権の保障、 △職権仲裁条項の改善、△民事、刑事上免責範囲の拡大と業務妨害罪適用の制 限、△損賠対象を労働組合として、範囲を器物破損など直接的被害に限定、△ 身元保証人制度の廃止などを提案した。

これと関連し、参与連帯、緑色連合など52の市民・社会団体もこの日、ソウル の参与連帯講堂で記者会見を開き、「損害賠償仮差押さえ請求」の乱発を防げ る法制度改善を要求した。

文パクミニ、写真イジョンヨン記者 minggu@hani.co.kr

ハンギョレ新聞

http://www.hani.co.kr/section-005100008/2003/01/005100008200301231835038.html


Created byStaff. Created on 2003-01-24 01:13:34 / Last modified on 2005-09-05 05:17:58 Copyright: Default

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