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複数労組猶予、バス労働者の現場は見通しが暗い

[寄稿] 御用指導部と9.11野合の韓国労総に対し全面闘争

イギウン(バス複数労組(準))/ 2006年09月13日19時34分

われわれバス労働者は、30年以上の歳月を御用の韓国労総全国自動車労働組合 連盟とその傘下のソウル市バス労働組合、および単位事業場支部の下で苦しい 歳月を生きてきた。悪らつなバス資本による狡猾で慢性的な賃金搾取はもちろ ん、民主労組建設のためのバス労働者の熱望と闘争は、御用労組の代名詞であ る全自労連の助けの下で例外なく停職や解雇に追いやられ、さまざまな労働弾 圧を受けてきた。

韓国労総全自労連ソウル市バス御用労組は、常にバス労働者たちを欺瞞してき た。毎年の賃団闘でストライキ闘争を予告しても、一度全面ストライキ闘争は しなかった。いつも夜明けに劇的妥結という手順でストライキショーを行い、 組合員の闘争の意志を挫いてきた。今年はこれまでの密室交渉と職権調印、遅 延交渉とストライキショーに加え、団体交渉権を放棄した労働委員会の仲裁 ショーまで行って、ソウル市バス御用労組は自ら労働組合であることを放棄した。

こうした中でバス労働者たちは、もうすぐやってくる複数労組時代に備え、弾 圧と圧迫を押し切って会社と御用労組と戦いながら、バス複数労組準備委員会 を発足させた。数カ月の事前の準備を経て、2006年7月5日、民主労総1階の会 議室で、韓国労総全自労連ソウル市バス労働組合各支部に属していたバス労働 者が御用のくびきを脱ぎ捨てて民主労組の道に進むために、2007年1月1日から 施行される複数労組時代に備え、バス複数労組準備委員会を公式発足させた。

バス現場は他のどの現場より団結できておらず、個人主義が広まっている現場 だといえる。このような現場で団結と団体行動とは、力がある者の役割だろう。 今までこうした状況をうまく利用して、労働組合は労働者のための労働組合で はなく、会社の労務部所に転落してしまった。こうした一連のことをよく知る バス現場の活動家が、複数労組時代に備えてバス現場の労働組合も変えれば労 働者も生きられるという信念で複数労組時代を迎えようとしているのだ。

これまでバス現場では、ユニオンショップ制度が適用され、入社と同時に自動 的に韓国労総の組合員になり、労組に加入し、会社の表情と支部長の顔色をう かがいながら薄氷の上を歩くように「今日も無事に」と繰り返しながら、劣悪 な勤務環境と乗客との摩擦、時間との戦い、日々増える先端機器の操作と、悪 い交通条件の中で、安らかな日のない日常を送らなければならなかった。

市民の手と足になり、平穏と安全のために最善を尽くすわれわれバス労働者の 忍苦の生活を彼らは知っているのかどうかはわからない。うまくやっても、やっ たことはそのままにされ、失敗はそのままわれわれに返ってくるということは、 われわれバス労働者なら一回は感じたことがあるだろう。

ソウル市内を運行する市内バス会社は68社ほどあるが、そのうちたった一社も 民主労総所属の民主バス労働組合に加入している会社がない。すべてのバス会 社がソウル市バス労働組合の所属で企業別労組であり、産別の性格を帯びては いるものの、支部も別々に組合を設立しているので、支部長にも強大な力と権 限が与えられ、支部長の力ともなれば到底口で言えないほど強大だ。

こうした支部長の強大な力を叱責するつもりはない。単に強大な力をわれわれ バス労働者のために使ってくれということだ。その力を持つ二つの拳を労働者 民衆のために、力強く差し出す時、労働者民衆は真の力であることを信じるだ ろう。しかし今はどうだろうか? バス資本に対抗してバス労働者の利益と要求 を実現するために使わざるを得ない労働組合の団結力を、労働者民衆を抑圧し、 迫害するために使っているではないか! われわれは決して許さないだろう。

御用韓国労総は9.11米国貿易センター犠牲者追悼式が進められている慌ただし い暇を利用して、資本家との密室野合を行った。この9.11野合は労働基本権を 蹂躙する反労働者的暴挙だ。ここに御用労総の韓国労総指導部は、民主労総を 排除したまま使用者団体である経済人総連と、労働者に苦しみを抱かせた労働 部と合意した。

労働基本権を蹂躙する9.11野合で、盧武鉉政権の労働弾圧的な性格はさらに明 らかになった。イヨンドク韓国労総委員長は、ILO総会をけって出てくるなど のびっくりショーを演出しつつ、一方では常に労使政府委員会と労働部周辺を ぐるぐると回って労働基本権を蹂躙してきた。経済人総連に代表される資本と 政権は、韓国労総の日和見主義を活用して労使関係先進化を実現するという名 分で合意したものの、結局は全く中身のない9.11密室野合になってしまった。

われわれバス複数労組準備委員会は、労組を民主化し、独善的な支部運営を牽 制するという意味でも、複数労組時代が一日も早く形成されるように準備すべ きだろう。これまで韓国政府と労働界は、10年という長い間手足を置いていた というのだろうか? その時になればまた猶予すればいいとたかをくくって 無策傍観していただけなのか?

労使政府委員会合意案の複数労組全面許容、労組専従賃金支給禁止3年猶予が そのまま施行されれば、これまでバス複数労組準備委員会のために働いてきた 多くの労働者たちは、バス現場でどう生きていけばいいのか途方にくれるしか ない。イサンス労働部長官はさらに現在、不当解雇すれば5年以下の懲役刑を 受けることになっているので、今は経営上の理由で解雇しても何の刑事上の問 題もなく、解雇の柔軟性を確保するために画期的な進展をしたと自画自賛した という。だが、それでなくともバス現場では少し間違っただけで懲戒委員会に 回付されるのが常で、金銭的な不利益と精神的不利益を受けるのが常だったが、 これからどうするというのか。

このような弾圧が強行されるのが明らかなのに、今回の猶予案はこれまで事業 をやりやすい条件と管理しやすいような制度的な保安をした後に複数労組を認 めるということと違わない。

われわれは今この鯨のヒゲのような御用指導部をぶち壊すために9.11密室野合 を行った韓国労総と全面的な闘争に立ち上がろうと思う。見せ掛けだけの先進 的労使関係でなく、本当に進歩的な労使関係のために、そして労使関係民主化 のための闘争に突入しよう。9.11野合の首魁、イサンス労働部長官退陣と経済 人総連解体、そして御用韓国労総解体闘争に進もう!

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-09-15 06:24:37 / Last modified on 2006-09-15 06:24:38 Copyright: Default

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