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アジアの連帯強化、初稼働の成果

民衆・社会運動会議、共同行動を決議… 連帯構成には多様な見解

労働と世界 第294号 イスンチョル

世界経済フォーラム東アジア首脳会議反対共同行動組織委が6月14〜15日に主催した アジア民衆・社会運動会議は初のアジア地域次元の反戦・反世界化共同行動を決議し、 連帯の強化のための議論を初稼働させたという点で成功的だったと評価される。

今回の会議で決議された共同行動計画は、大きく四つ。 まずアジア地域労働・社会運動団体は、26〜30日に地球的共同行動にたつ。 これは米国のイラク占領中断を要求するためのもので、 米国は6月30日「傀儡政府」にイラク政権を委譲する予定だ。

7月19〜24日には世界貿易機構(WTO)農業交渉中断を要求する 「食糧主権のための行動週間」が開かれ、9月10日には 昨年カンクンで割腹自殺したイギョンヘ烈士を追慕する国際的行動の日が組織される。

2005年には香港で開かれる世界貿易機構閣僚会議阻止闘争を決議し、 香港労総(HCTU)等の香港委員会が闘争計画を準備するにあたり主導的な役割を 受け持つことになった。

アジア地域の連帯闘争強化のための議論は、会議二日目の15日に行われた。 全体討論の形式で進められたこの議論では、 公共部門私有化など各主題別の討論の結果を整理・発表した後、 連帯組織の形態と程度、組織過程などをめぐり熱を帯びた意見交換がなされた。

世界社会フォーラム(WSF)で構成された連帯体である世界社会運動ネットワークの ディエゴアシ氏は事例発表で「2001年に始まった世界社会フォーラムは、 活発な疎通の場だったが一種のバス停留場と喩えられる」とし、 「世界社会フォーラムのような『行事』ではない日常的な社会運動の連帯を持続するための キャンペーンや行動のための会議」と紹介した。 世界社会運動ネットワークは水平的な連帯体で、位階秩序がない。 すなわち完結した一つの組織ではない実行単位だ。 いまはブラジルが事務局役をしている。

ディエゴ氏は「世界社会運動ネットワークをモデルにしてくれと 話すためにきたのではない」とし、 「ただアジア地域に合った運動を組織化する助けになれば良い」と明らかにした。

WTO反対国民行動の李鐘會(イジョンフェ)代表は 「ネットワークを構成し、誰かが事務局のような役割を受け持ってはどうか」 という意見を出した。アジア民衆社会運動ネットワーク建設のための動きを 徐々に始めるものの、焦るよりはとにかく趣旨を共有して共同闘争を経験し、 一歩ずつ進もうということだ。

インドから来たある参加者は「社会運動団体間の連帯を拡大することは もちろん重要だが、新しい枠組を構成することよりも 以前からあった'ジャカルタピースコンセンサス'などを参考にしよう」と提案した。

フィリピンから参加したカロール氏は「連帯体構成に焦点を合わせより 2005年に香港で開かれる世界貿易機構閣僚会議阻止闘争など、 下からの闘争を作るのにまず力を注ごう」という趣旨を述べた。

日本全労協の遠藤常任理事は「アジア地域の連帯運動はもはや第一歩踏み込んだ状態」 とし、「組織を建設する問題は慎重にすることが重要であるだけに、 全労協も日本に戻ってここで出てきた提案を検討して深く議論する」と話した。

司会を担当した香港労総のElizabeth Tang執行委員長は 「ひとまず共同行動中心の決議文を採択し、これを目標に活動に力を注ごう」と 整理した後、この日の討論をしめくくった。

イスンチョルkeeprun@nodong.org

"原文":http://www.nodong.org/maynews/readview.php?table=webzine&item=&no=3936

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2004-06-20 00:46:27 / Last modified on 2005-09-05 05:18:21 Copyright: Default

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