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「世界化の幽霊」が押し寄せる

特集: 東アジア首脳会議と韓国の民衆

労働と世界 第291号 キムヨンジェ

「平和と繁栄」のため? 虐殺と貧困の血生臭いにおい!

新自由主義世界化の幽霊が押し寄せる。 6月13〜14日、ソウルの新羅ホテルで「アジアの平和と繁栄」を主題に開かれる 世界経済フォーラム東アジア首脳会議に参加するために、 全世界の200人あまりの政府官僚と企業家が集まる。

多国籍資本のために労働者・民衆に犠牲を強要

東アジア首脳会議に参加する資本家は、単純に経済閣僚と宴会を楽むために 来るのではない。アジアで金儲けをするために、市場開拓をするためだ。 中国、韓国、インド市場に本格的に飛込む機会にしている。

昨年のシンガポール東アジア首脳会議で当時のキムジンピョ経済副総理は、 ソウル会議開催受諾演説を通して 「不必要な規制緩和と企業環境改善、労使関連法制度改善による労働市場柔軟化」 を強調して答えた。 韓国をアジア金融の中心地に育てるために、多国籍資本には最大の自由を与え、 労働者・民衆の労働基本権と食糧主権、公共サービスを享受する権利、健康権などの 基本的な権利を奪う意志の表現だ。

弾劾で身をすくめていた盧武鉉大統領は全世界に自身の健在を誇示し、 「東北アジアハブ論」を主張する絶好の機会とする展望だ。 多国籍資本は労働組合を「東北アジアハブ論」の最大の障害とみなしている。

また昨年、メキシコのカンクン閣僚会議以後、困難に陥っている 世界貿易機構交渉の突破口を開いて二国間自由貿易協定を推進し、 地域自由貿易協定の可能性を打診するものと予想される。 政府は現在、日本、シンガポールと自由貿易協定を推進中で、 対中国・東南アジア協定も構想している。

「戦争の世界化」も、さらに強化される展望だ。 米国のイラク戦争を支持して派兵を推進した日本、オーストラリア、 タイ、フィリピン、モンゴル政府が会議に参加する予定だ。 自由貿易協定・WTO反対国民行動のチョンソフィ事務処長は 「朝鮮半島の地政学的位置、米国と同盟国が、イラク戦争が正当性を失って 危機に陥ったという点、イラク再建事業で大きな利潤を期待する国内外の たくさんの主要企業が参加するという点から考えて、 今回の会議が朝鮮半島問題の帝国主義的解決と『対テロ戦争』に対する支持を訴える 契機になるだろう」と予測した。

「反資本・反戦の世界化を」

民衆運動陣営はこれに対抗して、騒ぎと祭りを準備している。 「世界経済フォーラム東アジア首脳会議反対共同行動組織委員会」は 6月12〜13日の首脳会議反対闘争で、政府が推進する新自由主義世界化と 戦争参加政策に制約を加える方針だ。 東アジアで推進されている自由貿易協定に対する反対の意志を 全世界に知らせようというわけだ。 同時に米国主導の軍事的世界化と対テロ戦争、イラク占領の名分を再度 確保しようとする試みに対抗して、反戦平和・派兵撤回闘争の熱気を拡散させる計画だ。

今回の闘争はまた「韓日自由貿易協定、ドーハ開発アジェンダ交渉粉砕と コメ開放阻止のための100万汎国民大会」(9月10日)、 11月の労働者大会と民衆大会に続く下半期闘争に相当な影響を及ぼすだろうと展望される。

組織委は、14〜15日にアジア民衆・社会運動会議を開き、 アジア民衆の連帯を強化する一方、香港で開かれる予定の世界貿易機構閣僚会議阻止闘争、 イラク戦争とアジア地域軍事的緊張感の昂揚に対抗する行動などの 共同行動計画を建てる計画だ。

社会進歩連帯のパクジュンド事務処長はこれに関連して 「社会運動の主導者が自国の限界を超えて社会的議題と争点を討論し、 共同の代案を模索する場になるだろう」とし、 「民衆の代案を国際的に議題化するための共同の実践行動を用意できるだろう」 と見通した。

キムヨンジェ momo1917@nodong.org

2004-05-2717:12:44

"原文":http://www.nodong.org/maynews/readview.php?table=webzine&item=4&no=3860

翻訳/文責:安田(ゆ)


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