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〈寄稿〉ロードマップ、こう見る/ストライキ縮小が労使関係の改革でない

4日の労使政委員会本会議で 労働部は「労使関係改革方向」を発表した。

労使政委員会という「社会的協議」の機構があるにもかかわらず、 事前に何の協議も無く推進された一方的な措置であった。 それとともに、労働部は去る5月から労働研究院の傘下に設置した 労使関係制度先進化研究委員会の中間結果を公開して、労使政委員会での議論を要求した。

既に「ストライキ最小化」、「柔軟性向上」という改革の目標を独自に確定して、 労使の公益に研究委員会の結果に対する議論を要求することが、 果してつじつまが合うのだろうか、とうてい納得できない。

労使関係は、労使間の意識と慣行、そして制度的な裏付けと政府の役割などが 混ざり合ったものだと言える。それでもストライキ最小化と 労働者の雇用不安定を意味する柔軟性向上で、 労使関係を改革するという発想は、真にとんでもないことだ。

労働組合活動の抑制を通して表面的に労使紛争がない状態を労使関係改革と 誤認しているのではないかと、非常に憂慮される。 具体的には、労働組合の不法・暴力的ストライキに対しては、 迅速な警察力投入により不法状態を除去するという脅迫(?)まではばからない。

「労使紛争に対する公権力の介入を最小化して、 労使紛争関連法違反者に対する非拘束捜査慣行を確立」するという 業務引継ぎ委員会報告書とは全く違う状況だ。 もし、このような発想が最近の労働組合のストライキに対する 政府、経営界、保守言論が画策する世論誘導に基づいているとすれば、 労使関係はむしろ不通になるしかないだろう。

労使関係先進化研究委員会の研究結果も、一言で言って残念だ。 盧武鉉政府発足時に約束した内容からは道が遠い。 国際労働基準に符合する原則と基準を持つというより、 労使間の中間点を探すことに及々としている。 合理的な労使関係構築の前提条件である労使対等の環境を作る方案と言うのは難しい。

職権仲裁の廃止など、一部の条項を除き、ストライキ時の代替勤務の許容、 無条件な職場閉鎖の許容など、全体的に労働抑圧的な措置が多数含まれている。 この他に、専従給与禁止、ユニオンショップ禁止、交渉・争議対象からの権利紛争の除外、 争議行為賛否投票での投票時期などに関する制限、緊急調停期間の延長などがそれだ。 一例として、労働組合のストライキ時に代替勤務を許す場合、 ストライキ効果が下がるだけに労組はさらに極端な方法を使用するだろう。 したがって、このような抑制策は決して有用な方法でない。

また、整理解雇要件の緩和が労使関係先進化のための必須条件なのか、 研究委員会に問直したい。 整理解雇要件を緩和するということは、結局労働者の雇用不安定を担保として 企業の人件費負担を減らすという新自由主義の発想だ。

一線の事業場で強圧辞職、不当解雇が乱発されているなかで、 不当解雇に対する刑事処罰規定の削除、不当解雇に対する処罰強化ではない 和解制度・金銭補償制などの取り繕い策の導入、 整理解雇協議期間を60日上限として縮小、 倒産手続き中の企業に対する整理解雇要件緩和または適用排除は、 決して容認できない。

労使関係は、一朝一夕に変わり、変化するものではない。 特定の国家の労使関係モデルを導入したり労働法を変えて、変わるものではない。 万一、労働組合のストライキを抑制する方向に法改正をして、 短期的には労働争議が減ったとしても、それは本当に合理的な労使関係とは 考えることができない。 労使関係改革のためには、労使政の意識と慣行を変えるための不断な努力と共に、 自主的な労使関係を定着させるように政府が根気と忍耐を持って見守ることが重要だ。

経済成長だけを気にして、政府が「先復帰後交渉」のような要求をすれば、 自主的な労使関係は一層遠ざかる。

今日、発表された労使関係先進化研究委員会の制度改善は、 新しい論争を引き起こすことにより、むしろ労使関係を悪化させる余地が非常に大きい。

(C)毎日労働ニュース2003.09.0510:06:40

"原文":http://www.labornews.co.kr/2003/news/view.php3?mode=view&id=34169&page=1&num=492&nowpos=&type=&sermun=&qu=&tb_name=news§ion=


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