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子どもたちの空と水を守れ 沖縄「♯コドソラ」「PFAS関連」の上京、対政府要請
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子どもたちの空と水を守れ

沖縄「♯コドソラ」「PFAS関連」の上京、対政府要請

動画(10分12秒)


11月下旬、私(湯本)は、6年ぶりに普天間基地にほど近いバス停におり立った。そのとたんである、天が割れるのではと思わせる大轟音が響き渡った。在日米軍普天間基地を飛び立った、F35である。普天間第2小学校、緑ヶ丘保育園などの公的施設は、普天間基地のちょうど滑走路の離発着地点の真下にある。民間家屋は普天間基地のフェンスからわずか4〜5メートルという間際に密集している。



2017年12月緑ヶ丘保育園の屋根の上に米軍ヘリの部品と思われる物体が、そしてその7日後には普天間第2小学校の校庭に米軍ヘリの窓枠が落下した。「♯コドソラ」(子どもの空を守る)の皆さんは、それ以来毎年上京し政府に保育園や学校の上空を米軍機が飛ばないよう要請している。


今回は「♯コドソラ」の皆さんにとって8回目の上京、対政府要請である。行動は12月10日から12日の3日間にわたって行われ、11日は対政府要請が取り組まれた。今回はPFAS汚染反対を取り組む「宜野湾ちゅら水会」「PFAS汚染から市民の生命を守る連絡会(PFAS連絡会)」との共催である。交渉には政府から国土交通省、外務省、文部科学省、環境省が対応した。


以下は、今回私の印象に残った交渉の場面である。

コドソラ:今の普天間第2小学校上空の映像を見て、どう感じましたか。

防衛省:米軍も演習は必要。しかし、学校、保育園の上空は飛んでほしくない。そのバランスが大事。米側には上空を飛んだ時、そのような要請は行っています。

コドソラ:要請だけですか。

防衛省:正直なところ要請するだけです。

日本政府はPFAS起因とみられる水道汚染の除去費用を水道料金の値上げ等で賄おうとしている。これに対して反対する声があがり、この9月から開始された「国が責任をもって負担を!」の署名は、この日まで39418人分がこの日届けられた。PFAS汚染は、米軍ヘリの窓枠が落下した普天間第2小学校の校庭からも検出された。これに対して、

コドソラ:福島原発事故で学校の校庭の土のはりかえが行われましたよね。普天間第2小でもやってください。

宜野湾ちゅら水会:なんで米軍が汚した水の後始末を私たちがやらなきゃいけないのか。

PFAS連絡会:普天間第2小について、今感じているかだけでも出せませんか。

文科省:難しいですね。

8年前と、政府の対応はまったくといっていいほど変わっていない。上京してきた沖縄の皆さんの努力も、もう限界を超えていると言っていい。事態は、どうやったら切り開かれるのか。今回のようにネットワークを広げ、沖縄の皆さんが孤立しない闘いを「本土」でも継続していくしかない。(湯本雅典・2025,12,11)


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