
〔レイバーネット国際部・I〕
香港では民主派のナショナルセンターは「自主」解散に追い込まれましたが、資本主義な
ので労働者はいなくなりません。個別の労働組合もがんばっています。以下、独立メディ
アの月刊誌《誌 HK Feature》からの翻訳です。香港人加油。
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疾風勁草:太古飲料労組と団体交渉の再出発
2025年4月30日
原文と写真(疾風勁草 太古工會的重啟與「集體談判」的誕生:2025/4/30)
https://ly.hkfture.com/NDMER
(疾風勁草=苦境や厳しい試練にあるとき、初めて意志や節操が堅固な人であることが分
かるたとえ)
太古飲料(パシフィック・ビバレッジ:香港)労働組合(HKPAC)は 1984 年に労働組合
として登記、現在香港で団体交渉協定を締結している数少ない労働組合の1つ。約40年の
歴史の中で、ここでは陳慶龍(阿龍)という重要人物について言及しなければなりません
。現在副委員長を務める阿龍は、委員長を3期、執行委員は何度も務めた。彼は、団体交
渉協定の締結を目指した闘いに勝利した時、太古飲料労組の委員長で、2023年に組合を再
建した重要な推進者でもあった。
2013年までは組合活動は比較的穏健に経過してきた。しかし会社は2021年に営業部門に不
公平な制度を導入。いわゆる「適正化」された手数料制を導入し、販売目標の達成とリン
クさせました。その新しい計算方式によると約30%の減給になることは隠されていました。
組合は、コロナによる集会規制期間中の困難をはねのけストライキを打ち、会社は新しい
制度を導入するが、営業部門の労働者は旧来の制度も選択できるとする政策をかちとった
。しかし、その後、組合の中心メンバーを含む多くの営業職員が会社を去ってしまい、コ
ロナや政治情勢など先行きの不安定さから、2021年のストライキ以降の組合活動は停滞し
た。
2021年のストライキの後の数年、執行委員会を離れていた阿龍は、若い世代が組合を発展
させ続けることを期待していた。しかし、ストライキ後に執行委員会の中心メンバーらが
退職し、組合は2022年には活動停止状態に追い込まれた。この間、彼は組合の運営を再開
したいと願ってきた。
2022年末、阿龍は香港ネスレ労組の大会に招待され、会場に設置された11卓もの円卓(8
人掛け)に組合員がいっぱいになったことに勇気づけられた。そして彼は再び太古飲料労
組を組織し、再始動することを決意した。そして驚いたことに、同僚たちは組合再開の呼
びかけに応じた。当時の政治的リスクを考えたとき、活動再開に誰が応じてくれるのか、
阿龍は不安だった。しかし、彼が電話をかけてからわずか1週間後、10人以上の同僚が執
行委員の選挙に立候補する意向を示した。
社内からは、組合活動をすることで「香港国家安全維持法」に抵触する危険があると「ア
ドバイス」する声が聞こえてきたが、阿龍は「労働問題ですよ。しかも会社の不公平な制
度に異議申し立てすることが、どうして国家安全に抵触するのですか?会社の人事部に変
な介入はしないよう直接言いました」と述べた。結局、執行委員候補の15人全員が誰一人
辞退することなく2023年1月に新執行部に選出され、今日まで活動を続けている。
文:飲食及酒店業職工總會代表 溫柏堅
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Last modified on 2025-05-01 13:12:37
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