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映画紹介 : 『ヒポクラテスの盲点』/コロナワクチンを問う
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希望の医者たちを描いた『ヒポクラテスの盲点』

松原明

 10月10日から劇場公開されたドキュメンタリー映画『ヒポクラテスの盲点』を観た。「すごい」の一言だった。国策ともいうべき新型コロナワクチン接種事業が最大の薬害を生んでいることを、ストレートにしかも緻密に告発している。データも豊富で説得力があった。厚労省の発表でさえ、すでに2295件の死亡報告があり、救済制度による死亡認定数は1035名である。1977年以降の他の全てのワクチンの死亡認定数が163名なので、それだけでも異常な事態であることはあきらかだ。健康のために打った注射で病気になり死んだりしたのだ。

 映画の主人公は、実際の医療現場で患者と向き合うなかで、ワクチンに疑問を感じ、真相究明をすすめた医者たちだ。なかでも京都大学名誉教授・医学博士の福島雅典さん(写真上)がメインである。ある患者の無念の死を語るときに胸にこみあげて絶句するシーンがあるが、医者として許せない福島さんの信念と思いが伝わってくる。

 医学の祖ヒポクラテスの言葉「なによりもまず、害をなすなかれ」が映画の全編を包んでいる。日本だけでなく、3万人以上が亡くなったアメリカの事例も詳しく描かれ、全体の説得力を増している。

 映画でも出てくるが、ワクチン接種は国策でありマスコミはワクチン推進役をつとめ、被害をほとんど報道してこなかった。SNSでも検閲削除が公然と行われてきた。だから「ワクチンはいい」という世論が根強く浸透している。大手メディアで警告報道を続けてきたのは愛知のCBCテレビくらいだろう。

 接種が進むにつれ「益より害のほうが多い」と医学界でも厚労省の中の人でもおかしいと気づいた人はたくさんいた。でもなぜ途中でチェックできなかったのか? 福島雅典さんはこう答えた。「あの戦争のときも政府は事前調査をしていて、国力を計算すれば負けることがわかっていた。それでも突入した。それと同じ。製薬会社の圧力が大きな背景にあるとは思うが、関係者の一人ひとりがそれぞれの思惑で声をあげなかったのではないか」と。それぞれの「思惑」とは「自己保身」「長いものに巻かれろ」のことだと、私には思える。

 今後、被害規模は拡大し戦後最大の薬害事件に発展する予感がする。その意味でも、このドキュメンタリー映画が果たす役割は大きい。1980年生まれのテレビマンユニオン所属の大西隼氏が監督し、徹底した取材と調査で対象に迫っている。若さのチカラだ。出演している医者たちも損得ぬきで「おかしいことはおかしい」と声を上げた。かれらこそ医療界の良心であり、「希望の医者たち」であろう。

 じつはレイバーネットTVでも、昨年6月に、天笠啓祐さんを招いて「新型コロナワクチン問題」を取り上げている。以下、ご参考まで。
レイバーネットTV 202号

映画公式サイト


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