本文の先頭へ
LNJ Logo ボリビア・ウカマウ集団『第一の敵』にしびれた
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0429ukamau
Status: published
View


 4月29日、ウカマウ集団『第一の敵』を新宿ケイズシネマに観にいった。定員84席は、ほぼ満員で盛況だった。上映後の解説は、太田昌国さん(写真)で、1974年製作当時の時代状況がよくわかった。米ソ冷戦まっただ中のなか、キューバ革命の影響をうけた中南米のゲリラ闘争が背景にあったわけだ。私は当時(約50年前)この映画を観ていたが、ほとんど覚えていなかった。映画はとても新鮮で、感動的だった。全編に流れる「民族音楽」にしびれる。古老が語り部となり、農村で実際に起きた地主・農民・ゲリラの事件をリアルに再現している。「映像による帝国主義論」とも言われているが、まったく無駄のない描写で引き込まれた。

 牛を地主に盗まれたと抗議した小作農民が、逆に地主に犯罪者に仕立てられるひどい話だが、私はこれを観ていて、連想したのは「韓国サンケン尾澤弾圧事件」だった。尾澤事件では、運動をつぶすためにサンケン(会社)と警察が結託して冤罪事件をでっち上げ、尾澤さんが長期勾留・有罪とされたのだが、50年前にアンデス起きたことと瓜二つだった。権力者の支配構造が浮かびあがるウカマウ集団の映画は、いまに通じる力をもっていた。みんなに観てほしい。5月23日まで全14作品が上映される。(松原明)

●上映情報 https://www.ks-cinema.com/movie/ukamau60/
●レイバーネットTV「ウカマウ」特集 https://www.youtube.com/watch?v=yBxJUT0SXiY


Created by staff01. Last modified on 2025-04-29 17:41:41 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について