浅井健治@週刊MDS編集部です。
国際司法裁判所(ICJ)におけるジェノサイド条約違反審理《南アフリカvsイスラエル》は
パレスチナ分割・占領という20世紀の"国際社会"が生み落とした巨大な不公正をただす
歴史的な裁判となっています。これを主要紙はどう報じているか。きょうの朝刊と夕刊に
目を通してみました。(以下もし見落としがあれば、ご指摘ください)
*朝日新聞朝刊:9面(国際面)2段見出し《「ガザ攻撃は集団殺害」審理/南ア、ICJに提
訴/イスラエル反発》、本文32行
*同夕刊:記事なし
*東京新聞朝刊:4面(国際・総合面)1段見出し《ガザ攻撃停止訴訟/ICJで審理開始/南
アフリカが提訴》、本文23行(ブリュッセル発共同電)
*同夕刊:記事なし
*読売新聞朝刊:11面(国際面)3段見出し《ガザ侵攻/提訴にイスラエル抗弁へ/ICJ/南
ア「ジェノサイド」》、本文70行
*同夕刊:3面1段見出し《「集団殺害」裁判/イスラエル抗議/ICJ審理開始》、本文34
行
*日経新聞朝刊:記事なし(4面=政治・外交面に1段見出し《国際司法裁訪問/「法の支
配」訴え/上川外相》で本文21行の記事)
*同夕刊:3面(総合面)に1段見出し《南ア、ガザ侵攻は「ジェノサイド」》、本文14行
*毎日新聞朝刊:記事なし(5面=総合面に1段見出し《外相「法の支配に貢献」》で本文
13行の記事=共同電)
*同夕刊:6面(総合面)に横組み1列見出し《ICJでガザ「ジェノサイド」審理》、本文19
行
このように総じて扱いが小さい上に、イスラエルの主張に"忖度"する書きぶりが目立ちま
す。日経・毎日の朝刊に至っては、ICJのことを触れているかと思いきや、上川外相の提
灯持ち記事でした。
そんな中で、読売が比較的長い記事を載せ、「焦点は、ICJが侵攻の即時停止を命じる暫
定措置を出すかどうかだ」との見方を示しているのがおもしろかったです。
きょうのイスラエルの抗弁はひどいもので、説得力は一切ありませんでしたが、あすの各
紙朝刊はどう伝えるでしょうか。
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Last modified on 2024-01-13 09:37:01
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