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大衆行動を広げて状況変えよう!〜尾澤控訴審闘争の勝利をめざす11.29集会

尾澤邦子

 11月29日午後6時半から東京の文京区民センターで「さいたま地裁『罰金40万円』不当判決弾劾!尾澤さんの無罪を勝ち取ろう!控訴審闘争の勝利をめざす11.29集会」が開催されました。

 主催者あいさつで、全労協議長の渡邉洋さん(写真上)は「関西では、正当な労働組合活動を展開する全日建関生支部に対する不当刑事弾圧が多発し、裁判でも不当判決が相次ぎました。その本質は露骨な労働組合つぶしでした。大衆的な反撃によって逆転判決も勝ち取っています。裁判の過程で裁判官の多くがいかに労働法に疎いかが明らかになりました。裁判官の判断を変えさせるためには、その良心に期待するだけでは足りません。大衆的な意思表示、大衆行動が最も有効だと確信します」と話しました。

「グローバル経済時代の韓国日系企業の問題と労働争議〜韓国ワイパー闘争を中心に」と題して呉学殊さん(労働政策研究・研修機構/写真上)の特別報告がありました。日系企業が韓国で優遇措置を受け、利益を上げてきたこと、労組をつぶすため、わざと赤字を作って廃業に追い込み、利益だけ日本に持ち帰ったことなどよくわかりました。韓国ワイパー闘争の中での、労組の組織化、地域との連帯、また国際連帯の重要性なども話していただきました。

 ノレの会の「もう一度前へ」の歌の後、3人の弁護士からお話をいただきました。主任弁護士の荒木昭彦さんは、さいたま地裁の判決がいかにいい加減かを話しました。「暴行はでっち上げで、もともとの発端は警備員が尾澤さんの前に立ちふさがり、結果的には尾澤さんが敷地外に押し出されている。警備員は業務をやっていた」と。浅野弁護士も「地裁判決は、実質的な判断をしていない『手抜き判決』だ。検察官の言うことそのままだ。判決批判をきっちり行い、無罪判決を獲得したい」と話しました。上野弁護士は、控訴審について説明してくれました。控訴趣意書を出し、検察の反論もあるが、裁判官は法廷で「確認します」とだけ言って、1回ですぐに結審してしまうケースが多々ある。8割くらいがそうされているとのこと。「そうならないよう気を引き締め、追加で証人申請を出すなど、裁判官の注意を引く準備をすすめたい」と決意を語りました。

 元韓国サンケン労組復職闘争委員会議長のキムウニョンさんからのビデオメッセージが上映されました(写真)。ウニョンさんは、「尾澤さんの逮捕は、韓国サンケン労組とサンケン電気の闘争の中で起きたこと。裁判所が労働争議の問題と見ず、単なる個人の『暴行』とするのは、この事件を歪曲している。尾澤さんの裁判が無罪となる日に、ようやく私たちとサンケン電気の闘いは終了する」と話しました。

 ウニョンさんは11月28日、民主労総の役員選挙で、馬山自由貿易地域や昌原がある慶南地域の本部長に当選しました。女性の本部長はいままでなかったことです。ぜひがんばってほしいと思います。

 JAL被解雇者労働組合や武蔵野五輪弾圧の当該黒岩さん、尾澤孝司裁判を支援する会・埼玉、尾澤孝司さんを支える会からの連帯あいさつに続き、尾澤孝司さん本人からの決意表明がありました。尾澤さんは、この事件は労働争議の過程で起こったことなのに、判決では言及がないことや、個人の行動としていることなどを厳しく批判しました。そして「キムウニョンさんが証人として韓国から出廷し、日韓労働者の国際連帯で築かれた信頼関係について証言したのにまるごと無視し、日韓労働者の連帯運動を認めない判決を許すことはできない。控訴審で闘う」と決意を表明しました。

 日東電工の100%子会社韓国オプティカルハイテックで、解雇と損害賠償の問題が起きています。労組は大阪にある本社への遠征闘争に続き、12月には営業の拠点がある東京本社への遠征闘争を予定しています。労組支援の特別アピールがありました。

 閉会あいさつは、全労協事務局長の関口広行さん。「日本の、朝鮮半島の民衆に対する抑圧・弾圧の歴史は繰返されてきている。今日本の企業が莫大な利益を上げているひとつが、韓国のみなさんに対する搾取と抑圧・弾圧だといえる」と話しました。

 鳥井一平さん(中小労組政策ネット事務局長/左)は、尾澤裁判の12月21日の東京高裁刑事5部への要請行動を呼びかけました。21日(木)12時から13時、高裁前での宣伝行動、そして13時から要請行動があるので参加しようと訴えました。「尾澤さんの闘いは労働組合の活動弾圧、日本と韓国の労働者連帯に対する弾圧です。尾澤さんの闘いに対する連帯と決意を込めて」と団結がんばろうを行いました。

 サンケン電気の門前で逮捕された尾澤孝司さん(写真上右)。警備員を指揮し、警察に通報したのはサンケン電気です。ことの発端は、サンケン電気本社が一方的に、100%子会社韓国サンケンを廃業し、労働者を全員解雇したことにあります。裁判所は、サンケン電気を証人として採用すべきです。サンケン電気は裁判に出てきて、尾澤さんの行動は、コロナで日本に来られなかった労組の声を伝え、労組との話し合いを求める行動だったと認めるべきです。

 グローバル企業や裁判所を動かすには、大きな大衆的な力が必要なのだと思います。多くのみなさんのさらなるご支援をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。


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