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「無罪を勝ち取るまで石川一雄は死にません」〜狭山事件の再審求める集会

尾澤邦子

 10月31日、東京日比谷の野外音楽堂で、狭山事件の再審を求める市民集会「無実を叫び 60年!東京高裁はインク鑑定の実施を!事実調べ・再審開始を!」がありました。参加者 は1,500人。

 84歳の石川一雄さんは集会で「無罪を勝ち取るまで石川一雄は死にません。大野裁判長 は12月で退官するとのこと。再審の門を開いてほしい。みなさんも裁判所に対して要請行 動を行ってほしい」と訴えました。

 埼玉県狭山市で女子高校生殺害事件「狭山事件」がおきたのは1963年5月1日。石川一雄 さんは1か月に及ぶ警察の取り調べでウソの自白を強要され、1審で死刑判決、2審で無期 懲役判決を受けました。石川さんは32年の獄中生活を余儀なくされました。現在仮出獄し ていますが、部落差別による冤罪だと、無実を訴え続けています。

 狭山弁護団は2006年5月、東京高裁に第3次再審請求を申し立て、再審開始ー無罪判決を 求めています。昨年8月29日には、事実取調請求書を提出し、新証拠を作成した11人の鑑 定人の証人尋問と万年筆インク資料について裁判所が鑑定を実施するよう求めました。最 新の筆跡鑑定によって、脅迫状の筆者は石川さんとは別人であることが科学的に明らかに なりました。また有罪の証拠とされた万年筆のインクは被害者のものと違うという鑑定も 出ています。

 市民の会アピールで鎌田慧さん(狭山事件の再審を求める市民の会事務局長)は、「石 川さんは部落に生まれたこともあり、若い頃勉強するチャンスがなかった。文字を奪われ ていた。その人間が脅迫状を書いて金をせしめるなんてことは、荒唐無稽のことだ。警察 ・検察はとにかく暴力に任せて、一人の人間を犯人に仕立てて、その人がいかに苦しんで いても知らん顔。証拠を捏造してやってきた。果たしてこれが法治国家と言えるのか」と 訴えました。

 部落解放同盟中央本部書記長の赤井隆史さんは閉会あいさつで「裁判長に前向きな判断 をさせるためには、みなさん方の世論しかありません。狭山の学習会や講演会などいろん なことを通じて、52万の署名を拡大していき、世論を盛り上げ勝利しよう」と訴えました 。

 集会終了後デモに出発。九州、四国、関西、関東、全国各地から参加していることが掲 げている荊冠旗でわかりました。

 明らかに石川さんが犯人でない証拠があるのに、なぜ再審裁判が行われないのかと思い ます。一日も早く無罪を勝ちとれるよう、応援していきたいと思います。


Created by staff01. Last modified on 2023-11-05 18:14:07 Copyright: Default

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