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サンケン尾澤裁判:「罰金刑」という不当・忖度判決〜三権分立はないのか?


動画(6分半)

 9月11日、さいたま地裁でサンケンによる暴行デッチ上げ事件・尾澤孝司裁判の判決があった。韓国サンケン労組のキムウニョンさん始め、100人以上の支援者が集まった。

 午前10時、「被告は罰金40万円を払え」と金子大作裁判長が主文を読み上げると、法廷は怒りと驚きに包まれた。「不当判決!」と声をあげた傍聴人がいたが、すぐに退廷命令が出て外に出された。


*傍聴に並んだのは90人(席は44)

 裁判長は起訴内容の「暴行・威力業務妨害」を丸ごと認めるいっぽう、「懲役刑に相当する事案ではない」との理由で罰金40万円とした。しかも未決勾留分を1日5000円として罰金は相殺するので支払う必要がないというもの。尾澤孝司さんは「温情で罰金にしてやったというふざけたもの。判決内容はすべて検察の主張を丸呑みしている。また日韓連帯運動を否定する内容で絶対に許せない。控訴してたたかう」と地裁前で語った。尾澤さんは杖をついている。7か月半に及ぶ長期勾留で足腰をすっかりやられていたのだ。

 妻の尾澤邦子さんは「サンケン電気が暴行をデッチあげたのに、サンケンは裁判にまったく出てこない。サンケン隠しは許せない。それにきょうの裁判所内には警察官がたくさん入っていた。理由を聞くと“応援”にきたという。とんでもない。三権分立など存在していない」と怒りを露わにした。


 報告集会で、荒木弁護士は「本来無罪にされるべき事件。裁判所は腰が引けて中途半端な罰金刑にした」と解説した。つまり裁判所は大いに「サンケン・警察・検察」に忖度して「罰金刑」にしたのだ。


 この事件は、2021年5月10日のサンケン電気前で抗議要請中に起きたもので、警備員と尾澤孝司さんとの間で押し問答と押し合いがあったというだけの話。監視カメラも残っていて、事実関係は明らかだった。双方が押し合ったのに、警備員はまったく不問にされ、尾澤さんだけが「暴行」として起訴された不思議な事件。またサンケン電気が警察に通報したのに、サンケン電気は表に出ず、警備会社の事件にすり替えた。労働運動つぶしのために会社が動き、警察が介入したとんでもない権力犯罪といえる事件。だからこそ、司法は必死に会社・警察側をかばい「罰金」で収めようとしたのではないか。

 法廷内で、地裁前で支援者の怒りの声が上がった。報告集会では、「尾澤孝司さんは220日以上勾留されている。罰金40万円は80日分だ。残りはどうしてくれるのか」との素朴な疑問も出された。ますます明らかになった「暴行デッチ上げ」。たたかいは高裁の場に移る。(M)


Created by staff01. Last modified on 2023-09-11 22:59:54 Copyright: Default

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