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コンビニ弁当をつくっているのは私です!〜移住労働者の春闘「マーチインマーチ」

尾澤邦子

 「ドンドンドドドド」軽快なサンバのリズムに思わず体を揺らす、早春のような上野公園。華やかな踊り子たちに視線が集まる。アメ横を通るにぎやかなパレードに沿道の人たちも見入っていました。3月5日(日)午後1時半から行われた移住労働者の春闘、マーチインマーチ2023。

 主催は、23けんり春闘実行委員会、平和フォーラム、移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)、全国一般労働組合東京南部、全統一労働組合、神奈川シティユニオン、APFS労働組合、東京労働安全衛生センター。約30分のパレードの後集会。けんり春闘実行委の渡邉議長(写真下)は「いろんな国からこの狭い国に集まってきて一緒に働いている人たちとデモをすること、意義あることだ。『あなたのシャツを洗っているのは私です』『コンビニ弁当をつくっているのは私です』というプラカードを見てあらためて思った。

 労働組合の目標は、この世界から国境をなくすこと。いろんな言葉を話し、食べるものも違う人たちが共に仲良く働き、暮らす世界を実現することだと思う」と話しました。フィリピンにルーツを持ち、ホテル清掃の仕事をしていた労働者が全員解雇され、60名が組合に加入して会社と闘い、全面勝訴の判決を勝ち取ったという全統一労働組合。「解雇は無効であり、これまでの賃金を支払うようにとの命令が出た。しかし会社は裁判にも来ず、賃金の支払いにも応じない。仲間たちと共に闘い、勝ち取っていきたい」とアピールしました。

 ビルマやペルー、ブラジル、さまざまな国にルーツを持つ外国籍・移住労働者から次々にスピーチがあり、不当な人権侵害に「負けないぞ!」と声を上げました。また先日のトルコ地震で被災した労働者からの発言もありました。移住連からは、国会に再提出されようとしている入管法について話がありました。「日本政府は入管法を改悪して、難民申請している外国人や、日本で生活していて国に帰れない在留資格のない外国人を日本から追い出そうとしている。その中には、日本で生まれ育って、日本語しか話せないこどもたちもいる。2年前、スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管で亡くなった。入管のシステムが彼女の命を奪った。昨年には東京入管でイタリア人の方が亡くなった。移住連はこの社会の仲間たちのために声を上げる。入管法に反対する声を上げてください!」と訴えました。

 1993年「生活と権利のための外国人労働者一日行動」として始まった移住労働者の春闘。30年継続してきたが状況はあまり変わってないと話したのは、実行委員会の鳥井一平さん。当時は99%非正規滞在者だったがみんなで政府に交渉したことなど話しました。明後日には政府との交渉を行い、入管法の問題や、奴隷労働として問題のある技能実習制度などについて話し合うとのこと。外国人だからと差別されない社会をつくっていくために一緒にがんばろうと話していました。

 しばらくぶりに参加したパレード・集会でしたが、元気をもらいました。


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