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小出裕章さんが渾身の訴え!〜「この国が戦争に落ちていくことを防ぎたい」

小出講演録(2時間)

 5月29日午後、東京・星陵会館で小出裕章さんの講演会があった。テーマは「破たんしている原子力ーそれでもしがみつく理由」であったが、話は原発問題をベースに、地球温暖化問題、ウクライナ情勢、憲法と日米安保、そして私たちの生き方、たたかい方にまで及んだ。わかりやすいスライドと熱弁で、聴衆はどっぷり「小出裕章ワールド」に浸った。

 原発問題では、全てがウソで破たんしている原子力にもかかわらず、巨大利権を手放さない原子力マフィアの実態を解明した。かれらは地球温暖化・CO2削減を原発推進の理由にしているが、それがいかに科学的根拠のないものであるかを明らかにした。しかし今回の講演はそこに止まらなかった。「自民党政権の原発推進の真の狙いは核兵器をもつことである」。小出さんはいくつもの証拠を上げて、核に手をかけている保守政権の戦慄すべき現実を明らかにした。また、ウクライナ問題の見方を提起した。ウクライナ危機に至る歴史的流れ・背景に迫るものだった。なかでも強調したのは、「戦争は悲惨で、常に庶民が犠牲になる。その一方で大儲けする軍需産業がある」ことである。その軍需産業のトップ5企業はすべて米国だった。

 「1952年のサンフランシスコ講和条約のときに日米安保条約(軍事同盟)が発効し、非戦の日本国憲法は空文化されてしまった。その後、日本は米国の属国である。いまウクライナをきっかけに軍備拡張が声高に叫ばれている。しかし本当に必要なのは戦争そのものをなくすことではないか。そのためには軍事同盟を廃止すること、戦争で儲ける軍需産業を廃絶することだ。私たちがウクライナから学ぶことはそれだと思う」。

 最後は厳しい現実の話になった。「しかし今や安保条約を解消しようという声は日本人全体の1%になってしまった。私もその1%の人間だが、会場のみなさんはどうですか?」と問うと、共感の拍手が起きた。「たいへん厳しい状況だ。でも夏に選挙があるし、なんとしても自民党を倒さなくてはいけない。踏ん張っていこうではないか。この国が戦争に落ちていくことを防ぎたいと思う」と結んだ。

 2時間以上にわたる小出裕章講演は、原発と戦争をなくすために考えるヒントが満載だった。いま状況を転換するうえでも一人でも多くの人に「アーカイブ動画」を視聴してほしい。(M)


Created by staff01. Last modified on 2022-05-30 22:19:20 Copyright: Default

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