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「絶対に許せない、本当に震えました」〜反五輪デモ当事者がNHKに抗議

抗議スピーチ(5分)

 「NHKは公共放送としての存在意義を放棄するつもりでもあるのでしょうか。いくら何でも酷すぎます」。BPO(放送倫理・番組向上機構)の委員を務めたこともあるジャーナリストの斎藤貴男さんも声を上げた。NHK-BSの番組「河瀬直美が見つめた東京五輪」(昨年12月26日放送)で、お金をもらっているかのように報道され、名誉を毀損された反五輪デモの当事者たちの怒りは大きい。1月18日の教員グループの抗議に続き、1月28日午後、「オリンピック災害」おことわり連絡会が、NHKに対して抗議文を提出した。斎藤貴男さんはこの行動に賛同のメッセージを寄せ、BPOが徹底した調査をし勧告を公表するよう求めている。

 NHK本社前には30人以上のメンバーが集まったが、NHKは「まん延防止措置」を理由に中に入れたのは2名だけ。しかもただ抗議文を受け取るだけで、まともな回答はなかった。抗議文で、連絡会が一番求めたことは「ねつ造報道によって、事実でないことを吹聴され、愚弄された、オリンピック反対行動に参加した人びとに対する謝罪」だった。

 リレートークで反五輪メンバーの女性(写真上)はこう訴えた。「河瀬直美は私たちを勝手に撮影していた。その時、私たちははっきり『撮るな』と言った。IOCから委託を受けて五輪のいいところだけ撮る公式映画に、私たちの抗議行動を入れてほしくない。それなのに河瀬直美のスタッフは、その後何度も何度も、こっそり取材しそれが放送で流された。そのあとに続くシーンでは、デモ参加者がお金をもらっているテロップが付けられた。私はこの問題を知ったときは絶対に許せないと思った。本当に震えました。反五輪のグループは小さなグループです。みんなお金もないし貧乏です。ぎりぎりでやってきたのです。逆にお金で動いていたのはどっちですか? 河瀬直美は、数々のポストにつき高額な講演料を得ています。金で動員されているのはあなたたちではないですか!」。ねつ造で貶められた怒りは深かった。

 「オリンピック災害」おことわり連絡会は、この日、河瀬直美氏、島田角栄氏に対しても「公開質問状」を出し、「ねつ造に加担したことを認め、謝罪して事実を明らかにすること」を求めた。NHKそして河瀬氏、島田氏はなによりも報道被害の当事者としっかり向き合うべきだろう。(M)


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