●渡部通信(9/20) : 明けない夜はない(78)<揺れ動く世界情勢・フランスとAUKUSと本>
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8月15日、アメリカは20年戦ってアフガンから追い出された。
その一か月後、アメリカは中国に対抗しようと
AUKUS(オークス。Australia,UK and US)を立ち上げた。
オーストラリアは2016年にフランスと結んでいた潜水艦(ディーゼル)契約を破棄、
アメリカから原子力潜水膽を購入することにした。
これに反発し、フランスは米と豪の駐在大使を呼び戻すことになった。
振り返れば、3年前トランプは大統領選で次のようなことを述べていた。
「NATOの欧州の同盟国は十分な負担をしていない。
そんな国が20カ国(NATO資料ではトルコやカナダを含め21カ国)もある。
英国は国内総生産(GDP)の2%というNATO目標を満たしている(同2.13%)。
米国はその2倍も軍事費を支出している」
これに対し2年前の2019年9月、
フランスのマクロン大統領は次のようなことを述べていた。
「NATOは脳死しつつある。NATO加盟国を守るのに、
もはや米国に頼ることはできない。」
今回の問題は明らかにその延長線上にある。
ということはアメリカは
NATOを軽視することになったとも言える。
そうして新たにAUKUSUを立ち上げ、
中国包囲を強めようとするのだろう。
しかし、しかしその包囲網にはフランスが入っていた。
フランスはこの4月にクアッド( Quad) の海上共同訓練に参加している。
今回、アメリカ・イギリス・オーストラリアは
そのフランスとの契約(フランスでは「世紀の契約」と呼んでいた)
を破棄したのである。
アメリカは、中国に対抗するためとしてAUKUSを
立ち上げたわけだが、その過程で仲間を裏切ることになった。
菅首相はそのことを前もって知ってたかどうかは知らないが、
この23日から26日にかけて訪米しバイデンと会う。
バイデンからAUKUSへの協力を求められることは疑いない。
しかし、すでに世界的に力が落ち自国第一になったアメリカに、
あくまでも従属していけば、
NATO加盟の軍隊ががアフガンでなめさせられた苦汁を
今度は日本もなめさせられることになるだろう。
9月15日から11月末まで行われている
南西諸島の防衛を想定した自衛隊過去最大規模の演習は、
かつての「関東軍特別大演習」のようなもので、
大変危険である。
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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