〔渡部通信〕2月20日号 : 明けない夜はない(33)
<根津さん6月停職処分取消し確定と五輪騒動 >
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根津さんと河原井さんが訴えていた09年の「君が代」不起立裁判で、
最高裁は、昨年3月の高裁での勝利判決
(国賠は認めませんでしたが、6月停職を取り消す)
を、「本件を上告審として受理しない」として、確定しました。
しかも「最高裁第2小法廷の裁判官全員一致の意見で決定した」と明記しました。
これについて根津さんは次のように述べています。
「控訴審勝訴判決が出されたとき、私はうれしかったですが、
それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした。
ますます政権に忖度した最高裁判決が出されていたからです。
最高裁で覆されても、根津控訴審勝訴判決が出されたのは紛れもない事実。
その事実を消すことはできない。
裁判体の人物によって処分を適法とも違法ともすることができる
「日の丸・君が代」処分の事実、でたらめさの事実。
これを後世に残していこうと思っていました」
今回の勝訴確定裁判は、根津さんと河原井さんにとっては、
根津さんが「これを後世に遺していこうとおもっていました」
と述べているように、最後の裁判でした。
その最後の裁判で、彼女らは勝利を勝ち取ったのです。
(河原井さんの6月停職はそれ以前に取り消されていましたが)
河原井さんはいつも口癖のように
「頑張らない、諦めない」と言っていましたが、
そのことが、まさに実証されたのだと思います。
また、この勝利は、
・戦後朝鮮戦争(1950年)時の「日の丸・君が代」の復活、
・1958年以来の度重なる「学習指導要領」による記述→強制、
・「元号法」(1979年)
・「国旗国歌法」(1999年)
・2012年の自民党の改憲草案(「日の丸・君が代」の尊重義務)、
・最近の「国旗損壊罪」案
などにみられる、戦後一貫して進められてきた「戦前回帰」に対し、
一つのくさびを打ち込むものだと思います。
ただ、多くの「戒告」処分は残っており、
そのために「再任用」などが妨げられている方は多数おり、
不起立をすれば退職後教壇に立てなくなることも事実です。
ですから、今回の勝利はそうした「戒告」をも
なくしていく闘いの第一歩とも言えます。
ところで、この間の東京五輪の森会長の女性蔑視発言と、
その後のドタバタ劇で、
日本社会の「古い体質」が内外に暴露されました。
そして。それを変えなければならないという世論は、
打ち消すことができなくなりました。
そうした意味で、今回の五輪騒動は、
日本の社会はもはや「回帰」するのではなく、
「前進」しなければならないということを、
内外に知らしめたと言えるでしょう。
アベとそれを継承するスガの「戦前回帰」路線は
すでに破綻していると言えるでしょう。
天皇主権の歌「君が代」に抗議したからといって処分する、
などということは「古い体質」の象徴以外の何物でもありません。
ですから、「戒告」処分をもなくすためには、
「古い体質」の日本社会を変革する必要があると思います。
みなさん、今歴史は、軋みながらも逆転から前進に向おうとしています。
「古い体質」の日本社会を変革するために、
ともに力を合わせて闘いましょう。
「日の丸・君が代」強制・処分、断固反対!
コロナ感染を拡大し<愛国心>を煽る東京五輪は即刻中止しろ!
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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