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レイバーネット夏期合宿開催〜やまゆり事件の映画を観て「日本社会の歪み」を考える

堀切さとみ

 レイバーネットの夏期合宿が、スキャットセミナールーム(埼玉県毛呂山町)で、8月21日〜22日に開催された。今回の目玉は、津久井やまゆり事件の映画『生きるのに理由はいるの?』の上映会。制作した澤則雄さんも参加してくれた。


*澤則雄さん

 想像していた以上にすごい映画だった。わずか40分の間に19人の障害者を殺害した植松聖は、その年の二月までその施設の職員だった。正しいことだと自信満々に語り、警察に自首・・・映画は様々な人達の証言を織り込みながら、植松の人物像に迫っていく。
 澤さんはこの事件を取材するまで、障害者についてまったく知識がなかったという。だからというべきなのか、とてもニュートラルに事実を伝えていた。映画を観ただけでショックを受けたが、澤さんの話を聞いていっそう身につまされた。
 テレビも新聞も、取材してわかっているはずのことを報じない。25回の予定だった公判が16回になった理由も、植松が施設の中で、障害者に対して模範的な対応をしていたことも。介護施設のあり方など、いろいろな問題をはらんでいると思う。参加者も自分の問題に引きつけて発言し、ディスカッションが深まった。2016年に起きたやまゆり事件は、いまも頻発する「差別・ヘイト」事件に繋がっている。まさに日本社会の深部で起きている「歪み」を浮き彫りにするものだった。

 余韻が冷めない中、ソーシャルディスタンスを保つため、二つの部屋にまたがって交流会。翌日は乱鬼龍の「豪華粗品」付き・川柳教室。ほかに高岩仁監督の映画『教えられなかった戦争-マレー編』『解放の日まで』を観て討論をした。合宿は、14名の参加で初参加も5人いた。問題意識を共有できる仲間と一緒に過ごせたのは、とても有意義だった。

 →映画『生きるのに理由はいるの?』(2020年4月・78分・澤則雄)は自主上映ができます。連絡先 090-5536-9172 noriosawa73@gmail.com


Created by staff01. Last modified on 2021-08-23 20:47:56 Copyright: Default

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