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フランスの「コモン」のたたかいに触れる〜「あるくラジオ」根岸恵子さん


*番組収録中(ビデオプレス)。右=根岸恵子さん、左=ささきゆみさん。しまひでひろさんはリモート出演。

アーカイブ(60分)

 インターネットのラジオ「あるくラジオ」は今回(3/26)で15回目となった。ゲストはフランスのドキュメンタリー映画『雄叫びー気候変動へのたたかい』を日本に紹介した根岸恵子さん。世界をかけめぐって活動している「自由を追うアクティビスト」である。話は多岐にわたったが、フランス・ナントの空港建設反対闘争の話はとても新鮮だった。根岸さんは実際、その現場に入り一緒に泊まりこんで生活していた。それは「ZAD」(ザッド/「守るべき土地」の意味)と呼ばれる運動で、開発計画に物理的に阻止するために地域を「占拠」するのである。警察とのやり合いもあった。


*ZADの建造物の一つ。警察による強制立ち退きに備えて見張り台としての役割を果たしている。

 「本当にさまざまな人が来ていました。そこではお金は一切必要ありません。物々交換の場所があってそこで必要なものを調達したり供給したりしています。広い敷地なので移動手段は自転車ですが、自転車はすべてみんなの共有物です」。たたかいの中で一種のコミューンがつくっていたのが「ZAD」だった。ナントのたたかいは日本の三里塚闘争と共通点が多く、一部には伝えられていた。しかし、根岸さんから初めてその内実を詳しく、しかも楽しく聞くことができた。これは貴重だった。いまグローバル資本主義が行きづまり「コモン」の必要性が言われているが、「ZAD」の試みは「コモン」を考えるヒントに満ちていた。パーソナリティは、しまひでひろさんとささきゆみさん。次回(5/8)は、最高裁で「君が代」停職6月処分の取り消しを勝ち取った根津公子さんが登場する。(M)

〔リスナーの感想〕

●市民運動のいろんなヒントが見えてきた(志水博子)

 以前から、ささきゆみさんたちの「あるくラジオ」を聞きたいと思いながら、なかなかチャンスがなく、3月26日、根岸恵子さんがゲストということで、ようやく初めて聞くことができました。
 ちょうど、その4日前も、根岸さんたちが主催されている「731部隊の史実を語り継ぐ連続学習会」があったのですが、根岸さんは、1月の「731部隊と大連黒石礁事件」を担当されていて、そこからどういうきっかけで731部隊の問題に関心を持たれたのだろうと、興味というと失礼かもしれませんが、根岸さんのこと、もっと知りたいと思っていたところでした。
 731部隊のことも、最後のところで紹介されていましたが、それよりも、北アメリカ先住民から学んだコモンを担保するためには水平主義がなくてはならないというお話や、中盤で語られていた、フランスのナント新国際空港反対運動に参加された時のお話がとっても面白かったです。いろんな人がそこに集まって共同生活をしながらついには国に建設を断念させたそうですが、特別なリーダーがいたわけではなく、まさに水平主義の延長にあったコミュニティだったようです。
 また、昨年レイバーフェスタで上映された『雄叫びー気候変動への闘い』は根岸さんが翻訳紹介した作品ですが、ぜひとも観たいと思いました。
 番組を聞きながら、タイトルの「自由を追うアクティビスト」はまさに根岸恵子さんにぴったりの表現と感心しましたが、日本のこれからの市民運動のいろんなヒントがここにあるように思いました。アーカイブでも聴けるようですので、ぜひどうぞ! 次回は、根津公子さんがゲストとのこと。これも絶対聴き逃せません。

●根岸さんの「自由さ自然さ」に圧倒されました(N)

 昨日(3/26)の「あるくラジオ」はすごくよかったです。「自由と大地」に魅せられて動きはじめ、フランスでの生活。根岸さんの自由さ・自然さに圧倒されました。根岸さんのお話に、『雄叫び』の映像や語りを思い起こしながら、この作品と根岸さんの生き様が重なり合って、希望を見るような思いを持ちました。731部隊についてはもっとお聞きしたかったです。1時間では聞き切れないですね。


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