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「歯が痛いのを放置できますか!今すぐ対策を」〜緊急アクションが対政府交渉

政府交渉全記録(2時間40分)「緊急アクション」詳細報告

 「いま歯が痛くてどうしようもないんです。所持金がない人がいます。 放置できますか。このままでは死者が出ます!」、交渉団の代表を務めた瀬戸大作さん(写真)は政府担当職員に向けて、緊急の「弱者救済」を鋭く迫った。8月19日午後、衆院議員会館で「新型コロナ緊急アクション報告会と対政府交渉」が計4時間にわたって開催された。

 政府からは総理府・厚労省・文科省・国交省のコロナ対策の担当者が揃った。「新型コロナ緊急アクション」からこの日出された要求は、外国人やホームレスに対しても差別せず、全員に定額給付金を払うこと。そのために住民票とかにこだわらず制度運用改善をすること。生活保護制度の利用をしやすくすること、とくに「無料低額宿泊所」のひどい実態を改善することなど、具体的要求が突きつけられた。つなぎの生活支援金が1日500円という例も紹介された。福祉職員は「これで50円のおにぎりが3つ買える」と言い放ったという。

 さまざまな質問に関して、役人の回答は「省内に持ち帰って検討します」「調べてみます」「制度で決まっているので難しい」など、あいまいな言葉ばかり。それに対して「困難な人のために制度を変えることはできないのか!そのための国ではないのか!」と追及の声が次々に上がった。

 2006年から日本に暮らし「仮放免中」のイラン人・ベヘードさん(42歳/写真)は、「病気に国籍はない。人間として扱ってほしい。仮放免だと自分の名義で住まいも借りられない。医療保険もない。給付金10万だけでは解決しない。仮放免者の社会的権利を認めてほしい」と訴えた。仕事を失ったベトナム人実習生も多数参加し、コロナで外国人の不安定な状況が一層悪化している現状が示された。今回、直接的な成果はなかったが、現場の生の声を直接ぶつけた意義は大きかった。また交渉を継続することを確認した。

 この日の前段集会で「緊急ささえあい基金」に8300万円が集まり、698件・2200万円の生活・宿泊給付が行われたことが報告されたが、政府がやるべきことを民間が先行している実態が浮かび上がった。しかし、民間ができることは限られており、政府の「弱者救済」に本格的に取り組むことが求められている。瀬戸さんは最後に「私たちはただ批判だけするつもりはない。この間の相談活動を通して、生のデータがたくさん揃っている。それを共有しながら一緒に対策を考えていこうではないか」と政府職員にエールを送った。(M)


Created by staff01. Last modified on 2020-09-14 15:14:15 Copyright: Default

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