本文の先頭へ
LNJ Logo 「安倍に会って公式謝罪と賠償を求めたい」〜イ・オクソンさん上映会で語る
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1005ozawa
Status: published
View


「安倍に会って公式謝罪と賠償を求めたい」〜イ・オクソンさん上映会で語る

 「安倍に会って公式謝罪と賠償を求めたい」91歳のイ・オクソンさん(写真)は全身で絞り出す ように話しました。

 10月5日、川崎の「エポックなかはら」で、インタビュー会見が、日本軍「慰安婦」と されたイ・オクソンさんの人生を映したドキュメンタリー『まわり道』の上映会に先立っ ておこなわれました。オクソンさんは「韓国の女性たちの多くを強制的に連れて行ったに もかかわらず、謝罪しない。私たちは自発的に慰安婦になったわけではないし、お金を稼 ぎたくて行ったわけでもありません。そもそも幼い女の子が、どこに慰安所なんてものが あって行ったと思いますか。私が望むのは公式謝罪と法的賠償です」ときっぱり話しまし た。

 イ・オクソンさんは1927年韓国のプサンで生まれました。14歳の時、買い物に行く途中 、知らない日本人と韓国人の男に捕まり、中国の延吉にある日本軍の飛行場に連れて行か れ、その後慰安所で性奴隷生活をさせられました。終戦で解放されましたが、韓国に帰る 術もなく、中国で生活しました。2000年になって故国韓国に帰り、ナヌム(わかちあい) の家で暮らしました。

 映画『まわり道』は、日本軍「慰安婦」とされた女性たちが暮らす「ナヌムの家」の生 活を、オクソンさんを中心に20年にわたって撮影してきました。心と身体に深い傷を負い 、その痛みを分かち合いながら、共に楽しみ、家族になって支えあいながら生きてきた女 性たち。年老いて生涯を閉じていく仲間たちを見送り、二度とこのような体験をさせては ならないと、若い人たちに語るハルモニ(おばあさん)たち。日本政府に対する怒り。

 オクソンさんの日本軍慰安所での体験談はすさまじいものでした。日本軍のむごい仕打 ちに胸がかきむしられるようでした。オクソンさんは「日本は中国を侵略し、慰安所をつ くり、私たちを強制的にそこに押し込めた。私たちは強制労働の被害者なのです。「慰安 婦」というのは日本人が私たちに勝手につけた名前です。「慰安所」は死刑場のような所 でした。日本政府は私たちが死ぬのを待っているとしか思えません。でも私たちがみな死 んでも、若い世代がこの問題を引き継いで解明してくれると思っています」と話しました。

 休憩のあと「女たちの戦争と平和資料館」名誉館長の池田恵理子さん(写真)のお話がありまし た。

 「忘れてはならない歴史を語り継ぐ〜日本軍『慰安婦』問題の今〜」と題したお話しで 、問題がいっこうに解決しないのは、日本政府が「慰安婦」制度における国家責任を認め ず、「慰安婦」や慰安所の事実も記憶も消し去ろうとしていることと、その被害事実を明 らかにして記憶に遺そうとする被害女性たちの闘いが今も続いているからだと話しました。

 安倍政権が20年以上もかけて「慰安婦」問題に関する「報道」と「教育」を管理・統制 し、国民をマインドコントロールしてきたというお話は、現在の「徴用工問題」でのウソ 報道と重なって、よくわかりました。植民地支配や負の歴史を反省しないどころか、隠そ うとする安倍政権に対して、私たちは厳しい批判をしていかなくてはと思いました。

 会場は立ち見が出るほどに盛況で180人以上参加と報告されました。人々の関心の高さ を感じました。(尾澤邦子)

→10月8日「あるくラジオ」池田恵理子さんが出演。こちら


Created by staff01. Last modified on 2019-10-07 10:48:23 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について