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多くの若者が「9条改定」に批判的な態度〜若者憲法アンケートに118人が回答

若者憲法アンケートの結果と見解について

 2019年5月3日 若者憲法集会実行委員会

 私たちは憲法施行72年にあたる憲法記念日の5月3日、東京・渋谷で若者118人に憲法についてのアンケート調査を行いました。回答者は13歳〜31歳の青年(10代77人、20代26人、30代2人、無回答4人)で、平均年齢は18.4歳です。うち中学生・高校生・学生が76.3%、会社員が15.3%です。

■アンケートの結果について

▽「Q1.現在の憲法についてどう思いますか?」という設問には、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」との回答があわせて21人(17.8%、昨年比−3.8ポイント)、「どちらかといえば変えるべきでない」「変えるべきでない」との回答が27人(22.9%、昨年比−16.7ポイント)、「わからない」との回答が69人(58.5%、昨年比+20.7ポイント)でした。 「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」という人に「どこを変えたいですか」と問うと、「9条」「自衛隊の地位の明記」など9条を変えるべきとの答えが目立ちました。同時に、「時代に合わせるべきだと思う」「若い人に分かりづらい」など内容が明確になっていない応えや、「生活をよくするため」「教育や労働に関するところから」など暮らしにかかわることを改憲の理由とする回答も複数ありました。

「変えるべきでない」「どちらかと言えば変えるべきでない」という人にその理由を聞くと、「戦争が起きてしまうのは嫌だから」「アメリカの戦争に参加したくないから」「戦争はしないと書いてあるから」など、憲法9条の戦争放棄と戦力不保持に注目した理由が多数でした。同時に、「今のままでいいと思う」「変える理由が思いつかない」など特に改定すべき理由がないと答えた人が複数いました。

▽「Q2.憲法9条『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』についてどう思いますか?」との設問には、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」との回答が11人(9.3%、昨年比−6.0ポイント)、「変えるべきでない」「どちらかといえば変えるべきでない」との回答が79人(66.9%、昨年比+2ポイント)、「わからない」が28人(23.7%、昨年比+3.8ポイント)でした。さらに、「Q3.憲法9条2項の『陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。』についてどう思いますか?」との設問には、「変えるべき」「どちらかと言えば変えるべき」と答えた人が23人(19.5%、昨年比+4.2ポイント)、「変えるべきでない」「どちらかといえば変えるべきでない」と答えた人が58人(49.2%、−7.6ポイント)、「わからない」と答えた人が34人(28.8%、+1.8ポイント)でした。

Q2「憲法9条」とQ3「憲法9条2項」について、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべきでない」という人にその理由を聞くと、「ミサイルが撃ち込まれたので抑止力として武力を持った方がいい」「もし何かあった時に国を守るために必要」「自衛官として前線で活動する隊員にきちんとした法的地位を与えるべき」などの声がありました。

「変えるべきでない」「どちらかといえば変えるべきでない」という人にその理由を聞くと、「戦争は今後もしてほしくない」「戦争の起こる原因となってしまうから」「戦力を持つと使ってしまうから」などが多数でした。他に、「自衛隊を容認しているから」「自衛隊で十分だと思う」などの回答もありました。他に、「日本は戦争を経験したから同じことをくり返すべきではない」「戦争を機に日本の行為を反省し、一度決めたのだからその気持ちを忘れるべきではないと思う」など、憲法9条が過去の日本の侵略戦争と植民地支配の反省の上にたって作られたことに着目する回答もありました。

▽「Q4.あなたは投票に行きますか?(18歳未満の方は、選挙権を得た場合)」との設問には、「行く」と答えた人が92人(78.0%)、「行かない」と答えた人が25人(21.2%)でした。

 「行く」と答えた人に理由を聞くと、自分も社会に役立ちたいから」「自分の生活にかかわることだから」「自分の将来にかかわる」「政治に参加したいから」「自分たちが動かしていく時代になるから」など、自分の暮らしや将来ともむすんで、積極的に政治に関わろうとする回答も寄せられました。「その権利があるから」など国民の権利であることをあげた回答もありましたが、同時に「義務だから」など国民の義務であることをあげた回答もほぼ同数寄せられました。他に、「日本人として」「日本人だから行かないといけないと思う」など、日本人であることを理由にあげた回答も目立ちました。

 「行かない」と答えた人に理由を聞くと、「よく分からないから適当にやっても失礼」「選べないから」「知識が少なすぎる(できるなら行ってみたいなあ)」など、十分な知識がないことを理由にあげる人が多数でした。他に、「時間がないため」「行かなくてもみんなが何とかしてくれるから」などの回答もありました。

▽「Q5.平和のためにできることがあったらやりたいですか」との設問には、「積極的にやりたい」「少しくらいならやりたい」と答えた人が113人(95.7%)、「あまりやりたくない」「やりたくない」と答えた人が3人(2.5%)でした。

■アンケート結果についての見解

 まず、多くの若者が、改憲の焦点は憲法9条の改定であると理解しており、多くの若者が9条の改定に対して批判的な態度をとっていることが明らかになりました。「Q1」で「変えるべき」「変えるべきでない」と答えた両方が、その理由として憲法9条について言及していることは、「憲法9条を変えて戦争できるようにするべきか否か」が改憲の焦点として広く認識されていることを示していると言えます。「Q2、3」では「Q1」に比べて「変えるべきでない」が多くなっているように、9条改憲には反対の意見が多く、“9条は平和に役立ってきた”という評価や“9条を変えると戦争になるのではないか”という危機感が広く共有されていると考えます。

 同時に、昨年と比較すると「Q2」の「9条」については「変えるべき」が6ポイント減少していますが、「Q3」の「9条2項」については「変えるべき」が4.2ポイント増加しています。理由として「自衛官として前線で活動する隊員にきちんとした法的地位を与えるべき」と安倍首相が改憲の理由としている点について言及した回答もありました。また、「変えるべきでない」理由として「自衛隊で十分」という意見もありました。これは、安倍首相が「9条に自衛隊を書き込む」と明言した下で、少なくない若者が「戦争はしない・軍隊は持たない」と定めた9条について肯定的な評価をしつつも“自衛隊をどう考えるべきか”と模索していることの表れと言えるでしょう。安倍政権の「自衛隊明記」の狙いについて伝えるとともに、憲法9条の価値について、いっそう学び語り合っていくことが必要だと考えます。

 「Q4」では、多くの回答者が投票に「行く」と答えました。「自分の生活に関わるから」「自分たちが動かしていく時代になるから」「その権利があるから」など、主権者として政治に参加していくことへの前向きな思いが見えてきました。同時に、「行く」理由として「義務だから」という回答や、「行かない」理由として「よく分からないまま投票には行けない」という回答が目立ちました。このことは、少なくない若者が、情報を得たり議論したりする機会がないままに投票行動をとらざるを得ない中で、自主的に自信を持って投票することができないという悩みが存在していると考えます。

 憲法記念日の渋谷で、一生懸命にアンケートに答え、友だちとも話し合う様子からは、憲法と日本の未来について真剣に考える若者の姿が見えました。こうした同世代に、日本国憲法の値打ちと安倍政権が進める改憲と“戦争する国づくり”の危険性を伝え、主権者として共に学び行動するならば、若者の力で改憲を止め、日本国憲法を実現していくことは可能です。7月には参議院選挙があります。6月9日の若者憲法集会を成功させ、「安倍9条改憲NO」「参院選で政治を変えよう」の声と行動を全国に広げるために、力を尽くす決意です。

アンケートの集計 改訂版(pdfファイル)若者憲法集会FB


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