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「首都圏も人が住めなくなる恐怖」〜レイバーネットTV第136号レポート

アーカイブ録画(84分)

特集:オンボロ原発を動かすな!〜首都圏「東海第二原発」
日時/放送時間 2018年11月21日(水)

 21日午後6時半、いつものように「スペースたんぽぽ」での放送準備が着々と進み、特集の司会者の遠藤大輔さん(『恐怖のカウントダウン』制作者)とゲストの鴨下祐也さん(福島避難者)、総合司会の堀切さとみさんとの打ち合わせがはじまる。まもなく「芸人ジャーナリスト」おしどりマコさんケンさんがやってきた。この企画は、福島避難者でもあり、毎回のTV放送を裏方として支えている鴨下さんの強い願いで実現した。

●動画ニュース

 さて、放送は今月のホットなニュースが尾澤邦子さんの司会ではじまった。見逃せない話題がてんこ盛りで、充実した10分間だった。トップは住友商事の系列会社スミフルジャパンが経営するバナナ農園でのデモ弾圧殺人事件への抗議。農園で正規雇用を求めたストで組合員が殺害され、たくさんの負傷者が出た。それに対しての抗議が新宿本社前で行われた。続いて韓国民主労組の全国労働者大会の、その大規模ぶりの報告。さらに、毛皮反対集会とデモ。世界的毛皮反対運動により日本は最盛期より80%減少したとか。

 11月3日の憲法公布記念日に改憲発議反対に国会前に集まった1万8000人を前に、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の運営委員の川崎哲さんが、昨年受賞したノーベル平和賞のメダルを片手に、戦後70年以上戦争に巻き込まれなかったのは核兵器ではなく、9条があったからと声を振り絞るように伝えた。

 11月11日の「原発ゼロ法案」の審議を求める集会では、菅直人さんは、東海第2原発のある東海村のもっとも大きな労組は日立だという。野党が大同団結しなければならないのに、そこで原発ゼロなんて言えないと。つづくニュースはなんと、望月衣塑子の寸劇風防衛省訪問報告。その後川口真由美さんとデュエット。芸達者ぶりに驚く。

 最後は、技能実習生の問題2題。国会内でのシンポジウムは、参加者250人、国会議員28人を迎え「守ろう! 外国人労働者のいのちと権利」と、また中国人実習生が提訴した裁判の判決が出た。賃金未払いは認められたが、セクハラなど労働条件は認められなかったので、控訴するという。

●指宿昭一弁護士が外国人労働者受け入れ問題を解説

 今国会で審議されている外国人労働者の受け入れ問題は、アベノミクスの最後の矢であって、外国人労働者を受け入れるかどうかを審議しているのではないとのこと。すでに日本には、昨年の時点で128万人の外国人労働者がいた。労働市場は彼らなしでは成り立たないし、今後も増えていく彼らをどう受け入れていくかの議論をしなければならない。ところが安倍首相は、移民政策ではないと言い張っている。それは仲間として受け入れ、よりよい社会をつくる気がまったくないということであり、国際的に恥ずべきことである。

 50年前のスイスで外国人労働者を入れたが、多くの問題が発生した。そこで政府はいち早く移民政策を打ち出したため、移民受け入れに成功した。スイス人作家、マックス・フリッシュが「労働力を呼んだが、来たのは人間だった」という言葉を残しているが、まさにその通りである。

 ところが今審議している法案は全くこのことを無視しているので、いずれ問題を起こすだろう。と言いつつ、それでもいいものを作りたいと、明日国会の参考人に呼ばれたので話をすると言うことだった。

●民主党政権は最終廃炉だったが……

 いよいよ特集の東海第二原発の再稼働の問題がはじまる。司会は先にも書いたように、東海第二原発のDVD『恐怖のカウントダウン』を制作した遠藤大輔さん。

 まず、11月7日に東海第2原発の最長20年の運転延長、通算60年の稼働を原子力規制委員会が決めた日の動画からはじまった。その日に日本原電との記者会見に出たおしどりマコさんが、原電側はのらりくらりとごまかし「再稼働する」とか「したい」という言葉はけっして言わず、暗に国策に従っていくというニュアンスだったとか。

 放送の間中びっくりのし通しだったが、もっとも驚いたのはあの原発を作ったメーカーがはっきりと可燃性ケーブルの寿命は30年と言っていること。思わず「聞いてない!!」と言ってしまったほどだった。もう40年経っていて、この前の地震でも爆発しそうだったオンボロ原発なのに、メーカーの言う耐用年数の倍も稼働していいと、お墨付きを与えたのである。

 2012年に原子力規制庁が出来た時は、民主党政権だったので、規制庁は最終脱原発だったが、自民党になってから再稼働になったとマコさんが言うように、これは国策再稼働である。

●30キロ圏内の市村で決めたい原発廃炉

 では、事が起きてからどうすればいいのか。福島の被災者の鴨下祐也さんは、ヨウ素薬のことから、強い地震の場合、避難することは現実的か、避難すればOKなのか、被災者の生活はどうなるのかなど、今回の国の無策などから、日ごろの思いを強い調子で語り、最後に「だから動かしてはいけない」と結んだ。

 双葉町の町民と交流のある堀切さとみさんは、現実問題として避難者の生活がどうなるのか、受け入れ先の町民との摩擦も起こるべくして起きていると示唆する。

 ところで東海村には原子力関連施設がたくさんあり、非常に危険であるが原子力関係の施設で働く人も多く、村の人たちはオープンに話せないという。

 原発に反対の前村長の村上さんと電話が繋がる。彼は、30キロ圏内6市村(96万人)で決めていこうと提案した。2012年2月の事である。原発周辺が無人地帯になることに気づき、むしろ東海村と県だけで処理していくのは正義に反すると思ったこと、東海村の村民は、日立製作所や原子力関連に気を使い原発反対は言いにくく、東海村単独では止められないという思いもあったと電話口で話す。

 周辺自治体は、再稼働反対の方向に動いていると遠藤さん。西東京市は丁寧な説明が功を奏し、都内で初めて反対決議をした。鴨下さんは、30キロ圏の人たちが出した再稼働反対決議を30キロ圏外の人たちが支えていかなければならないと力説。

 マコさんは、事故の検証がされていないのにどんどん再稼働していく。再稼働したいから検証しないのではないか、つまり再稼働は国策ではないかと指摘する。いま、来年の参議院選に出馬しようと思っている(「出馬します」というと選挙違反です。あくまでも予定です)との事。しかも、原発事故のあったときに政権党で、廃炉を最終目標にしていた民主党議員の多くが立憲民主党に参加している今こそ、脱原発のチャンスという。私たちも一緒に夢を見て、それを正夢にしたいものだと強く思う。

●歌と川柳のコーナー

 最後は、ジョニーHの歌のコーナー。力の入った3曲が流れた。 乱鬼龍の川柳コーナーで、1句が紹介された。「首都圏も人が住めなくなる恐怖」〔笠原眞弓〕

*写真撮影=小林未来


Created by staff01. Last modified on 2018-11-26 08:27:38 Copyright: Default

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