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五輪の大スポンサー「トヨタ」は足元の人権問題を解決せよ!〜フィリピントヨタ労組

インタビュー動画(17分)

 2000年、フィリピントヨタ社で結成されたフィリピントヨタ労組(TMPCWA)に対し、会社は当時のアロヨ政権とつるんで数限りない組合つぶしと弾圧を行ってきた。そして、2001年に組合員を大量解雇。以来、237名の解雇撤回争議が17年も続いている。毎年9月になるとフィリピントヨタ労組の代表が来日し、日本の支援者と共にトヨタ本社に要請行動を行っている。今年来日したのはエド委員長(写真左)とジェイソン執行委員(右)。9月19日午後、トヨタ東京本社前で二人はレイバーネットのインタビューに応じた。

 ジェイソンさんは「トヨタは解雇しただけでなく刑事告発もしたので、仕事を探すのも困難だった。私は社会保障のお金を使って仲間と事業を始めることができたが、メンバーはみんなとても苦労している。苦しいが不当な解雇に負けるわけにはいかない」と17年を振り返る。

 2016年になると労働問題重視のドゥテルテ政権に変わり、フィリピントヨタ争議は解決にむけて大きく動きはじめた。エド委員長によれば「たび重なるILO勧告に応じフィリピン政府も腰を上げた。今年8月には労働雇用省トップであるベロ長官が、日本のトヨタ本社・豊田章男社長あてに早期解決を求める書簡を送った」とのことだ。今までトヨタは「フィリピンのことは関係ない」と無視を決め込んでいたが、フィリピン政府が動きだした中で、簡単に逃げ切れる状況ではなくなっている。

 またフィリピントヨタ労組はいま、インドネシア・香港などの仲間と一緒にSNSを使った「トヨタよ恥を知れ(Shame on Toyota)」キャンペーンを展開中だ。国際世論を広げ、トヨタ包囲の圧力を強めようとしている。


 *トヨタのオリンピックキャンペーン

 2020年のオリンピックでトヨタは、IOCと最高位のTOPスポンサー契約を結び、約2000億円を支出すると言われている。エド委員長は強調する。「平和と友好の五輪の大スポンサーになったトヨタはその前に足元の人権侵害である労働争議を解決すべきだ」「きょうトヨタ本社のビルの中に入ったら、オリンピックのトヨタの大きなバナーがあり驚いた。そこには“Start Your Impossible”(あなたの不可能を始めよう)と書いてあった。私はこの言葉を豊田章男社長にそっくりお返ししたい。豊田社長こそが不可能を可能とするため、率先して争議解決にあたってほしい。不法行為はもうやめてほしい」と。

 フィリピントヨタ争議は18年目に入ったが、エド委員長とジェイソン執行委員もとても元気だった。「まだまだ闘いつづけます!」凜々しい表情の中に自信がうかがえた。(M)


*要請行動を終えて支援者らと(9/19トヨタ東京本社前)


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